MJHA(日本を再び健康な国に)〜東洋医学の実践的理論研究~

MJHA(日本を再び健康な国に)という志で、食・運動(姿勢)・休息(睡眠)に関わる問題等を論理的に説きます。

皮内鍼が消える〜鍼灸に見る時代性・社会性〜

2018-01-12 21:36:22 | 鍼灸学校での学び・国試勉強・受験勉強
来年度からは「皮内鍼」が教材から消える、らしい。鍼灸はどこへ向かうのだろうか......。

「腕顆針」に一定の効果を実感出来たことから、同様に皮下(正確には皮内鍼はその名の通り皮下では無くて皮内)への鍼である、皮内鍼に興味を持って学び始めているのであるが、昨夜、鍼灸学校の先生がたに皮内鍼を教えていただいている中で、驚きの発言があった。

「どうして皮内鍼!?」「(円皮鍼でも一緒だから)来年度からは皮内鍼を教材から無くそうと思っている。」ということであった。

自身では、皮内鍼は円皮鍼と違った効果がある、と思えるだけに、「それは不味いよ!どうして!?」という思いになった。

また、皮内鍼が学校の教育内容から消えるということは、その効果の高さという面だけでは無しに、不味いことと思える。

それは端的には文化遺産の継承の問題である。鍼灸に限らずそもそもの学校というものの目的は、人類の文化遺産の継承とその発展を可能とする人材の育成にある、と捉えるならば、(しっかりと教科書にも記載されている)鍼灸の世界の文化遺産である、皮内鍼を教材から無くすということは、文化遺産である皮内鍼を実際に皮内鍼というものを行なって、どころか見ることも無しに、教科書の数行の文字からの学びで終わるということである。

鍼灸の世界も、修業(修行)とは無縁のインスタント的な方向へと流れていくのだろうか?鍼といえば「パイオネックス」、灸といえば「せんねん灸」となって行ってしまうのか?

これは、恐ろしいこと(悲しい・佗しいこと)と自身には思えるのだが、この自身の心情は、いずれ、ただの懐古趣味ということになって行くのだろうか?

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