ギリシア語で混沌や無秩序を意味するカオスは、ギリシア神話に登場する、混沌・混乱の神である。カオス神は厖大なエネルギーを使い、宇宙を秩序ある世界に変えて、今の自然がある。極めて遠い将来には、自然は崩壊して、混沌や無秩序の宇宙になる。 エントロピー増大の法則は熱力学上の法則で、秩序立った状態から無秩序の状態に移行するのが自然であるとする。進化が高度で調和の取れたものへの変化でなく、進化とは多様化・乱 . . . 本文を読む
ボウリングは、プレイヤーに対して頂点を向けて正三角形に並べられた、10本のピンをめがけてボールを転がし、倒すスポーツで、若い頃にはしばしば楽しんだ思い出がある。相手との競争である多くの球技と違い、競争相手は自分自身であり、ゴルフと同じ特異なスポーツである。相手は数字で300点が目標であるが、ゴルフは通常72である。目標数字に到達する切磋琢磨なら高尚なスポーツであるが、同伴競技者の数字の相対比較の優 . . . 本文を読む
人の意思を相手に伝達する為に、共通の言葉や信号があり、組織の限られた人間の通信には、隠語や暗号が使われる。日本語は日本人の暗号であったが、最近は英語を話す国際人が増え、日本語の暗号が失効し、情緒や侘び・寂びの心情も絶滅危惧種のレッドデータに登録しなければならない。
イトーヨーカドーでビートルズのヘルプが流れたときは、従業員がレジに行く合図で、西武百貨店の案内放送で「ニシタケマモル」という名前が出 . . . 本文を読む
団塊世代の定年で「捜査の鬼」の猛烈警察官が大量に退職する現在、警察で心癒される漫才的な事件の報道を同じ日のインターネットニュースで知り、笑わせて頂いて有難う。所得税を国家に納めて、演芸を楽しんだと思えば、納得がいく娯楽である。
福井県南越前町内で早朝、越前署今庄駐在所のパトカーが盗まれる事件が発生した。駐在所員がパトカーのエンジンをかけたまま聞き込みをする初歩的ミスが原因。
北海道函館市内で、 . . . 本文を読む
無門関は、760年前の中国宋代に無門慧開によって編集された四十八話の公案集で四十六話が竿頭進歩である。
「石霜和尚云く、百尺竿頭、如何が歩を進めん。又た古徳云く、百尺竿頭に坐する底の人、得入すと雖も未だ真と為さず。百尺竿頭、須らく歩を進めて、十方世界に全身を現ずべし。」
「禅僧が悟りを獲得した後は、どうするのですか?悟ったからといって終わりでなく、謙虚になり更に踏み出して、世間の役に立つにはどう . . . 本文を読む
韓流ブームの信者になった女房は、中部国際空港からソウル二泊三日の海外旅行に、友人と出掛けて留守である。公休日で焼酎を呑みながら留守番をしていると、電話である。アメリカン・ホーム・ダイレクト(AHD)からである。
AHD「40歳から23年間、弊社の癌保険に加入していただき有難う御座います」
私 「女房がやっている事で、私の知らないことである」
AHD「本日は新商品が出来たので、そのご案内の電話で . . . 本文を読む
一卵性双生児の出生は偶然の産物であり、古来より人種に関わりなく、千組に四組の確率で基本的に全く同じ遺伝情報(DNA)を持って誕生する。
川端康成の「古都」は、この山里で生まれた一卵性双生児の姉妹を主人公にした小説である。北山杉を育てる貧しい職人夫妻の双子の姉として生まれた千重子は、生後まもなく捨てられ、京都の裕福な呉服問屋に拾われる。千重子はある日、北山杉の里で、自分と瓜二つの苗子に出会う。美し . . . 本文を読む
親爺の遺伝子と、お袋の遺伝子が混じり、私の遺伝子がある。両親のレベルで見ると、私は2つの遺伝子の混合物である。両親の遺伝子はそれぞれ爺さん婆さんを受け継いでいるから、祖父母レベルの私の遺伝子は4個である。遺伝子は生化学の用語ならDNA(デオキシリボヌクレリックアシッド)で、仏教的には阿頼耶識である。
10代前まで遡れば1024の遺伝子、20代前は104万8576、30代前は10億程度、40代前は . . . 本文を読む
久間初代防衛相は講演で、「米国はソ連が日本を占領しないよう原爆を落とした。無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったという頭の整理で、今しょうがないなと思っている」と述べ、太平洋戦争終結時に米国が広島、長崎の原爆投下を容認し、ドイツと違い東西に分断されなかったという、独善の理論を披瀝して、世論の非難を浴び辞職した。世間には様々な考えがあり、支配階級の権力者は発言の影響を洞察できないと排斥さ . . . 本文を読む
自然を楽しみながら歩いて移動する自然散策はハイキングでドイツ語ではワンダーフォーゲルと呼ぶ。渡り鳥という意味である。鳥の世界にも多くの生活スタイルがあるが、人間の旅に置き換えると、温泉宿の湯治滞在が留鳥(りゅうちょう)、国内旅行が漂鳥(ひょうちょう)、外国旅行が渡り鳥(わたりどり)、酔っ払ってしまい留置場の世話になるのが迷鳥(めいちょう)という詭弁が浮かぶ。ピクニックは野外で食事することが主目的で . . . 本文を読む