がらくたどうBlog

模型趣味とその他諸々

AMC 1/20 J198レビュー

2006年11月27日 | 模型

 すんません。またまたレビューネタです(笑

 シェルビー・シリーズ1もちゃんと進んでおります。取り敢えずボディーへの一回目の
サフが終わりました。懸案だったボンネットの問題ですが、ボディーと接着してしまい開閉は断念。
スジ彫りを全部埋めて、もう一回彫り直してみました。こうした微妙なラインのスジ彫りには、
モデラーズのハイテクマスキングテープをガイドにするのがお気に入り。元のラインが残るように
黒瞬着で隙間を埋めて、埋めた後の黒いラインに沿って罫描き針で何度も何度も軽ーくケガいて筋を作り、
後はエッチング鋸やらスジ彫りカッター等で仕上げていきました。これが結構面倒くさい。

 また、このボンネット関係の工程変更の影響で、フロントセクションのシャーシ側の仮組みを再行する必要がありますんで
塗装に入るにはもう少し時間が必要です。詳細はまた後日。


 そんなわけで、今回はAMCモデルズの新製品、ジョーダン198無限ホンダをレビューです。このHPでも
散々宣伝した割に、ここのキットの購入は初めてだったりします(笑。中身は先のFA14とかPS05だと
京都のMODULOとか大阪のROMUで見てたんですけどね、買うのはホンマ初めて。


 キットはベルギーGPを基本軸に設計されています。レースでは奇跡の(笑)1-2フィニッシュを決めてしまった仕様ですね。
決めてしまったというか赤旗で大半の車がクラッシュに巻き込まれ、
再スタートしたレースでもスパウェザーに翻弄された車が次々リタイアし、
完走したのは僅か8台という運試しレースでした。デビクルにカマ掘った顎が、リタイア後にロン・デニスのトコにカチこんで

と吠えたのは有名な話ですね。この際どうでもいいですね、んなこと(笑。

 ボディーパーツ、非常に薄い箇所も多いみたいですんで、フォルムを弄っちゃうような修正とか、過度な薄々攻撃をかけると
穴開いたり割れたりしそうな予感もしますがどうでしょうか。その分、各エッジはシャープに仕上がってますし、歪みが出ないように
湯口が巧いトコに設置されてますね(←ド偉そうですかそうですか)

 雨のスパ仕様ってことで、先ず目に付くのはレインタイヤ。
ドライタイヤはゴム製で入ってますが、レインタイヤもレジン製のパーツが入ってます。
「タイヤはゴムだろ?」って話もありますが、レジン製のタイヤってのも
バカにならない物でしてね、タイヤブラックやカーボンブラックマット辺りで塗ってやればタイヤにしか見えませんし
タイヤロゴデカール貼って艶消しクリアー吹いても、経変で怪しげな油みたいのが染み出してグダグダになる心配もないし
これはこれで嬉しいパーツ化です。入らないより200倍マシ。

ただし、暫く作らないような積ん毒派の御仁で製作時にはレインタイヤを選択する御仁は、
レジンの宿命である「収縮」を見越して、タイヤをホイールに填めておく、出来ればタイヤ・ホイールだけ先に仕上げて
保管するのが良いかと思います。買ったまま暫く経過して「さぁ作ろう」と思ったら、タイヤ内径が縮んで小さくなり
ホイールに填らなくなっちゃったよーん削ったらリム無くなっちゃったよーんにならずに済みます。
 で、私もご多分に漏れずなので、タイヤとホイールがくっついた状態で仕上げや塗装を処理することにして
早速ホイールのバリ取りをしてタイヤ填めようとしたんですが、先日のJCでディープインパクト一点買いした並の予想通りに
タイヤの収縮で既にはまりません。インパクトにコレット付けてホイールをカマし、#240のペーパーで
ホイールの外周をバリバリ削ってハマる様にして装着しました。削りすぎるとスカスカになるので、
バリバリと言っても実際はちゃんと現物合わせしながら削らないとイカンですしそうしてます。


 キットの内容に関しては、J198らしさを充分表現してくれてるんじゃないでしょうか。カクカクした様に見えて
意外と複雑な形状してるんですけど、原型師さんが資料と睨めっこして詰めてくれたお陰かと思います。J198って
意外と資料が手に入らないんですよね。ネット検索でもトレイシー・ローズ全盛期の裏ビデオ並に見つからない。
雑誌だとソコソコ有るんですけどね。資料集め、大変だったんじゃないでしょうか?
オマケには、「あまりに不細工だから禁止!」ってのが本音でレギュ禁喰らったXウィングと呼ばれるポンツーン上の
タワーウィングのパーツも付いてます。


 当時流行ってたリアのL字型翼端板に親子ウィングをJ198も装備してるんですが、このキットでは
メタルパーツで構成されています。個人的には、ここはエッチングを用意して欲しかった気もしますが、
リアタイヤ周辺部が三次曲面になってるので、置き換えるとすれば正確な叩き出しが必要ですから、
通常のメタル製ウィング翼端板の金属板置換の様に簡単にはいきませんな。

 前のPS05でもそうでしたが、三枚構成のフラップ他が一体成型されております。ちょっと資料の問題で
確認できなかったのですが、このリアウィングって実車もキットのような両端の土台が有ったんですかね?
それはともかく、一体成型といっても隙間は頑張って抜きましょうってんではなく、薄皮一枚以下の状態になってて
簡単に抜くことが出来ます。恥ずかしい自分の人生を振り返るかのようにチマチマ刃物でなぞって隙間を開けるなんて頑張りは
不要になってるのは細かい話ですが嬉しい配慮です。

 今回、他のキットでは見かけない手法として、インダクションポッド部のパーツ分割ってのがあります。

考えてみれば今まで何故どこもやってこなかったんだろう?と思うくらいナルホドな構成でして、
インダクションポッド頭頂部をメタルパーツにして内部を空洞化し、それをボディーに接着することで
面倒くさい穴開け処理を無用にしてくれています。ただし、レジンにメタルをくっつけるので
接着剤や隙間埋めマテリアルの選択をミスると経変で継ぎ目が浮き上がってくるので注意が必要でもあります。
 メタルの質は総じてやや硬めの材質。硬め故、歪み等が少なくて精度出しにはそれほど苦労しなくて済みそうです。


 エッチングは多分洋白製だと思いますが、軟らかそうな上に薄い物です。流石に昔のハセガワのプラモに付いてたエッチングよりは
厚みがありますが、細いものに関しては取り扱い注意です。

 キットはフロントウィングステーがボディーに一体で抜かれてますが故にレジン製となるため
流石にシャープさに欠けますし歪みの発生の可能性もあるので、個人的にはメタルで別パーツでも良かった気がしますがどうでしょう。
インストではエッチングで置き換えも可能と有りますが、前述の通り薄いので、置き換えるならキットのエッチングをゲージにして
金属板から切り出すなり、金属板に重ねてハンダ付けして厚みをかせいでやるなりした方が良いかも知れません。

 他には、シートベルト用のリボンとか、ヘッドレスト用のテープ材等が入ってました。
 デカールに関しては、蜂って言うより



↑この辺思い出しちゃって、どうにも「みなしごのバラード」なんか歌いそうになるカラーリングを再現。

ただ、一部(全部?)オフセット印刷なのでしょうか?、ちょっと透けそうなロゴもチラホラしますし、実際インストには

白いロゴを貼った上に黄色いロゴを重ねて貼って下さいって指示もありまして、この方法だと透け回避はOKですが、
貼り方が拙かったりクリアーコートでミスると、上のロゴと下のロゴがズレたり妙に歪んだりというトラブルが出ることがありますんで、
念のため用心しておいた方が良いかと思います。
以前、タミヤやハセガワのキットで同様の処理を要するデカールに遇ったことがありますが、
その際にズレ・歪みのトラブルも人並みに経験しておりますんでチョト心配。

 今回は、AMCさん側での仮組画像を一部勝手に(笑)使用してレビュっております。製品版をキチンと組んでみてから
発売するという姿勢から考えると、スピードが命の某メーカー(この世界では或る意味大手?)よりも
組み立て精度の信頼性は上なんじゃないかな?って思います。
 提灯記事っぽいエントリーですがw、ここんとこST27のキットに於ける「買った時点で任務完了」って感じに苛まれがちだったので
本キットの「買って開けてみて作りたくなった」ってのは久々な気がします。私も多分、早い時期に製作に入ると思います。
 昔のウェーブの1/24キットが、丁度こんな感じの作りやすくて良いだったナーとか感慨深かったりもしますね。

 ちなみにこのキット。車種選択が意外なほど”穴”だったらしく、発売直後ですがやけに予約発注が多く、
既に残り数が少なくなってる模様です。欲しい方はお早めに。
コメント (14)
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