月見草を探して野道を1時間位歩いた。だが、長い間ウオーキングをさぼっていたせいで時期を逸したようだ。花が終わり枯れ残っている状態のものばかりだった。残念な思いでなおも探していると、何と! 一つ小さな黄色い花があった。かわいい、ありがとうと思わず言った。
故郷の家のそばに、今は廃線になったが線路があった。その両側に月見草がたくさん咲いていた。駅までその線路のわき道を通っていた。月見草を見ると、少女の頃の私が黄色い花の中を駅へと駆ける姿が思い浮かぶ。
今日は、貴重な月見草に出会えて本当に良かった。
宮崎市 堀柾子(75) 2020/7/11 毎日新聞鹿児島版掲載