気分の落ち込む冬、周囲に認知症かうつ病に罹ったと心配とご迷惑をお掛けしている。夏は活発に行動し、破目を外すから性格異常と世間は疎んじる。
幼い孫達が来訪し、泣き叫んだり、笑いながら家中を荒らしまわったり、息子夫婦が怒鳴りつけたり、還暦を過ぎた老人は右往左往し成す術を知らない。
喧騒が去り静寂が戻って自分を見つめる。
暗い自分、明るい自分、覚めた目で自分を見つめる自分、自分には三人の自分がいる。自分の行動を規制する自分は誰だ、それを見付ける為に自分は苦しむ。
第三の自分を発見した自分は世間の喧騒とは無縁で吾が道を行く。