一度は観てみたかったミュージカルの一つ、劇団四季の「ウィキッド」を初めて観ました。
カレッタ汐留内にもパネルやモニター映像で紹介があったり
レストランフロアの店頭にもサイン入りポスターが貼られていたのも見かけました。
階段などもウィキッド仕様。
「ウィキッド 劇団四季キャスト盤」
友人よりサントラをいただいていたので
聴いていたもののネットしながらだったので、内容までは耳に入ってきませんでしたが
それが初観劇には良かったかも。
夜公演は仕事帰りの方も多く見られ、昼公演とは客層も違い新鮮。
わりと男性客も見られたのも主役が女性だからだったり?
一階席はもちろん二階席も後ろの方まで埋まって大盛況。
「オペラ座の怪人」を見に行っていた劇場が様変わり。
どん帳にはオズの国の地図が描かれ
舞台最上部には、大きな口と巨大な翼を持つドラゴンが待ち構えていてゲームの世界のよう。
上演中もシーンに合わせて動き出し、真っ赤な眼を光らせ
口からプシューっと煙も吐き出す迫力。
始めのほうの演出で両サイドからクラッカーがパァーン!とはじけたのですが
7列目だったこともありその先端が飛んできて頭にあたりちょっと痛かった。ナハハ
上から垂れ下がったロープをターザンのようにワーッと、目の前に迫ったりと
左前方の観客はビックリしたことでしょう!
オケがいない分ステージまでも少し近く感じられました。
シャボン玉が飛ぶ仕掛けもある丸い環に乗って登場したグリンダ、
つかまったりしないし落ちそうで怖いよー。
レディ・ガガのようなインパクトある衣装の数々、
前後左右に動かされるセットの自在さ、絵画のように美しい背景など幻想的で美術的にも目を奪われます。
1幕のラストで陰謀の正体に驚き怒ったエルファバが空中に飛び上がり
歌い上げるシーンでは、四方八方からの光がエルファバに集まるところが特に印象深かったです。
「オズの魔法使い」のエピソード0、それが「ウィキッド」
ジュディ・ガーランドが歌う「虹の彼方に」が好きで映画を見たきり、
(マイケルの「The Wiz」も見たけれど)
映画「オズ はじまりの戦い」も公開を楽しみにしていたけれど結局見損なっていて。
(宮本亜門演出のも見てみたかったな)
悪い魔女ウィキッドが死んで喜ぶオズの国民に、
善い魔女グリンダがウィキッド=エルファバが悪い魔女と呼ばれたのは何故か、
を話していくという回顧劇で、二幕になると
「オズ魔法使い」への布石がさらにどんどん出てきて面白味が急加速します。
(そのネタバレは一部下記で)
肌の色の違いによる差別や、保身のために動物を排斥する動き、
「人々が信じたことが真実」という魔法使いや学長の言葉には
現代社会にも通ずるゾッとさせられるものがあります。
立場それぞれの正義とか。
グリンダがキャピキャピのぶりっこギャル設定なのにぶっ飛びましたが、
コミカルにも見えるその愛嬌はやっぱりキュート。
苫田亜沙子さんは「オペラ座の怪人」クリスティーヌでも見ていたので安心して見ることができました。
カーテンコール中も観客から「かわいい~」の声があちこちから♪
友人が「麻美ちゃんで良かった~」とおすすめだった樋口エルファバ、
眼力がすばらしく、低音から幅広い歌声はマイクいらないんじゃという迫力もあって魅了されました。
美人さんですよねぇ。
男性アンサンブルで、大学時代の群舞など全身を大きく伸ばしたダンスが上手くて
オーラを一際感じて目を奪われたキャストがいましたが(たぶん分部惇平さん)、
エメラルドシティ辺りから見つけることができないと思っていたら
カーテンコールで爽やかな笑顔を見せた彼は、エルファバが羽を与えた猿チステリーでした!
プログラムのプロフィール写真とは別人のよう、
ステージに立つというアドレナリン全開仕様っていうのかな。
(同一人物でなかったらほんとすみません)
■劇団四季「ウィキッド」
[あらすじ]
人も動物も同じ言葉を話し、共に暮らしていた自由の国──オズ。
平和なこの国にいつしか異変が起きていました。
動物たちが、次々と言葉を話せなくなっているのです。
しかし大多数の国民は、その事態に気付いていません。。
全寮制のシズ大学に入学してきたエルファバ。
特異な緑色の肌のため家族に疎まれ、周囲の学生たちとも馴染めずにいた彼女は、
偶然と誤解からグリンダと同じ部屋に暮らすことになります。
見事な美貌とブロンドの髪を持つグリンダは、天性の明るさを備えたクラスの人気者。
一方、思索的で激しい気性のエルファバは、生まれながらに不思議な魔法の力を持っていました。
性格も外見も異なる二人は、はじめは対立するものの、
次第に互いの内面を理解し合い友情を育んでいきます。
ある日エルファバの元へ、この国の支配者にして強大な魔力を持つと言われる
オズの魔法使いから招待状が届きます。
グリンダを伴い、魔法使いの住むエメラルドシティを訪れたエルファバは、
緑色に輝く大都会の素晴らしさに感激しました。
偏見のない、自由な空気に包まれた憧れの都に、自分たちの居場所を見つけたことを
二人は喜び合うのでした。
しかし、宮殿を訪ねた二人は驚くべき事実に遭遇します。
エルファバがずっと憧れていた「オズの魔法使い」こそが、
自分の権力を強化するために動物たちの言葉を奪っていた、異変の元凶そのものだったのです。
心ならずも正反対の道を歩み始めたエルファバとグリンダ。
互いを思いやりながらも、自らの信じる道を貫くため二人はある決意をするのですが。。
グリンダ ・・・・・・・・苫田亜沙子 後に「南の善い魔女」と呼ばれる
エルファバ ・・・・・・樋口麻美 後に「西の悪い魔女」と呼ばれる
ネッサローズ ・・・・保城早耶香 エルファバの妹 後に「東の魔女」と呼ばれる
マダム・モリブル ・・中野今日子 大学の学長、魔法の授業を担当
フィエロ ・・・・・・・・飯村和也 転校生でウィンキー王国の王子
ボック ・・・・・・・・・・山本 道 マンチキンの少年、同級生
ディラモンド教授 ・・前田貞一郎 大学で歴史学を教える気品溢れる山羊
オズの魔法使い ・・渡辺 正
男性アンサンブル
賀山祐介、田井 啓、白倉一成、品川芳晃、須永友裕
清川 晶、見付祐一、光山優哉、分部惇平
女性アンサンブル
石野寛子、増山美保、間尾 茜、小澤真琴、熊本梨沙
栗城 唯、花田菜美子、渡部真理子、芦澤瑞貴
2013年10月23日(水)四季劇場・海
(ネタバレあり)
「オズの魔法使い」の一部のキャラの誕生話などが個人的にツボ。
ボックの胸が痛まないようにかけた魔法が、ブリキ。
そこには悲恋があって。
大学時代に、檻に入れられた子供ライオンをエルファバは救ったけれど
ブリキがウィキッドのせいで臆病者になってしまったと群衆に言ったのは、
その成長したライオン(の尻尾だけが登場 ←臆病なため姿は現さず)。
エルファバを誘い出すため学長がネッサを竜巻に巻き込んだのはドロシーの家で。
黄色いレンガ道をステージ端に見せ、グリンダがドロシーを見送ったシーンがあったり、
ネッサの靴を履いていたドロシーを捕らえたエルファバがその靴を取り返すシーンで、ドロシーの腕だけが見えたり
影絵演出で、エルファバに水をかけるドロシーの姿を表していました。
あれ、カカシは出ないままなのかな、と思いきや最後の最後で
捕らえられ拷問にもかけられていたフィエロが、カカシとなってそれに耐えられ
生き延びていたエルファバと再会、二人でオズを後にするというラストに唸らされました。
なるほど、こうくるか!ととてもとても面白く観た「ウィキッド」でした。
来年3月末までのチケットがもうじき発売になりますが、ぜひまた観劇したい。
「ウィキッド(上) [ グレゴリー・マグワイア ]」
「ウィキッド(下)」
カレッタ汐留では、「コラボメニュー」も用意されています。
今回は利用しませんでしたが、当日半券サービスで杏仁豆腐をいただきました。
仕事明け向かったので先に集まっていた友人たちと合流。
ちょうど点心がきたところで。
千切りの生姜をのせて、猫舌の私でもそんなに困らないほどで。
どれもこれもメニューは美味しそうで、私はワンタン麺。
久々に中華の細麺を食べたなぁ。
スープもあっさりめでゴクゴク飲めてしまう。
■カレッタ汐留「」
ちなみに17時まではランチタイム。
観劇後は出入口の目の前にあるお店で一杯やることに。
小腹空いたと友人たちはピザをシェアしていましたが
私はわりと腹持ちしていたのでドリンクのみ。
ビアラウンジなので世界のビールも沢山あります。
グラスワインにしたのですが、爽やか店員が言ったのは
「なみなみにお注ぎしてもよろしいですか?」
そう、日本酒のようにグラスいっぱいに注いでくれたのです!!! 通常のおよそ2杯分。
口あたりよくスッキリ飲めたのですが、やはりつまみ無しにお酒はかるく酔っ払ってしまいますね。。
手軽のものを頼むんだったと反省。
■カレッタ汐留「GLASS DANCE」
ご馳走さまでした♪