福井県にある曹洞宗大本山永平寺の78代住職、宮崎奕保禅師は数え年で104歳。
NHKスペシャルで聞き役の立松和平。小説家とは知らなかった。旅番組のレポーターとして画面でお会いし、自然志向の強い旅人とお見受けした。少年の様な顔つき、訛りのある語り口。
最近の楽しみは、乳飲み子の孫と遊ぶ事である。乳を飲んで、涎を垂らして、寝る無邪気な一日を過ごす。孫の無分別の分別に心和み、癒されるのである。
素朴に無邪気に幼児の様な眼を見張らなければ世界は膨らまない、岡本太郎は述べる。立松和平と重なるのである。
孫は人生の旅路を始めたが、立松和平は冥土の旅を始めた。62歳。小説を読ませて頂き、ご冥福を祈る。