風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

除夜の鐘は深夜に響く 433号

2008年12月31日 11時49分27秒 | 随想
旧年を除く夜・除夜の鐘は大晦日深夜二十四時と〇時を跨いで寺院で鳴り響く釣鐘の音である。大晦日と元旦の刹那は瞬時である。野生動物は何等感傷は無く、自然に通過する瞬間だが、人間は着飾り、表情が神々しく変わり厳粛な気分になる。不思議な動物人間。万物の霊長。百八の音声の由来は諸説ある。 眼・耳・鼻・舌・身・意の六根に善・悪・無の十八、浄・穢の二倍で三十六、前世・今世・来世の三倍で百八の人間の煩悩を知らし . . . 本文を読む

心に宝石と太陽を 432号 

2008年12月30日 05時58分25秒 | 随想
手で持てないのが岩、持てるのが石、こぼれるのが砂である。 宝石は、希少で外観が美しい鉱物の石である。珊瑚や真珠の生物由来のもの、有機物の琥珀、プラチナ・金の貴金属を含めることも有る。 ルビー・サファイヤのコランダム(鋼玉)はダイヤモンド(金剛石)で磨かれ、トパーズ(黄玉)はコランダムで磨くことが出来るが、ダイヤを磨くのはダイヤのみである。金剛石は最強の宝石である。そして太陽の光で美しく輝く。 . . . 本文を読む

結果を知ってる仏様 431号

2008年12月29日 08時54分22秒 | 随想
アンミツ・アンカツは喫茶店のメニューではない。安藤光彰・安藤勝己。JRAの騎手である。アンカツは地方競馬の笠松でオグリキャップに騎乗した。 中山競馬場の第53回有馬(農相)記念(競走)、一番人気の牝馬ダイワスカーレットが逃げ切り、優勝を果たした。鞍上に安藤勝己騎手。2着に最低14番人気のアドマイヤモナーク、3着に10番人気のエアシェイディが入り、985580円の3連単配当金。 年末に一攫千金を . . . 本文を読む

岡山から愛宕梨参上 430号

2008年12月28日 18時43分52秒 | 随想
大きな梨が宅急便で届いた。姉の嫁ぎ先の岡山の特産品である愛宕梨は、二十世紀と今村秋を交配した大粒種で、直径15cm・重さ1kgが5個梱包された贈り物である。 二十世紀や長十郎は馴染み深かいが、飯田市の援農体験で、幸水・豊水・二十世紀・新高の順に生産量が多く、他に長野県特産の南水があることを知った。 明治時代に松戸市で青梨の二十世紀が、川崎市で赤梨の長十郎が発見された。長年の試行錯誤の交配の歴史 . . . 本文を読む

手段は目的の手段 

2008年12月26日 09時00分52秒 | 随想
誕生月の連続3日間、JR四国全線が乗り降り自由。特急列車のグリーン車が利用出来て10000円は、JR四国のバースデーきっぷの案内である。 徒然なるままに、1日分3333円のバースデーきっぷで四国四県の一筆書きの机上周遊を試みる。 四国の始発駅の高松8時22分⇒高徳線「渦潮3号」⇒9時34分徳島12時01分⇒徳島線「剣山5号」⇒13時14分阿波池田13時3 . . . 本文を読む

柿と牡蠣 428号

2008年12月25日 17時56分21秒 | 随想
最近、伊勢内宮参拝の時、おかげ横丁の二軒茶屋で牡蠣の土手鍋定食を頂いた。そして飯田市援農ボランティアで手伝った市田柿が干しあがり、自宅に届いた。 同音異義語の山の柿と海の牡蠣。牡蠣は「カ」にアクセントが有り、柿は「キ」が強調される。 真牡蠣の場合は夏の産卵期は食用には適さない。春から夏に旬を迎える岩牡蠣は通年食べることができる。「海のミルク」の牡蠣はフライや、土手鍋の具にして食べるほか、新鮮な . . . 本文を読む

道後温泉本館は単純泉 427号

2008年12月24日 06時00分15秒 | 随想
温泉温度46度で源泉掛流しの四国道後温泉は、日本国内でも最古で3000年の歴史を持つといわれる温泉である。そして今も高温の湯が湧出している。地球の営みは絶える事無く、悠久の時を継続する。 596年聖徳太子が病気療養のため道後温泉に滞在した記録がある。そして多くの皇族が行幸・行啓された。 行幸(ぎょうこう、みゆき)とは、天皇が外出することである。皇后・皇太后・皇太子・皇太子妃の旅は行啓(ぎょう . . . 本文を読む

物流から人流へ 426号

2008年12月22日 18時38分31秒 | 随想
生産活動をする人間は、調達物流・販売物流・場内物流・返品物流と分けて考える。TOYOTA生産方式は各物流段階で、無駄を省き、能率・効率を追求して、低コストの究極の物流を目指した。そして世界一の物作りの覇者になった。 JALCARGOで60kgの荷物をセントレアから札幌に運ぶと20000円。積み降ろしは人間がしてあげる。60kgの自分が乗り込んで自分で降りて、運賃が37300円。人間よりも貨物様を . . . 本文を読む

伊勢中川トライアングル 425号

2008年12月21日 06時31分06秒 | 随想
国鉄時代の鉄道は、始発駅から終着駅に向かう列車を「下り」と名付けた。始発駅は常に東京である。東京からの列車は全て下り列車だった。本線からの支線は本線の駅が始発駅である。四国は宇高連絡船で本州の宇野と高松が連絡されていたことから、高松が始発駅だったが、瀬戸大橋の完成で岡山からの下り列車の終着駅になった。終着駅は始発駅なのである。鉄道網の発達は、東京山手環状線を創出した。右回りと左回りが東京を目指す。 . . . 本文を読む

株主優待券に引かれて伊勢参り 424号

2008年12月20日 13時37分52秒 | 随想
孤独な一人旅を愛するおいらが、唯一頻繁に二人旅をする名古屋の従兄は近鉄電車の株主である。無料の優待乗車券で神宮への旅のお誘いである。神宮といえばお伊勢さん、お山といえば比叡山である。 お伊勢さんの全ての社殿と鳥居を建て替え、神に転居していただく式年遷宮。天智天皇の娘の持統天皇の御代に始まり、1240年後の第62回は平成25年である。 近年は式年遷宮の4年前に宇治橋が架け替えられる。 仮橋が完 . . . 本文を読む

贈答文化は心の交流 

2008年12月19日 19時02分13秒 | 随想
年の暮れの歳暮の礼といって新年に先祖の霊を迎えるために必要な供物を、嫁いだり分家した人が本家や親元に持って行く行事だった。その答礼が本家や親元の新年の宴で、お節料理が振舞われる。そしてお年玉である。贈り物の心に答える返礼。美しい日本の贈答文化である。 西洋科学主義の唯物論の平成元禄のモノカネ万能の繁栄は、猟官活動や利益誘導の手段に変えた。菓子折りに隠された小判で勝ち組・負け組みの格差社会が出現す . . . 本文を読む

おしょうさま、かしょうさまは和尚様 422号

2008年12月18日 06時14分33秒 | 随想
しこうしこうのしこうはしこうのげんいんとしこうされる。 同じ発音で意味が違う言葉は同音異義語である。まるで理解できない文章である。漢字に変換すると意味は理解できるのであるが、真実かどうかは別問題である。言葉は心を伝える一つの道具に過ぎない。至高志向の嗜好は歯垢の原因と思考される。 発音は音読みで、漢音・呉音・唐音に限定される。 漢字「行」で区別すると、修行(しゅぎょう)、行者(ぎょうじゃ)は . . . 本文を読む

社長の通勤 421号

2008年12月17日 10時26分41秒 | 随想
国から融資を受ける為に、議会に専用ジェットで飛んでくるアメリカの自動車会社のCEO。経費節約の為にバス通勤している日本航空の社長さん。 大穴狙いの狩猟民族、銀行レースで堅実に儲けを増やす農耕民族。 自分の地位保全の金策に奔走する単神教のアメリカ人。「社員と痛みを共有するのは当然」と愛社精神旺盛な多神教の日本人。 当面の利益に関心がある歴史の浅い西洋科学主義者の契約社会と地球環境と共生する東洋 . . . 本文を読む

動産融資は不確実 420号

2008年12月14日 21時00分55秒 | 随想
強欲な人間集団では、権力者に従い活動して満足する人々。独自に工夫して生活する人々。人様に奉仕して喜んでいる人々もいる。欲の渦巻く混沌とした世間は混乱している。 しかし人間の生き様はひとつである。人間都合の独善でなく、多くの地球上のあらゆる存在のお蔭で生かされている事に気付くと、お釈迦様が導いてくださる平穏で和やかな仄仄とした極楽が現世である。大白牛車に乗った菩薩様。法華経の火宅の例えである。 . . . 本文を読む

窮而変変而通 

2008年12月13日 17時31分45秒 | 随想
今年を表す漢字の「変」を清水寺の森清範貫主が和紙に、一気に書き上げた。 総理大臣がしばしば変わり、オバマの口癖「チェンジ・変革」、金融破綻の経済の変化、地球温暖化の気候異変など、窮地に陥った感が強い。 窮而変変而通。窮して変じ、変じて通じる。美濃加茂正眼寺の山川宋玄住職の師匠の梶浦逸外老師の言葉である。迷って袋小路に入ったら、道を変えると目的地に到達できる。おいらの解釈である。 未曾有の混乱 . . . 本文を読む