旅の形態は他人任せの募集型企画旅行と自己主張の個人旅行がある。
何かと多忙な旅好きの義姉夫婦はパッケージツアーを志向し、企画立案の楽しみを放棄する。
セントレアから新千歳、バスで紅葉の層雲峡観光をして旭川泊、特急宗谷で南稚内からバスで宗谷岬を訪れ稚内港から礼文島に渡り宿泊、利尻空港から新千歳を経由する二泊三日の旅。
義姉が土産物を届けて下さる。いか昆布、鮭スモークそして定番の白い恋人、それぞれ稚内市、利尻島、札幌の製造元住所が表示されている。
百貨店の物産展で購入した記憶が蘇り、なんか懐かしく、夢幻か現実なのか、一瞬迷う。
いか昆布にホテル礼文の手製のシールが貼ってある。
昔の旅は人が現地に足を運び土産物を運んだが、今は土産物が旅をし、現地の様子はテレビが報道する。
ささやかな創意工夫、一手間加えることで土産物は値千金に成るのだろう。