やまめの庭つくり

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エステ荘

2010-06-08 | イタリア庭園紀行
今日も画像抜きでとりあえず庭園の感想だけ述べたいと思います.

前回,一番気持ちが良かった庭園としてガンベライア荘をあげましたが,一番楽しかった庭園はティボリにあるエステ荘でした.

ここは世界遺産にもなっている大変有名な庭園で,1551年から1573年にかけてイッポーリト・デステ枢機卿が作らせた名園中の名園だそうです.

設計・起工は,ピッロ・リゴーリオで,この人物を中心に,当代一流の建築家,治水家,画家達が協力して作り上げ,水の庭園の傑作といわれています.

とにかく傾斜地という自然の落下力を利用した噴水のシステムに対して驚くのですが,園路をどのように歩いても飽きない水の演出があり,豊富な水量と涼しい水しぶきで耳と感覚も一緒になってわくわくしてきます.

かんかん照りの暑い日差しでも,噴水から細かい霧状になった水があたりを包み込んで爽やかになります.

オルガンの噴水といわれる噴水は,もともとやまめがイタリアの庭園を見に行きたいと思ったキッカケでした.

師匠が昔設計に関わった川口グリーンセンターの噴水のイメージのもとになった存在を直に見たかったので,大満足でした.

10時半から2時間おきにパイプオルガンの音色が噴水の中央部の仕掛けから流れてきます.

曲名はよくわかりませんでしたが4曲くらいの演奏を聴くことができましたkirakira2

それから有名な百噴水.

水の吹き上がり型が扇状だったり,細かったり,上に向かっていたり,下に流れたり・・・

水が流れ出る石にはよく見ると色々な動物や悪魔のような顔になっていて,とことん遊んでいるなぁ~yellow18symbol6

ここに来るまではイタリア庭園といえば傾斜を利用した水の仕掛けが見られる・・・といった程度の認識でしたが,今から450年以上前にこの規模の仕掛けを作り,勢いよく流れる水流が今も見られることに対して,本当に感動しました.

実は世界遺産の認定を受けるために荒れていた庭園をかなり修復したそうで,現在もあちこちで修理が続いています.

ガーデナーと治水家(という言葉が適しているかどうかわかりませんが)のコンビによって昔からの古い技術と景観を現在によみがえらせる作業です.

そのような作業が続いていること自体,素敵なことだと思いました.

次回,エステ荘の画像,アップしたいと思いますので,しばしお待ち下さい・・・