かこぶろ。

日常、映画、テレビ、音楽、アイスホッケー、興味あるものを気分のままに綴ろうと思います。

みなさん、さようなら (2003)

2005-03-13 19:33:15 | moviE
<仏題> 「LES INVASIONS BARBARES」
<英題> 「THE BARBARIAN INVASIONS」「INVASION OF THE BARBARIANS」
(未開人、あるいは野蛮人・言葉の通じない異国人・無教養な人達・の侵入)
<公開時コピー> 「セックスや友情や、人生に“侵入”する諸々の事象に関する挑発的な新しいタイプのコメディ」

カナダのケベック州(フランス語使用の州)とフランス製作なので台詞もフランス語なのね。
フランス映画でフランスが舞台かと、最初は思ってしまいました。
病床に伏す偏屈な父と、彼を看取る家族や友人たちとの最後のひとときをユーモア溢れるタッチで描くヒューマン・コメディ。
「アメリカ帝国の滅亡」のドゥニ・アルカン監督が、その続編的意味合いで撮り上げた感動作。
2003年アカデミー賞外国語映画賞受賞
2003年カンヌ国際映画祭受賞:女優賞マリ=ジョゼ・クローズ、脚本賞ドゥニ・アルカン
2003年ヨーロッパ映画賞受賞:インターナショナル(非ヨーロッパ)作品賞ドゥニ・アルカン
2003年放送映画批評家協会賞受賞:外国語映画賞
2003年セザール賞受賞:作品賞、監督賞ドゥニ・アルカン、脚本賞ドゥニ・アルカン

<あらすじ> ロンドンで証券マンとして働くセバスチャンは、父親、レミの病気を知り、カナダに帰国する。
女好きで身勝手なレミを反面教師として育ったセバスチャンだが、母に頼まれ、レミの幸せな最期を演出することに。
頑固で憎まれ口ばかり叩くレミだが、世界中から集まった友人たちに会い、笑顔を取り戻す。
痛みを和らげるため、医者に秘密でヘロイン治療を始めたレミだが、病状は次第に悪化し、セバスチャンは、レミを湖畔の別荘に移すことに。そ
して遂に、別れの時がやってきた。。。

レミー・ジラール Remy Girard・・・・・・・・・・・・・・レミ
ステファン・ルソー Stephane Rousseau・・・・・・セバスチャン
マリ=ジョゼ・クローズ Marie-Josee Croze・・・ナタリー
マリナ・ハンズ Marina Hands・・・・・・・・・・・・・・ガエル
ドロテ・ベリマン Dorothee Berryman・・・・・・・・ルイーズ
ルイーズ・ポルタル Louise Portal・・・・・・・・・・ディアーヌ
ドミニク・ミシェル Dominique Michel・・・・・・・・・ドミニク
イヴ・ジャック Yves Jacques・・・・・・・・・・・・・・・クロード
ピエール・キュルジ Pierre Curzi・・・・・・・・・・・ピエール
□HP http://www.miramax.com/thebarbarianinvasions/index.html
(↓ 注:以下ネタばれあり)

セバスチャン(ステファン・ルソー)を見ると「モルダー!」って叫びたくなってしまう(笑)
似ています。
でもカナダでは“コメディのブラッド・ピット”と呼ばれているそうで。。。
「友人に囲まれたい」という父親の願いをはじめ、金で解決していくけれど最後まで俺がやってやった!と恩着せるものでもなく控えめなところが、愛情表現の不器用さというものなのでしょうか。
苦痛を和らげるためにヘロインを調達してくれたナタリーも、とても存在感がありました。
賞取るだけのことはあるわ、と後で知りました。
セバスチャンとの別れも、強く魅かれ合う二人がとても表れていたし。
父親のレミは息子との和解だけではなく、ナタリーの人生も救って世を去れた、大往生だったと思います。
野蛮人とは父親からみれば息子であり、息子からみれば父親なのでしょう。
癌が父親の身体に“侵入”もそうだろうし、他にもいろんな解釈が出来そうです。

ユアン・マクレガー主演「ビック・フィッシュ」(公開も同じ頃だったような?)を思い浮かべるような設定の作品。
昔は良かった、的な老人の戯言のようなストーリーなのに、登場人物たちの「人類が近代現代にどんな行為をしてきたか」など博識ありユーモアあり、飽きさせない。
それぞれの都合をおしてバカっ話などをしながらも、その瞬間までずっとそばにいる友人たちとの人間くささ、あたたかさをとても感じました。
たぶん私には縁のない世界、一緒にいながらその世代の会話に一切加われなかったセバスチャンのように。
延命処置をせず痛み止めにヘロインを常用するとか、安楽死などについても考えさせられそうです。
そういえば911映像も映りました。
友人が妻の反対を押し切って貸した、湖畔の別荘の美しさが美しくも悲しい最期を盛り上げます。
とても興味深くて見てみたかったので良かったです。
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