はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「味覚の秋  山の恵み活用思う」

2013-10-18 13:40:40 | 岩国エッセイサロンより
2013年10月17日 (木)

    岩国市  会員  吉岡 賢一 

 秋の味覚といえば、まずはマッタケ。次いでクリにカキ・・・・・・。
 忘れてはならないのが、かめばかむほどに味わい深いとれたての新米のホクホク銀飯。
 ただ、それらは店で購入するものばかりだ。
 かつてはマッタケもクリも、妻の実家からふんだんに届いていたものである。
 特にクリは、剪定や下刈りなど十分手入れをして、クリ拾いに里帰りする私たちを義父母が待ってくれていた。やがて義父母が逝き、義兄夫婦は年老いる。山の手入れをする人手がなくなり、今では大やぶに戻ってしまった。
 働き手が減っていく山間の集落は、山の恵みを自ら放棄せざるを得なくなり、過疎化の要因ともなっている。
 国土の70%近くが森林の日本。眠れる森林資源を有効活用し、食料自給率のアップと、経済活性化につなげられないものか。
 山津波などの自然災害防止にも大きく貢献すると思うのだが。 

         2013.10.17 朝日新聞「声」 掲載 岩国エッセイサロンより転載

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