2019年7月31日 (水)
岩国市 会 員 角 智之
子供の頃、夏休みになると毎日のように川遊びに興じた。
宿題もそこそこにいとこたちと遊んでいると、急に空か真っ暗になり、大粒の雨が降り始めた。川の近くで大工をしている叔父の家へ避難すると、激しい雷が鳴り始めた。
帰りたくても怖くて動けない私を見て、叔父は長めのカンナくずでヘソの周りを数回巻いて腰のあたりで強く結び、「ヨシ、これでせわあない……」と。
雨も小降りになって、一目散に家まで走ったのを覚えている。異常気象で夕立も来なくなったのだろうか。真夏が近づくにつれ、あの頃を思い出す。
(2019.07.31 毎日新聞「はがき随筆」掲載)
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