いつも「なんでもノート」を持ち歩いている。日々のメモ帳ノー
トだ。
このブログはその中から生まれる。
最近、家では暇さえあればマーラーの交響曲を聴いている。
マーラーの交響曲について、小澤征爾と村上春樹が対談している
ことを思い出した。
そこから発展して、小澤征爾『ボクの音楽武者修行』、小澤征爾
・広中平祐『やわらかな心を持つ』も引っ張り出した。
小澤征爾は「ざっくばらん」、関西流にいえば「ぶっちゃけ」だ。
小澤征爾がバーンスタインやアメリカに受け入れられたのも、そ
の性格によるところが大きいのではないかしらん。
『ボクの音楽武者修行』は、小澤が26歳の時に書いた本だ。
小澤さんが単身ヨーロッパに渡り、ブザンソン・コンクールで優
勝~アメリカ、タングルウッド音楽祭~バーンスタインとの出会
い~カラヤン・コンクール~ニュー・ヨーク・フィル副指揮者に
なるまでの流れについて書かれている。
小澤征爾という指揮者というか音楽家の「日常」が「ざっくばら
ん」に書かれており、読み返すと新しい「発見」がある。
昭和36(1961)年、小澤はバーンスタイン/NYフィルと同行し
て、日本に帰国した。
4月24日午前10時、JALのNYフィル特別便で羽田に着いた。ハッチが開けられ
ると、メンバーの連中がみんな、
「セイジ、お前が最初に下りるんだ!」
と言って、ぼくを先頭にしてくれた。
土の上に降りると、いるいる。遠くの出迎えフィンガーにかなりの人がいる。
・・・・・・
フィンガーの真下。いた、お母さんだ。おやじさんだ。ポンだ。兄貴たちだ。
そして、変てこなノボリをおっ立ててなつかしいコーラス仲間の「城の音」
の面々。・・・・・・
突然バーンスタインが、ぼくの首っ玉にとびついて来た。ぼくは危うく倒れ
るところだった。
「セイジ!セイジ!よかったな、よかったな!」
首が抜けるくらいぼくを抱きしめて、そう言ってくれた。
(『ボクの音楽武者修行』新潮文庫p196-198)
この時、バーンスタイン42歳、小澤征爾25歳だった。
小澤征爾・村上春樹『小澤征爾さんと、音楽について話をする』
(新潮文庫/単行本2011)
1.『ボクの音楽武者修行』(新潮文庫/単行本S37)
2.『やわらかな心を持つ』(新潮文庫/単行本S52)
私の「なんでもノート」(ネタ帳?)
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