やまめの庭つくり

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ヤシャブシ

2008-09-23 | 樹木
三溪園の南門近くで見かけたヤシャブシ.

池の護岸に使った石の割れ目に小さな実生の芽futabaが着いていたものだそうです.

枝,粗いですが,立派に?育ちました.



ヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属)

学名:Alnus firma

夜叉五倍子とも書きます.日本固有種です.

根に根粒菌を共生させているため,やせ地でも良く生育します.

そのため緑化に用いられることがあります.

が,花粉が口腔アレルギーを引き起こす場合があるそうですmask

葉は葉脈がはっきりしていますね~search



実にはタンニンが豊富に含まれているため,お歯黒の代用にも使われたらしいです.



樹肌はこんな感じ.ブツブツです・・・



ちょっと無骨なイメージの山の樹,といった感じですね.


クロバナヒキオコシ

2008-09-22 | 植物
横浜高島屋の地下一階に「たねや」という和菓子屋さんitem8があります.


そこは,注文票を書いたりする大きな木のテーブルの上にいつも渋い和風の寄せ植えが飾ってあります.

そして,店舗の出入り口の付近には,野の風情を感じられる寄せ植えが飾られています.

大きな壺のような花器は,たぶんいつも同じですが,季節を感じる和の植物が自然風に植えられています.

根元には小さな札が挿してあり,植物の名前をちゃんと教えてくれます.


常々,誰が(どこの業者さんが?)この寄せ植えをしているのか,どこからこんなちょうどいい感じの植物を入手しているのか,気になって仕方がないです.


気に留めているお客さんを見たことが無いのですが,確実に店の雰囲気を素敵なものにしていると思います.

やまめは,お菓子に気をとられつつ,寄せ植えだけをじっと眺めて帰ることが多いのですが,
今回も「う~ん,いいなぁheart」と思ったので,紹介します.

今回はミヤギノハギ,クロバナヒキオコシ,あと,名前忘れましたが,グラス.



特に,品良くまとめられた萩の花に,小さいけれど,何とも云えずスパイスのきいたクロバナヒキオコシの黒い花.

実は初めて見た花なのですが,この黒さ,素敵kirakira2です.

空間が毒々しくない程度に引き締まりますね~



クロバナヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属)

学名:Plectranthus trichocorpus

本州の近畿北部より北,北海道など比較的寒い地域に見られる.

林縁の日当たりの良いところに生える多年草で,花期は8~10月,草丈100cm前後.

微妙にやまめの庭にいるカリガネソウに雰囲気が似ているなと思ったら,数年前に「ヒメカリガネソウ」という名前で売られていたとか.

でも,属が違います.

また,クロバナではないただのヒキオコシは,別名,延命草という薬草です.

クロバナヒキオコシにも薬効があるのかどうかはちょっと分かりませんが.



秋のアレンジ

2008-09-21 | フラワーアレンジメント
今月でアレンジメントを習いだして二年立ちました.

まだローラン先生のアイデアに驚くことがたくさんあるので,もう一年継続することにしましたyellow1kirakira2

今日のテーマは“BOUGEOIR D'AUTOMNE”(秋の燭台)

全体として秋色の樹や草花,実を壁のように逆U字に挿していき,キャンドルが前面に浮き出るようなデザインです.

本当に火をつけたら植物がかわいそうですけど・・・yellow13

花器の高さの2倍を目安に花材を挿していくのがポイントです.



作品はこれdowndown



スッキリ見えますが,結構たくさん入っています.

アジサイ,キバナコスモス,クレマチス(花,実),サワギキョウ,キキョウ,ホワイトレース,ネリネ,ベニバナマンサク,ゲーラックス,ハマエンドウ

と,ワイヤー&キャンドル.

先生チェックで

「イインジャナ~イokkirakira2」と,一発OKmeromero2

その後,

「ミナサンノナカデ,イチバン,キョダイネ~」

そう,なぜか高さ一番でした.

おかげで人混みの中,抱えて帰ったので前が見えずに大変でしたyellow23ase2



本物のブドウ(甲斐路と巨峰)yellow25

落ちないように実と房の枝の間にマンサクを挿して固定しますwink

ハマエンドウ・・・といわれていたものdown



一瞬,遠くで見たときはムベみたいな印象でした.

ただ,本当にハマエンドウなのか?

ネットで画像を見ると,ちょっと違うかも~yellow7ase



確かにマメっぽいですけど.

葉が違う気がします・・・yellow11question



ランドスケープ

2008-09-20 | 造園
今日はランドスケープフォーラム(神代植物公園)に参加しました.

テーマは,「ランドスケープの可能性を見いだす」

3人のパネラーによる講演と,シンポジウム形式の討論会でした.

ランドスケープ・・・・

はっきりいって,つい最近まで遠い世界,というかよく分からない世界でした.

学生の時になぜもっと勉強しなかったのかなぁ・・・yellow22ase2

という後悔はいつものことですがyellow13

実は新しい世界を知る機会に出会い,その世界で第一線の方達に出会えて,うれしいですkirakira

ほとんど素人で専門的なことはわからないまま参加しましたが,何が問題でどのように議論されるのか知ることで,問題意識や興味を持てるし,そこから何か始まるかな~と思うのですham

今日のシンポジウムの内容をうまくまとめるには,まだ自分のレベルが低いですが,とりあえず心に残った言葉の数々を留めておきたいと思います.


トップバッターは,ランドスケープと直接関係のない大山 顕氏.
ライター,フォトグラファー.

萌え~symbol4な「団地」「工場」「ジャンクション」のスライドオンパレードで,「かっこいいkirakira」の連発.

実はやまめも首都高を走るたびに,この光景はすごくかっこいいかも・・・kirakira2と思っていたので,大山氏に共感を感じました.

使いにくくて,機能デザイン面で絶対失敗だyellow17!!と毎回腹立たしいけれど.

大山氏の印象的な言葉.

「工業地帯の近くで育ったため,緑の光景に原風景も懐かしさも感じない.」

「緑=癒しとか,緑=みんなが好き,里山=原風景じゃない人もたくさんいるから,好き嫌いで話をしても仕方がない.」

「団地とかは,目に入っているはずなのに見えていない.でも実はとても面白い.そういうものに興味がある」



次は鹿島建設環境本部の山田 順之氏.
環境デザイナー.

グローバル企業を相手に,緑地化による土地や資産の評価,付加価値化,戦略を提案する仕事の現状とこれからの課題について.

専門用語がかなり出てきたので,正確な内容は把握できていないかも知れませんが,ランドスケープを資産価値,金銭的moneyな価値として評価し,企業のトップに必要性を認識させて緑の付加価値を高めていくお仕事があるんだなということがわかりました.

そういうことがこれからもっと重要になっていくんだろうなぁyellow18



最後は平賀 達也氏.
ランドスケープアーキテクト.

ランドスケープにとって何が大切かというと,素敵なデザインをして,クライアントに気に入られることはもちろん.

でも,実はそんなのはファッションでしかない.

一番大切なのは地形.

地形は残るもので,次世代につなげていくものだから.

そして,地形は風のながれ,水の循環,土の質,それによる樹木の生育具合などに影響する.

昔ながらの地形の凹凸は樹形図のような形をしている.

その土地の状態をよく知り,特性を読み込んで快適な空間を創り出すことが重要.


うーん・・・yellow4ase

ランドスケープの世界の輪郭をおぼろげに見たような気がした,という感じです.

でも,普段意識しない,見えないものからくみ取って形にして見えるものにする,これが三人のパネラーに共通した内容だった気がします.

やまめも,少しでも色々なものに気づけるように,これからも勉強していきたいと思いました.




秋の花part2

2008-09-19 | 植物
三溪園で秋を感じる植物たちを見ました.



カラスウリ(ウリ科カラスウリ属)

学名:Trichosanthes cucumeroides

花がとても変わった形で一度実物を見てみたいものですが,夜間しか咲かないということで,なかなか見るチャンスがありません.

秋に色づく実の中には,打出の小槌に例えられ,お財布に入れる縁起物とされることもあるような,面白い形の種が入っています.

これも,是非今度実物をゲットしてみたいものです.



フジバカマ(キク科ヒヨドリバナ属)

学名:Eupatorium fortunei

ご存じ秋の七草の一つですが,秋の七草は春の七草と違って,観賞する植物ですねsearch

葉や茎は無臭ですが,乾燥すると葉の成分が加水分解して桜餅の香りがするそうですitem8





ヤブミョウガの花と実.

ヤブミョウガ(ツユクサ科ヤブミョウガ属)

学名:Pollia japonica

‘ミョウガ’という名前が入っていますが,ミョウガはショウガ科なので,関係ないそうです.花は,1株に両生花と,雄花が付いています.



ヒガンバナとハギ

ヒガンバナ(ヒガンバナ科)

学名:Lycoris radiata

日本に生えている彼岸花は遺伝的に全て同じで,三倍体のため,種子で増えることが出来ない.

中国から伝わった1株の球根から,株分けの形で広まっていったらしいのですが,それにしては色々な場所で見かけます.

わざわざ植えたんじゃないでしょーyellow5というところにも咲いていますね.

子供の頃は,この花が家の近くにあると火事になる,と教えられていたので,今でもキレイだなと思いつつ,なんとなく遠くから見るだけの花になっています.


ハギ(マメ科ハギ属)

学名:Lespedeza thunbergii

秋のお彼岸のおはぎと春のぼた餅は同じものだということを最近,確信を持てるようになりました.

秋は萩にかけて.ついでに小豆は実がまだ柔らかいのでこしあん,だそうです.

春は牡丹にかけて.

季節感を生活に密着させていた日本人の生活と感覚ってすごい.

自分の身体やDNAに,この風流を好む日本人としての感覚,残っているのでしょうか・・・

残っているといいなham