風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

湯河原温泉旅行回想録(壱) 104号

2007年06月14日 07時58分02秒 | 紀行文
『箱根の山は 天下の険 函谷関(かんこくかん)も 物ならず』に始まる滝廉太郎作曲の『箱根八里』の唱歌がある。一番を散文風にした文章を発見したので転記する。
『箱根の山は天下に名高い険しい山であり、函谷関(中国河南省北西部の険しい山地にある交通の要衝)もくらべものにならない。 眼前には雲におおわれた山がそびえたち、後には霧のたちこめた深い谷が迫っている。杉並木は昼でも暗く、羊の腸のように曲がりくねっている細い道には、苔が生えている。こんなに厳しい箱根なので、関所を守る勇士が一人いれば、何万人もの敵が押し寄せても破られることはない。諸国を旅していた気性が強く勇猛な昔の武士たちは、大刀を腰にさし高下駄をはいて、小田原から三島までの八里の岩道を音高く踏みならしながら歩いていたことだろう。』

6月の初旬に、湯河原温泉に夫婦旅をした。三河の岡崎城の地を朝遅く出発した。途中以前に訪ねた、小川港魚河岸食堂で昼食を食べようと思い、蒲郡・潮見坂・無料となった浜名バイパスの国道一号線を走行して、焼津に向った。評判の良い食堂なので、昼食時間の混雑を避けて、13時を大幅に過ぎて到着したが、すでに電気が消え、カーテンが閉まっている。14時が閉店時間と記述してあるのに、約束を守らないことに、怒り心頭に発したのである。

別の食堂を探すべく、大崩海岸を走行途中に、ステーキ999円の看板のある「日の出」という軽食喫茶店を発見、遅い昼食にした。ホタテとマグロのほほ肉のステーキ1070円を注文した。絶品で値打ちで大満足である。高台から見る朝日と月の光が幻想的なようで、若い二人連れのデートスポットとして、評判のようだ。瓢箪から駒・地獄で仏・人間万事塞翁が馬で大満足である。

満腹になり、心が落ち着き、冷静に「小川港魚河岸食堂営業時間不履行問題」を考察してみて、私の独断・独善・偏見による一人芝居の怒りである事に気が付き、反省したのである。食堂は、魚河岸関係者の朝早い仕事を成し遂げた人々に食事を提供する為に、漁業協同組合が運営している。評判を聞きつけ、千客万来となったのであるが、主たる客は漁船の船員、仲買人、漁協関係者である。昼前には関係者の空腹を満たし、営業終了で良いのであるが、奉仕活動として、時間延長しているのである。食材が枯渇して閉店しても、遠来の客は、評論を述べる立場には無いのである。混雑を避けたいとか、金を支払えば不可能はないという金権体質の通用しないことがある。善い思いをしたいなら、研究努力をして、相手に合わせないといけない。郷に入っては郷に従えである。

食事を終え、快晴の富士山を見ながら、静岡インターから東名高速道沼津インターから国道一号線(旧東海道)で箱根峠を越え湯河原に向うが、焼酎の酔いが回り、睡魔が忍び寄ってきたので、終わる。105号に続く

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