人生ブンダバー

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新日フィル第463回定期演奏会

2010-07-01 05:03:31 | 音楽
6月26日(土)は梅雨の晴れ間と思いきや、小雨がぱらついた。当日はOB練習に
演奏会二つと同期会が重なってしまったが、身は一つ。演奏会は山響を断念し、下
野竜也・新日フィルの定期に出かけた。

<プログラム>
1.J.S.バッハ(エルガー編) 幻想曲とフーガ
2.ハチャトゥリアン 交響曲第3番
3.J.S.バッハ(レスピーギ編) パッサカリア
4.レスピーギ 交響詩「ローマの松」
指揮;下野竜也 オルガン;小林英之


下野竜也さんは、平成13(2001)年の第47回ブザンソン指揮者コンクール優勝者で
ある。今年41歳、既に大活躍だが、まだまだ上り坂の人だ。下野さんのプログラム
は、選曲の妙というべきかいつも一味違っている。当日も「ローマの松」は別とし
て、他の3曲は生まれて初めて聴く曲だった。


1.J.S.バッハ(エルガー編) 幻想曲とフーガ
 バッハには管弦楽曲もあるが、「幻想曲とフーガ」はオルガン曲である。エルガ
 ーの編曲は古部さんのオーボエもステキな、絢爛豪華なバッハだった。10分弱の
 演奏には、第1ステージには珍しくブラボッが飛んだ。バッハは梅雨にふさわし
 く、すっきりする感がある。


2.ハチャトゥリアン 交響曲第3番
 「剣の舞」で有名なハチャトゥリアンは、プログラムで知ったが、黒海近くグル
 ジア生れである。(グルジアといえばスターリンの出身地として有名である。)
 ちなみに、ソ連の作曲家といえば、ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ハチャ
 トゥリアンである。

 この曲は10月革命30周年を記念して作曲され、1947年に発表されたが、ジダーノ
 フ批判の対象となった。余談だが、ジダーノフは何をどう批判したのか、どうも
 よく分からない。要は気に食わんということだったのかしらん。拍子がよく変る
 曲、途中の5拍子--クラリネット(澤村さん)、ホルン、フルート(白尾さん)
 がからむところがよかった。最後は、進軍するがごとく大いに高揚し、ff の全
 奏で終わった。


3.J.S.バッハ(レスピーギ編) パッサカリア
 有名なオルガン曲。ストコフスキーの編曲で聴いているが、レスピーギの編曲は
 変奏がいろいろな楽器で現れ、大変おもしろかった。初演はトスカニーニ、ニュ
 ーヨーク・フィルだった。


4.レスピーギ 交響詩「ローマの松」
 「ローマの松」もトスカニーニの初演で、彼の十八番だった。舞台狭しと並んだ
 オーケストラの実力が試される曲ではないかしらん。

 第1曲「チルチェンセス」では3階(?)のトランペット隊を振り返りながらの指揮
 がおもしろかった。第3曲「十月祭」では紛(まご)うことなきイタリアのメロディ
 ーが魅力的。第4曲「エビファニー」は、パーカッションを含めたまさしく全員に
 よるお祭り騒ぎ!で大いに盛り上がった。終わった後には、ブラボーが飛ぶ中、
 下野さんは各パートを立たせるのに5分以上を要した。新日フィルはあいかわらず
 うまい。







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