やまめの庭つくり

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石の勉強part3

2008-09-04 | 造園
先日初めて聞いた石の名前が「マンナリイシ」です.

マンナリ???

はんなり?まったり?ン??聞いたことない・・・yellow15




万成石(角閃石黒雲母花崗岩)

岡山県岡山市産.
通称桜御影といい,淡紅色のカリ長石を多く含み,美しく華やいだ風合いを持つ.
結晶質は粒状で極めて硬く美しい.

用途は,自然石として造園用,石碑,建築の内外装,彫刻,墓石等です.

特に墓石として好まれるらしく,著名人(石原裕次郎,吉田茂,朝倉文夫,イサム・ノグチ)や,青山墓地などには多いらしいですobake

建築でも,信濃町の聖徳記念絵画館,新宿伊勢丹ビル,銀座和光ビルなどに使用され,イサム・ノグチがパリのユネスコ庭園にも使用したそうです.

岡山の石がはるばるパリに行ったということですねyellow25ase2

それほど魅力的な石だということなんでしょう・・・
今度伊勢丹に行ったら,じっくり観察してみようと思います.

upup写真では,土留めのように使っていますが,黄色っぽい印象を受けました.

自然石として使うのと,磨いて使うのではだいぶ印象が異なるのでしょうかalien

石について色々な由来や蘊蓄を調べていくと,少し親しみが感じられてきたような気がしてきました・・・katatsumurisymbol7



石の勉強part2

2008-09-03 | 造園
昨日に引き続き石の勉強です.


考えてみれば,いつの間にか色々な石に触れているのに,なぜその時にもっと突っ込んで知ろうとしなかったのか・・・

と反省yellow7ase2

まぁ,思い立ったが吉日なので,今日も続けて勉強です.

よく行く三溪園の,何度も目にしている流れの石は生駒石,という石だそうです.



生駒石(角閃はんれい岩)

大阪と奈良の県境にある生駒山の山頂から奈良県側にかけて産出される石です.
鉄,マグネシウムが多く,比較的重い.
表面で鉄が風雨にさらされて酸化し,「サビ」が生じるために独特の黒褐色になる.

風化による粒状のざらざらした石肌.

う~ん,確かに自然味あふれていい感じですkirakira




諫早石(砂岩:比重2.588)

長崎県諫早市から産出されます.
全国的にも希少な,建築に耐えうる砂岩だそうで,長崎の町並み,石畳,オランダ坂など,すべて砂岩だそうですyellow25

暖かく,やさしく格調高い雰囲気を漂わせ,落ち着いた空間を創造できる,と石屋さんのHPに書いてありました.

ついでですが,五島列島の平島で採れるものは平島石というそうです.

砂岩というと,黄色っぽい石を連想していましたが,考えを改めますyellow4

苔が結構つきやすいとのことで,園路の敷石に使うときは滑らないように注意する必要があります.



木曽石(花崗岩:比重2.67)

岐阜県中津川市で産出される.
他の石に比べて比重が大きく,どっしりとした印象がある.
強度が強く,複雑な加工には向かないが,落ち着いた風合いを出せる.
石肌はざらざらしているため,すべりにくく,沓脱石,飛び石に向く.
苔が良くつく.
白色や白茶が,年月を経て紫黒色になる.


この石は結構ざらざらしているので,野趣にあふれた庭には向いているのかもしれません.
ただ,どっしりとはしているものの,無骨な印象も感じられたため,モダンな庭にはあわないのかもしれません.

人によっては,「ちょっと品がないから好きじゃない」
というイメージも抱かれるようで・・・alien






石の勉強

2008-09-02 | 造園
先週末,師匠の古い知り合いの造園デザイナーの方の好意で,お庭を見せていただきました.

かなり広い面積を水辺,花,ドライエリア,ロックガーデンなどいくつかのテーマに分けて,建築家の方とコラボレーションしながら作ったということで,とても興味深いお話を聞くことが出来ました.

個人庭なので,プライベートな画像をアップすることは出来ませんが,そのお庭の写真は,下記のHPで見ることが出来ますので,興味のある方はこちらもご覧下さい.

http://www.k4.dion.ne.jp/~takasaki/


さて,今日はその中で印象に強く残った石の話を少し.

このお庭は根府川石を流れやドライガーデンに多用していたのですが,植栽といい感じに関わりを持っていて,自然風ですが,とてもモダンなイメージのお庭でした.

不勉強なやまめは,この機会に少しでも石を勉強しよう・・・と思いました.

実は,「石」にちょっと距離を感じてます・・・yellow22

石組み,流れ,景石,園路,石造品・・・たくさんの石が庭に使われるのですがalien

師匠曰く,「樹や花がわかっても石がわからなければ庭は造れん!yellow24


なので,何とか・・・少しずつ・・・yellow20symbol6


根府川石(比重2.46~2.86)

小田原市根府川・米神間に分布する輝石安山岩系統.

なめらかに彎曲した面で,板状に割れる(板状節理という)性質が特徴.

茶褐色でツヤが柔らかい.自然石として利用されることが多い.


ちなみに根府川石の断面はこんな感じ.down

表面だけ茶褐色で,中はグレーなんですね.



石切場に行くと,時々こんなdowndown変わった割れ方の石も発見できるということです.

ものすごく薄い板状のものも使われていましたalien



やまめの母校にも,これらの石よりずっと小さい石ですが,表情としてはこんな感じのものがありました.



こんな石が現場に何個必要か,・・・

どうやって計算するのかな?

石切場で現物を見ながら考えたりもするのでしょうねyellow12



石切場で石を選んで,番号を付け,現場に運んできたら迷うことなく施工に入れるように,写真を撮って模型をつくるそうです.

根府川石は裏がえぐれたようなものが結構あるので,パッと見大きく見えます.

が,実は薄いので,迫力が出せて,且つ施工しやすい材料ということです.



ちなみに,樹の足下にある石は約6tの重さがあるそうですyellow25

運搬も考えなければならないから,重量の計算も大切なんだなと,当たり前のことかもしれませんが気がつきました.

石の重さって1m×1m×1mで2~2.5tくらいでしょうか?

そういえば玉かけの技能講習で習った気がする・・・

明日,テキストを見直してみようと思います.

こういう知識はともかく,石を使って流れや石組みを行う・・・そういう石に巡り会う・・・これは経験とひらめきなんでしょうかyellow18

素敵な石を見いだしたときの喜びを語る師匠をうらやましく思いつつ,自分もいつかそんな風に感じることができるのかなyellow4aseと,ちょっぴり不安を感じたのでした.