「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の
われても末に あはむとぞおもふ」
冒頭の百人一首、好きですねぇ。
なんと子役の聡子は、日テレ「女王の教室」和美でビックリ。
二度目のシーンで顔がちゃんと映ってわかりました(化粧がこれまた。。。w)、口調もかわらないし。
内容を気にしていなかったので「春の雪」というタイトルながら紅葉が美しい場面が多々あり、日本の秋を感じられました。
伯爵と侯爵ってどう違うのかしら?
<公開時コピー>「愛しては、ならない。」
三島由紀夫の遺作となった“豊饒の海シリーズ”四部作の第一巻『春の雪』
「ローレライ」の妻夫木聡と「いま、会いにゆきます」の竹内結子主演で映画化。
監督は「世界の中心で、愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲。
行定監督で好きな映画は「GO」です。
また撮影は、「恋恋風塵」や「花様年華」などで世界的に評価の高い台湾のカメラマン、リー・ピンビンが担当。
この映画もまったりゆったり不思議な映像だったなぁ。
<あらすじ> 大正初期。
幼なじみの2人、侯爵家の嫡子・松枝清顕と伯爵家の令嬢・綾倉聡子は、いつの頃からか、互いに淡い恋心を抱くようになる。
しかしやがて聡子に宮家の洞院宮治典王との縁談話が持ち上がる。
困惑する聡子だったが冷たい態度をとる清顕に失望し、ついに縁談を承諾するのだった。
ところがいざ婚約が正式に決まると、清顕は初めて聡子への愛の深さを自覚するのだった。
一転して激しく聡子を求める清顕に、聡子の心も大きく揺れ動く。。。
妻夫木聡 ・・・・・松枝清顕
竹内結子 ・・・・・綾倉聡子
高岡蒼佑 ・・・・・本多繁邦
及川光博 ・・・・・洞院宮治典王殿下
田口トモロヲ ・・・松枝家執事の山田
高畑淳子 ・・・・・洞院宮妃
石丸謙二郎 ・・・綾倉伯爵
宮崎美子 ・・・・・綾倉伯爵夫人
柄本佑
少路勇介
朝倉えりか
上杉二美
小堀陽貴 ・・・・・幼少の清顕
志田未来 ・・・・・幼少の聡子
田中千絵 ・・・・・みね
三谷侑未 ・・・・・月修院一老
徳井優 ・・・・・・・奈良の宿人
中原丈雄 ・・・・・洞院宮家別当
石橋蓮司 ・・・・・軍人宿の主人
岸田今日子 ・・・清顕の祖母
真野響子 ・・・・・松枝侯爵夫人
山本圭 ・・・・・・・洞院宮治久王殿下
榎木孝明 ・・・・・松枝侯爵
大楠道代 ・・・・・蓼科
若尾文子 ・・・・・月修寺門跡
□HP http://harunoyuki.jp/
(↓ 注:以下ネタばれあり)
エンディングロールが終わり、近くの客が「ラストのはあの世なの?」という声が。
聡子は出家しただけで生きていますが。。。
「罪を犯している私たちには、いい来世は訪れないでしょう。
けれど、どんなものにも生まれ変わっても私は必ずあなたを見つけ出します、きっと。」
と輪廻の話も出たし清さまの夢日記になぞらえて、滝の下で二匹の蝶となるといいな~くらいの余韻を美しく出したのではないでしょうか。
夢のシーンは意味ありげで幻想的で良かったです。
あっぱれなのは大楠道代さん演じる侍女の蓼科。
蓼科が愛する伯爵のために約束を果たそうと、清さまと聡子を巧妙に導いたように思えます。
遺書を残し自殺未遂をして、うろたえる伯爵を前に高笑いして起き上がった死に化粧の蓼科は恐ろしかった(思わず笑ってしまったけれどw)。
清さまの祖母役、岸田今日子さんにしてもオーラを放つというか、終盤で聡子を追う清さまをジッと物言わぬ形相で見ていたシーンが特に印象的でした。
竹内結子さんは美人ではないと思うのですが(失礼)、とても綺麗に撮られていました。
聡子の妊娠もバレ、両家の家族会議(このシーンも両家のエゴが出て圧巻)を扉一枚向こうで聞いていた聡子の決意はとても辛いものでした。
それまでは生もうと決めていたのではないでしょうか。
馬車での抱擁やプラットフォームでの別離という、二人の転機にもなるようなシーンがあっけなかったなぁ。
出家して剃髪頭で出てこられたらテンション下がるなと思っていましたが、襖越しの嗚咽がかえって想像させて上手い演出でした。
月修寺門跡の若尾文子さんにしても、女優さんがとても良かった映画でした。
三島由紀夫氏も訪れ月修寺のモデルになったという、映画のロケ地にもなった奈良の円照寺もゆったりとした時間の流れを感じます。
もちろん明治大正の侯爵スタイルがとても似合う榎木孝明さんも良かったし。
息子をボコボコにするシーンは迫力ありました。
貴族の優雅さを身に付けるために華族へ預ける、という育て方も凄いです。
清さまの親友、本田。
聡子に惚れて気にしているように思えるけれど、本当は清さまに惚れているから清さまが好きな聡子が気になっていたのではないでしょうか。
本田が門跡に清さまと聡子の面会を嘆願するシーンには特に感じました。
愛する人の幸せのため。
そう思ってしまうと「どんなことがあっても、友だ」と言って抱きしめたのは、友情より愛情表現に近いものを感じました。
パッタナディド殿下、クリッサダ殿下役の青年二人も爽やかで良かった。
ぁ、清さま忘れていました。
悲恋は清さまの自業自得なのですが、特殊な環境に育ち屈折してしまったのでしょう。
宣伝で言われる「究極の純愛物語」ではないです。
妻夫木聡くんはとても丁寧に演じていたように思いました。
音楽は岩代太郎さんでした。
宇多田ヒカルさんの歌う「BE MY LAST」は、メロディがとても好きで着うたにもしていたのですが、エンディングとなると映画とは別世界に感じて余韻から切り離されました。
2005年11月9日(水)MOVIX三郷
われても末に あはむとぞおもふ」
冒頭の百人一首、好きですねぇ。
なんと子役の聡子は、日テレ「女王の教室」和美でビックリ。
二度目のシーンで顔がちゃんと映ってわかりました(化粧がこれまた。。。w)、口調もかわらないし。
内容を気にしていなかったので「春の雪」というタイトルながら紅葉が美しい場面が多々あり、日本の秋を感じられました。
伯爵と侯爵ってどう違うのかしら?
<公開時コピー>「愛しては、ならない。」
三島由紀夫の遺作となった“豊饒の海シリーズ”四部作の第一巻『春の雪』
「ローレライ」の妻夫木聡と「いま、会いにゆきます」の竹内結子主演で映画化。
監督は「世界の中心で、愛をさけぶ」「北の零年」の行定勲。
行定監督で好きな映画は「GO」です。
また撮影は、「恋恋風塵」や「花様年華」などで世界的に評価の高い台湾のカメラマン、リー・ピンビンが担当。
この映画もまったりゆったり不思議な映像だったなぁ。
<あらすじ> 大正初期。
幼なじみの2人、侯爵家の嫡子・松枝清顕と伯爵家の令嬢・綾倉聡子は、いつの頃からか、互いに淡い恋心を抱くようになる。
しかしやがて聡子に宮家の洞院宮治典王との縁談話が持ち上がる。
困惑する聡子だったが冷たい態度をとる清顕に失望し、ついに縁談を承諾するのだった。
ところがいざ婚約が正式に決まると、清顕は初めて聡子への愛の深さを自覚するのだった。
一転して激しく聡子を求める清顕に、聡子の心も大きく揺れ動く。。。
妻夫木聡 ・・・・・松枝清顕
竹内結子 ・・・・・綾倉聡子
高岡蒼佑 ・・・・・本多繁邦
及川光博 ・・・・・洞院宮治典王殿下
田口トモロヲ ・・・松枝家執事の山田
高畑淳子 ・・・・・洞院宮妃
石丸謙二郎 ・・・綾倉伯爵
宮崎美子 ・・・・・綾倉伯爵夫人
柄本佑
少路勇介
朝倉えりか
上杉二美
小堀陽貴 ・・・・・幼少の清顕
志田未来 ・・・・・幼少の聡子
田中千絵 ・・・・・みね
三谷侑未 ・・・・・月修院一老
徳井優 ・・・・・・・奈良の宿人
中原丈雄 ・・・・・洞院宮家別当
石橋蓮司 ・・・・・軍人宿の主人
岸田今日子 ・・・清顕の祖母
真野響子 ・・・・・松枝侯爵夫人
山本圭 ・・・・・・・洞院宮治久王殿下
榎木孝明 ・・・・・松枝侯爵
大楠道代 ・・・・・蓼科
若尾文子 ・・・・・月修寺門跡
□HP http://harunoyuki.jp/
(↓ 注:以下ネタばれあり)
エンディングロールが終わり、近くの客が「ラストのはあの世なの?」という声が。
聡子は出家しただけで生きていますが。。。
「罪を犯している私たちには、いい来世は訪れないでしょう。
けれど、どんなものにも生まれ変わっても私は必ずあなたを見つけ出します、きっと。」
と輪廻の話も出たし清さまの夢日記になぞらえて、滝の下で二匹の蝶となるといいな~くらいの余韻を美しく出したのではないでしょうか。
夢のシーンは意味ありげで幻想的で良かったです。
あっぱれなのは大楠道代さん演じる侍女の蓼科。
蓼科が愛する伯爵のために約束を果たそうと、清さまと聡子を巧妙に導いたように思えます。
遺書を残し自殺未遂をして、うろたえる伯爵を前に高笑いして起き上がった死に化粧の蓼科は恐ろしかった(思わず笑ってしまったけれどw)。
清さまの祖母役、岸田今日子さんにしてもオーラを放つというか、終盤で聡子を追う清さまをジッと物言わぬ形相で見ていたシーンが特に印象的でした。
竹内結子さんは美人ではないと思うのですが(失礼)、とても綺麗に撮られていました。
聡子の妊娠もバレ、両家の家族会議(このシーンも両家のエゴが出て圧巻)を扉一枚向こうで聞いていた聡子の決意はとても辛いものでした。
それまでは生もうと決めていたのではないでしょうか。
馬車での抱擁やプラットフォームでの別離という、二人の転機にもなるようなシーンがあっけなかったなぁ。
出家して剃髪頭で出てこられたらテンション下がるなと思っていましたが、襖越しの嗚咽がかえって想像させて上手い演出でした。
月修寺門跡の若尾文子さんにしても、女優さんがとても良かった映画でした。
三島由紀夫氏も訪れ月修寺のモデルになったという、映画のロケ地にもなった奈良の円照寺もゆったりとした時間の流れを感じます。
もちろん明治大正の侯爵スタイルがとても似合う榎木孝明さんも良かったし。
息子をボコボコにするシーンは迫力ありました。
貴族の優雅さを身に付けるために華族へ預ける、という育て方も凄いです。
清さまの親友、本田。
聡子に惚れて気にしているように思えるけれど、本当は清さまに惚れているから清さまが好きな聡子が気になっていたのではないでしょうか。
本田が門跡に清さまと聡子の面会を嘆願するシーンには特に感じました。
愛する人の幸せのため。
そう思ってしまうと「どんなことがあっても、友だ」と言って抱きしめたのは、友情より愛情表現に近いものを感じました。
パッタナディド殿下、クリッサダ殿下役の青年二人も爽やかで良かった。
ぁ、清さま忘れていました。
悲恋は清さまの自業自得なのですが、特殊な環境に育ち屈折してしまったのでしょう。
宣伝で言われる「究極の純愛物語」ではないです。
妻夫木聡くんはとても丁寧に演じていたように思いました。
音楽は岩代太郎さんでした。
宇多田ヒカルさんの歌う「BE MY LAST」は、メロディがとても好きで着うたにもしていたのですが、エンディングとなると映画とは別世界に感じて余韻から切り離されました。
2005年11月9日(水)MOVIX三郷
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