人生ブンダバー

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6/14 新日本フィル 創立50周年特別演奏会 シャルル・デュトワ

2022-06-17 05:00:00 | 音楽

6月14日(火)、新日本フィル50周年記念特別演奏会にシャルル・
デュトワ(85)が登場(於すみだトリフォニーホール)。
なんでもデュトワが新日本フィルを指揮するのは48年ぶりだとい
う。
この日はチェロのソリストに上野通明さん(26)が招かれた。

デュトワは、昨年11月、新日本フィルの演奏会が予定されていた
が、新型コロナウイルス感染のため、中止になり、今回はその仕
切り直しだ。

新日本フィル定期会員の席は1階だが、この日の私の席はは3階6
列目(音は大変よかった)。
デュトワの登場とあって、客席はほぼ満席だ。
例によって、開演ギリギリに入ってくる人がいる(平日だからや
むなし?)


<プログラム>
1.バーバー 弦楽のためのアダージョ op.11
2.ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 op.107*
3.チャイコフスキー 交響曲第5番 op.64
指揮:シャルル・デュトワ
チェロ:上野通明*
コンサートマスター:崔文洙、伝田正秀


1.バーバー 弦楽のためのアダージョ op.11
19時過ぎ、2ndヴァイオリンの佐々木さんを先頭に入場(拍手)。
コンマス崔さんによりチューニング。弦楽五部14型(14-12-8-10
-6)だ。
ややあって、長身のデュトワがゆっくり登場(盛大な拍手)。コ
ンマス二人と握手。
指揮台に上がり、ゆっくりとした上下の等速運動による指揮が始
まった。短めの指揮棒。pからfまで、大きなフレージング。
このような曲を、今聴くと、どうしてもウクライナを想わずには
いられない。
デュトワは、拍手の中、うなずくようなあっさりしたおじぎ。
(概算演奏時間:8分5秒)

会場の照明はそのままに、チェロのための台が搬入される。
2.ショスタコーヴィチ チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 op.107
(1)上野さんがチェロを持って登場、コンマスと握手(天然パーマ
のようなヘアースタイル)。
呼吸を整えた後、デュトワが左手でサインを出すと、上野さんの
チェロが一瞬早くスタート。刻むようなリズム。速いタンゴのよ
うだ。デュトワはほとんど膝を使わない指揮。ホルンは1人で、
サブのソリストといってもいいのかしらん。
お隣の女性(赤の他人)は上を向いて目をつぶる(寝ているわけ
ではないようだ)。(6分20秒)

(2)Moderato。ゆっくりとした暗い弦楽合奏より開始。この暗さ
はショスタコーヴィチのものだ。デュトワの手はゆっくりとした
等速運動。上野さんのpからのdim.が上手い。オケも静かに楽譜
をめくる。客席は微動だにしない。(12分5秒)

(3)attaccaでチェロの独奏(カデンツァ)へ。「不安の時代」を象
徴する音楽だ。若いのに熟成した音楽。(5分40秒)

(4)木管が特徴ある動きを見せる。デュトワの手が高く上がる。木
管群のピッコロが強烈で、これもショスタコーヴィチらしい。最
後は、突然やってきた。(4分35秒)
オケも一緒に大拍手。デュトワはホルンの日高さんも立たせた。

カーテンコールで、デュトワは上野さんを抱えるようにして再登
場。「ここへ座れ」と座らせて、ゆっくり退場。

上野さんのアンコールは、カザルス編曲の「鳥(たち)の歌」。
デュナーミクを比較的大きくとった演奏に心がジ~ンとなる。演
奏後は20秒以上「黙祷」した。(3分30秒)

カザルスのスピーチ:「鳥はpeace、peaceと鳴くのです」が思い
出された。


--休憩--
久しぶりに喫茶コーナーがオープン。この日は休肝日の予定だっ
たが、赤ワインを飲む(600円)。


3.チャイコフスキー 交響曲第5番 op.64
デュトワは悠然と入場。譜面台はなく、暗譜だ。
(1)ゆっくりした序奏が始まる。ほぼイン・テンポだ。オケはデュ
トワの棒(打点)にわずかに遅れて反応する。
テュッティのfが
すばらしい。デュトワは確信をもって、先へ先へと振っていく。
時として左手だけの指揮。デュナーミクの大きい熱演だ。pの部
分はオーバーに抑えるジャスチャーではなく、指揮をやめてしま
う。(16分)

(2)デュトワは低弦を向き、ゆっくりした指揮。おもむろに正面を
向き、柔らかいホルンソロが始まる(ソロは日高さんかしらん)。
安定したソロですばらしい。
チェロのメロディーにホルンのオブリガードがからむ。全体がデュ
トワはに
がっしりコントロールされている。粘りすぎない指揮だ。
(13分25秒)

(3)ワルツを一つ振りから時として三つ振り。ここでもpはさらに
pだ。最後はほとんど振らず、勢いのまま終わらせた。(6分)

(4)アゴーギクは少なめだが、デュナーミクの幅がfからpまでと
大きい(fとpのメリハリ)。金管も思いきり吹かせる。クラリ
ネットのペレスさんも全身で吹いている。オケが一体となって指
揮についていく熱演だ。
終盤、テュッティの「行進」は、左手で来い来いもっともっとと
サインを送る。「ブラボー」は禁止だが、ブラボーが来そうに盛
り上がり、fineとなる。(11分50秒)
大拍手の中、二人のコンマスと握手し、すぐに退場。


大拍手のカーテンコールで、悠然とホルン、クラリネット、ファ
ゴット、オーボエ、フルート、金管と立たせていく。
再登場も、オケは立たずに全員が拍手で応える。

コンマス崔さんのおじぎでオケも退場。しかし、拍手は終わらな
い。1階前列は総立ちだ。しばらくして、デュトワと崔さんが肩
を組んで登場。お互いを讃えつつ、いつまでも続く拍手に応えて
いた。

「通り一遍」の演奏ではなく、新日本フィルも力を発揮、
熱の入
った「チャイ5」で、す
らしかった。
今年の演奏会ベストスリー候補?


お開き:21時11分







16:46


16:55


16:57 あざみ野


16:57


18:05


18:09


18:11


18:13


18:14 まもなくオープン


18:15


18:15 「ただいまより開場いたします」


18:16
私の後ろの女性が
「何に並んでいるのですか?」
「いま、開いたところなんです」


18:17


18:18


18:18


18:20


18:21 メインはべートーヴェン交響曲第3番「英雄」


18:25


18:28


18:46


18:47 3階6列へ


19:58 休憩:久しぶりの赤ワイン600円


20:01


20:05


20:09


21:11 お開き 分散退場へ


21:13


21:13


21:13


21:15


21:20 ドトールもおしまい。


21:23


21:26


22:24


22:25


22:38


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