
一枚のJRの指定席券が有る。この磁気カードには多くの情報が記録され、その一部は文字で表示される。
平成28年6月21日のJR九州指宿枕崎線の三戸岡デザインの指宿10時57分発「指宿のたまて箱2号」の1号車14番A席を占有し11時48分に鹿児島中央駅に到着を予定する契約書で、5月22日にJR岡崎駅の右側の席の駅員が発行し、クレジットカードで支払った事を証明している。
本来なら存在しない券なのである。なぜならこの日のこの列車は改札後の突然の豪雨でシラス台地の線路の安全確認に時間が掛かる事を理由に運休となり、払い戻され回収された。
しかしこの指定席券には1160円の金額表示がないから有価証券ではなく、払い戻しの対象除外、従って手元に残った。格安きっぷ「フルムーン夫婦グリーンパス」の約束事を適用された。
鹿児島中央からの複数枚の指定席券で帰宅予定を緻密に計画購入済みなので、指宿駅からタクシーで鹿児島中央駅に急行、1万円を支払ったからこの指定券の価値はその程度なのだろう。
本来ならタクシー手配はJR九州の使命だろうが、知らぬ存ぜず、観光案内所の女性がタクシー運転手と交渉して下さった。
JR九州にメールで抗議したら、後日丁重な詫び状が届き、改善する決意が記述されていた。まだまだ日本も捨てたものではない、話せば分ってもらえる。
一枚のJRの指定席券、老人には思い出の詰まった貴重な宝物で、自慢なのだ。