風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

住職になった大泥棒 611号

2009年08月06日 06時36分52秒 | 随想
仏像が盗難に遭い、富豪が買い取り、居間の飾り物にする。聖徳太子以来の仏教の魂を無視し、モノとして扱う。購入価格を自慢するが、仏教思想の実践は皆無である。

大泥棒が仏像を盗む計画を立て、偵察に行く。法話を聞くが、難解だから頻繁に通い耳を傾けるので、和尚も熱意に驚愕する。

目的は仏像を盗むことで、夜に忍び込む。大接心の座禅中で呼び止められ座ることになる。

住職に誘われ僧侶の修行を始める。悲願を覚られないために、懸命に修行に励んだ結果、仏像の獲得の欲求は心から無くなった。その時、住職に命ぜられ、仏像とその魂を手に入れたのである。さすが大泥棒。

数十億円の札束で仏像を独占する大富豪は、泥棒としては若造である。

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