人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

シェークスピア『夏の夜の夢』

2009-06-14 05:05:43 | 演劇

高校時代、英語の教師にKという50台も半ばの先生がいた。教頭、校長コースを歩
まず、生涯一教師、駄洒落の好きな方だった。演劇部の顧問をしておられ、授業中
には「シェークスピアの四大悲劇は?」という問題も出題された。「シェークスピ
アは作品で何人も殺しているので、ヒトゴロシのイロイロだ」という話も懐かし
い。(シェークスピアの生没年は、1564~1616年である。)

何年か前、1カ月ほど治療入院した私は、暇にあかせて病院図書室の本をよく読ん
だ。そこにシェークスピアの新潮文庫が何冊かあり、初めて読んだ。おもしろかっ
た。難しいことはひとつもなかった。

夏至も近づく6月のある日、新国立劇場に喜劇「夏の夜の夢」(松岡和子翻訳)を
観た。16世紀のエンターテイメントである。演出はジョン・ケアード。

<キャスト>
・シーシアス(アテネの公爵)/オーベロン(妖精の王)
 村井国男
・ヒポリタ(アマゾンの女王、シーシアスの婚約者)
 麻実れい
・イジーアス(ハーミアの父)
 大島宇三郎
・ハーミア(イジーアスの娘、ライサンダーを恋する乙女)
 宮 菜穂子
・ヘレナ(デミートリアスを恋する乙女)
 小山萌子
・ライサンダー(ハーミアを恋する若者)
 細見大輔
・デミートリアス(ハーミアを恋する若者)
 石母田史朗
・パック、またはロビン・グッドフェロー
 チョウソンハ



<シノプシス>(プログラムより)
 アテネの公爵シーシアスとアマゾンの女王ヒポリタの結婚式を4日後に控えたあ
 る夜。家臣イジーアスの娘ハーミアは親が望むディミートリアスとの結婚を拒絶
 し、相愛のライサンダーと共に妖精の住む森へと駆け落ちを決行する。ハーミア
 を追いかけるディミートリアスと、彼に片想いするヘレナは2人の後を追う。

 同じ晩、公爵の結婚式の余興に指名された大工のクウィンクスは、町中から5人
 の職人たちを集め、御前でやる芝居の稽古を森ですることにする。

 一方、妖精が支配するアテネ近郊の森では、妖精の王オーベロンと女王ティター
 ニアが小姓をめぐり喧嘩の真っ最中。そこにいたずら好きの妖精パックが登場 
 し、王の命令で「惚れ薬」を手に入れ、女王にいたずらを仕掛ける。さらに、森
 にやってきた若者にパックが取り違えて「惚れ薬」を一滴。その結果、女王はロ
 バの頭をした職人ボトムとの不思議な一夜を過ごす羽目に、そして若者たちは大
 混乱・・・・・・。


主役の村井、麻実は無論うまかったが、みんなお芝居が好きで好きでたまらない
(「役者とナントカは3日やったらやめられない!」)という人たちの集まりであ
るかのようなステージだった。

脇役の恋人たちのほか、チョウソンハのパック、吉村直のボトム(機屋)が実にい
い味(!)を出していた。私が知らない、うまい役者が多いものである。会場は女
性が多く、クラシックの演奏会とはまた違った雰囲気だった。



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