松田素子先生の今期最後の授業は、ダミー本の発表と講評でした。
松田先生は年に2回しか授業がないので、スポット受講の方も多かったです。
ダミー本の発表の前に、最近出版された絵本の紹介をされました。
『おみくじ』きた あいり
『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』くぼ まちこ
何度も描き直されたダミーのようで、お話は一緒なのですが、絵の修正が沢山ありました。
見比べてみると、とても分かりやすいです。
実際にある物の絵を描く時は、きちんと調べて描かないと、へんてこりんになってしまいます。
絵本の扉も大事で、ちゃんとストーリーに合うようにした方がいいですね。
絵本の中に出てこない人物を描くより、絵本の登場人物を描いている方が自然です。
では、ダミー本の発表をしましょう!
松田先生が読み上げて、講評をされます。
小学校時代の体験で、知的障害の人との思い出を絵本にされた方がいました。
松田先生からのアドバイスで
「実話を絵本にするのは難しく、誰かをかわいそうと思ってはいけない。実話をそのままで書くのではなく、普遍性を持たせて、自分はこうでありたかったという気持ちをお話にされるとよい。
例えば長谷川集平さんの『はせがわくんきらいや』や、薫くみこ作・飯野和好 絵の『あのときすきになったよ』のように、嫌いと思いながらも最後は大好きで終わっている。
かわいそうを表現するのではなく、自分がどう接したいかを絵本にするとよいでしょう」
他いろいろアドバイスがありました。
・感情表現は、顔だけではない。指一本でも表現できる。
・読み終わった時に、読者も共感が持てるか。
・子どもが読むからといって、メルヘンにしてしまわない。
・一冊でも多く絵本を読む(真剣に読んでみる)
・最終的に決めるのは自分自身
ここには書ききれない沢山のアドバイスをいただき、充実した時間でした。