2013年3月21日 (木)
岩国市 会 員 横山恵子
広島に住む友人が昨年退職したと聞いたので、会ってねぎらいの気持ちを伝えた。
友は36歳のとき、夫を不慮の事故で失い、娘と2人で生きてきた。まさに「母は強し」だが、悲しみを胸に秘めて、仕事と子育てを夢中でやってきたのだろう。
友の娘は結婚して福島に住んでいたが、原発事故のため、生後間もない息子を連れて広島に帰って来た。昨年やっと夫も合流し、3人の生活をスタートさせた。
突然、福島を離れざるを得なかった無念さは察するに余りある。同じ境遇の人たちが、日本中に多くおられると思うと心が痛む。
友が孫の写真を見せてくれた。「私たちおばあちゃんになったんよね…」。同窓会以来、4年の空白を埋めるかのように話した。
その言葉の端々に亡き夫への変わらぬ愛情を感じた。天国から「よく頑張ったね」という声が聞こえてきそうだ。
これから彼女たちに、心穏やかな時間が流れますように。
(2013.03.21 中国新聞「広場」掲載)
岩国市 会 員 横山恵子
広島に住む友人が昨年退職したと聞いたので、会ってねぎらいの気持ちを伝えた。
友は36歳のとき、夫を不慮の事故で失い、娘と2人で生きてきた。まさに「母は強し」だが、悲しみを胸に秘めて、仕事と子育てを夢中でやってきたのだろう。
友の娘は結婚して福島に住んでいたが、原発事故のため、生後間もない息子を連れて広島に帰って来た。昨年やっと夫も合流し、3人の生活をスタートさせた。
突然、福島を離れざるを得なかった無念さは察するに余りある。同じ境遇の人たちが、日本中に多くおられると思うと心が痛む。
友が孫の写真を見せてくれた。「私たちおばあちゃんになったんよね…」。同窓会以来、4年の空白を埋めるかのように話した。
その言葉の端々に亡き夫への変わらぬ愛情を感じた。天国から「よく頑張ったね」という声が聞こえてきそうだ。
これから彼女たちに、心穏やかな時間が流れますように。
(2013.03.21 中国新聞「広場」掲載)
このブログ゛を開設した当時は、鹿児島県版のエッセイだけをアップしていましたが、あることがきっかけで、山口県のエッセイ仲間と知り合い、「岩国エッセイサロン」に掲載された作品も転載させていただくことになりました。
鹿児島のエッセイ同好会の方々に、他県の作品も読んでいただきたいとの思いからです。
鹿児島版のエッセイは、カテゴリーの「はがき随筆」からご覧いただけるとうれしいです。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
おられるだけですか。
転載者のコメントは一切なしですか。
「鹿児島県版はがき随筆」と出ていたので、鹿児島の
地方色豊かなエッセーかと思ったのですが、鹿児島
以外の地域のエッセーが多いようなんですが・・・