日が長くなって、授業が始まる時間でも教室内が明るくなりましたね、という話から始まりました。
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最初は、今話題になっている「差別」についてのお話です。
ジェンダーに関すること、国や民族に関わること、身体的なこと等々、注意すべき言葉や表現は多々あります。
昔から親しまれている作品でも、『ちびくろサンボ』や『ホビットの冒険』など、
出版当時は普通に使われていたものが今では不適切になっているものがたくさんあります。
大抵の場合は、いつの間にか書き換えられていることが多いようですが、
あまんきみこの本の奥付にはそのような経緯が書かれているものがあるそうです。
差別的な発言に気付いたら、「その考えはおかしい」ということを知らせるべきなのでしょうが
偉い人になるととくに、側にいる人がなかなか指摘できないことが問題ではないかとのことでした。
その後テキスト『書く力』(池上彰・竹内政明/朝日新書)から、
・ことわざの使い方
・毒舌について
その他を見ていきました。
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文章の中でことわざをそのままの意味で、しかも目立つようなところで使うのは野暮なのだとか。
使うなら文章の中に自然に紛れ込ませたり、パロディで言い換えて使うと良いそうです。
しかしパロディの場合、元の意味を知らない人に人には伝わらないので、
使うなら万人が知っているようなものにしなければいけないそうです。
新しい言葉を一つ覚えたら、同じような意味合いで違う言葉も調べておいて
次はその違う言葉を使ってみるのも良いとのことでした。
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毒舌について書かれているところは、皆あまり共感できなかったようで
先生も、「言葉は関係性によって成立するから難しい」と言っておられました。
今は発した言葉が拡散されて、違った意味に取られてしまうことも多いので
気を遣う・配慮をするということを十分心がける必要があります。
続いて、尾川正二の『原稿の書き方』(講談社現代新書)から
・国語表記の基準 のところを見ていきました。
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日本語は漢字とかなのバランスが美しいので、書き分けの原則を理解しておくと良いそうです。
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とくに気を付けたいのは、補助動詞と形式名詞で
「〜してください」「〜してあげる」「〜してみる」「〜になってゆく」
「〜こんなふうに」「〜するとき」「〜するところだ」「〜しているうちに」
「〜するものではない」「〜したことがない」 などは漢字を使わない。
主に具体的なものは漢字、抽象的なものはひらがなを使うと覚えておきましょう。
このように漢字とかなを書き分ける配慮が、言葉に対する敏感さを養うことになり
それは文章の “品” にもつながっていくのです。
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そして、前回の課題「オニ」「椀」「茶」にまつわる三題噺を返却され
参考文献として夢枕獏の『鬼譚』(ちくま文庫)を紹介していただきました。
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この本は筆者がジャンルに囚われず、古今の鬼にまつわる作品を集めたアンソロジーで
坂口安吾や馬場あき子のほか、手塚治虫や山岸涼子の作品も収められているそうで
その中から平安京の「四神相応の図」の説明をみんな興味津々で聞き入っていました。
最後は今日の課題のお話です。
「キリストが誕生してから約2000年。この間に人類が発明した最大のもの・ことは何か?」です。
正攻法でも、変化球でも、何に決めても良く、文字数も問いません。
今回は論理の展開の練習ですので、おもしろそうなものやアイデアを選んで書いてください。
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参考文献として、村田喜代子の『縦横無尽の文章レッスン』(朝日新聞出版)から
同じテーマで描かれた
「空飛ぶ機械」「馬の家畜化」「乾草」「消しゴム」「インドーアラビア計数法」「読書用眼鏡」
についての文章の資料をもらいました。
これを読んで、おもしろい文章を書いてください。
この後生徒さんからまた差別用語について、線引きをどうしたら良いかという話が出ました。
ポイントは、それを聞いて痛みを感じる人がいればアウト、ということです。
体に関する差別用語は全部使わない方が良いでしょう。
その人がどんな意図で発しているかも問題で、使わなくてもその人に差別意識があればダメであり
単に違う言葉に言い換えたら良いかというと、そうではないのも難しいところです。
文章を書くときは、気を付けて書くようにしましょう。
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最初は、今話題になっている「差別」についてのお話です。
ジェンダーに関すること、国や民族に関わること、身体的なこと等々、注意すべき言葉や表現は多々あります。
昔から親しまれている作品でも、『ちびくろサンボ』や『ホビットの冒険』など、
出版当時は普通に使われていたものが今では不適切になっているものがたくさんあります。
大抵の場合は、いつの間にか書き換えられていることが多いようですが、
あまんきみこの本の奥付にはそのような経緯が書かれているものがあるそうです。
差別的な発言に気付いたら、「その考えはおかしい」ということを知らせるべきなのでしょうが
偉い人になるととくに、側にいる人がなかなか指摘できないことが問題ではないかとのことでした。
その後テキスト『書く力』(池上彰・竹内政明/朝日新書)から、
・ことわざの使い方
・毒舌について
その他を見ていきました。
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文章の中でことわざをそのままの意味で、しかも目立つようなところで使うのは野暮なのだとか。
使うなら文章の中に自然に紛れ込ませたり、パロディで言い換えて使うと良いそうです。
しかしパロディの場合、元の意味を知らない人に人には伝わらないので、
使うなら万人が知っているようなものにしなければいけないそうです。
新しい言葉を一つ覚えたら、同じような意味合いで違う言葉も調べておいて
次はその違う言葉を使ってみるのも良いとのことでした。
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毒舌について書かれているところは、皆あまり共感できなかったようで
先生も、「言葉は関係性によって成立するから難しい」と言っておられました。
今は発した言葉が拡散されて、違った意味に取られてしまうことも多いので
気を遣う・配慮をするということを十分心がける必要があります。
続いて、尾川正二の『原稿の書き方』(講談社現代新書)から
・国語表記の基準 のところを見ていきました。
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日本語は漢字とかなのバランスが美しいので、書き分けの原則を理解しておくと良いそうです。
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とくに気を付けたいのは、補助動詞と形式名詞で
「〜してください」「〜してあげる」「〜してみる」「〜になってゆく」
「〜こんなふうに」「〜するとき」「〜するところだ」「〜しているうちに」
「〜するものではない」「〜したことがない」 などは漢字を使わない。
主に具体的なものは漢字、抽象的なものはひらがなを使うと覚えておきましょう。
このように漢字とかなを書き分ける配慮が、言葉に対する敏感さを養うことになり
それは文章の “品” にもつながっていくのです。
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そして、前回の課題「オニ」「椀」「茶」にまつわる三題噺を返却され
参考文献として夢枕獏の『鬼譚』(ちくま文庫)を紹介していただきました。
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この本は筆者がジャンルに囚われず、古今の鬼にまつわる作品を集めたアンソロジーで
坂口安吾や馬場あき子のほか、手塚治虫や山岸涼子の作品も収められているそうで
その中から平安京の「四神相応の図」の説明をみんな興味津々で聞き入っていました。
最後は今日の課題のお話です。
「キリストが誕生してから約2000年。この間に人類が発明した最大のもの・ことは何か?」です。
正攻法でも、変化球でも、何に決めても良く、文字数も問いません。
今回は論理の展開の練習ですので、おもしろそうなものやアイデアを選んで書いてください。
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参考文献として、村田喜代子の『縦横無尽の文章レッスン』(朝日新聞出版)から
同じテーマで描かれた
「空飛ぶ機械」「馬の家畜化」「乾草」「消しゴム」「インドーアラビア計数法」「読書用眼鏡」
についての文章の資料をもらいました。
これを読んで、おもしろい文章を書いてください。
この後生徒さんからまた差別用語について、線引きをどうしたら良いかという話が出ました。
ポイントは、それを聞いて痛みを感じる人がいればアウト、ということです。
体に関する差別用語は全部使わない方が良いでしょう。
その人がどんな意図で発しているかも問題で、使わなくてもその人に差別意識があればダメであり
単に違う言葉に言い換えたら良いかというと、そうではないのも難しいところです。
文章を書くときは、気を付けて書くようにしましょう。