公園遊具と言えば揺動系のブランコと「ぎったんばっこん」のシーソーと座るだけのベンチだろう。ブランコは左に右に大きく振れ、シーソーは一枚の板の左右が上下し、ベンチは大地に置かれ左右上下に動くことは無い。
北海道を特急列車で旅をした。
新函館北斗⇒札幌
東京発「はやぶさ15号」で新函館北斗で下車、函館始発のFURICO281「スーパー北斗15号」。
札幌⇒稚内⇒旭川
行きは札幌始発の「宗谷号」のHET261・0番台キロハ261-203、帰りは行きに士別で行き違えた稚内始発の「サロベツ2号」、旭川からの「サロベツ1号」で稚内に到着し、折り返し稚内終発の「宗谷号」になるHET261・0番台キロハ261-202に乗車。
旭川⇒網走
旭川始発の「大雪」ではなく札幌からのHET183「オホーツク1号」
釧路⇒南千歳⇒函館
釧路始発のFURICO283「スーパーおおぞら4号」を南千歳で途中下車。札幌始発のHET261・1000番台「スーパー北斗12号」に乗車、函館からバスで津軽海峡フェリーに乗船の為に函館港に到着。
車体が極めて重い列車は自動車の様に差動装置を使う事が不可能で四輪の台車は二輪車と同じで車体を傾けないと遠心力で脱線する。
FURICO281と283は制御付自然振子式の車体傾斜装置を搭載する特急形気動車でブランコと同じ様に揺れて遠心力を吸収してカーブを高速で走行する。
HET261は空気ばねを用いた比較的簡素な車体傾斜装置で左右の空気ばねの空気圧を高めカーブを中速で通過するシーソーと同じ理屈。HETは北海道急行列車の英訳の頭文字。昔はTILT261だったが、速度を落とし、車体傾斜をしないからHET261に変更。
HET183は国鉄時代の技術を継承し、車体は動くことなく車輪のフランジ・踏面の傾斜と線路の傾きに合わせカーブを低速で走る。
北海道の特急列車は公園の児童遊具と同じブランコ・シーソー・ベンチ様の車両が有るから、還暦を過ぎ童心に帰った老人は無邪気に遊べるのである。