人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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実演とスタジオ録音

2008-07-04 05:30:41 | 音楽
昭和52(1977)年6月15日(水)、小澤征爾指揮、新日フィル特別演奏会(東京厚
生年金大ホール)でチャイ4(チャイコフスキー交響曲第4番)を聴いた。先日亡
くなられた千葉馨さんがホルンを吹いていたのではなかったかしらん。

なんという演奏だっただろう。デュナーミク(注1)とアゴーギク(注2)の大き
い、思い切った演奏だった。第4楽章フィナーレではオーケストラを思い切ってド
ライブし、最後の最後はものすごいアッチェレランド(加速)、オケが指揮に付い
ていけないで終わった。当時は大きなブラボーもなかったかもしれないが、終わっ
た瞬間は大歓声が起こり、拍手が鳴り止まなかった。
(注1)ダイナミクス;強弱法
(注2)緩急法;テンポの揺れ

それからしばらくして、小澤・パリ管のチャイ4がレコードとなって発売された。
小澤のチャイ4実演に感激さめやらぬ私は、まっさきにそれを購入したが、聴いて
ビックリ、それは実演とは似ても似つかぬおとなしい(評論家風にいえば「微温的
な」)演奏だった。

こうして実演とスタジオ録音の違いを知ったのである。小澤・パリ管のLPは今で
も自宅にある。


追記 小澤征爾のチャイ4であれば、ベルリン・フィルとの演奏(1988年録音)の
   CDをお薦めする。(グラモフォン録音。「これこれっ、これだよ」という
   演奏である。)



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
千葉馨さん (イルカ)
2008-07-04 17:03:27
ご冥福をお祈りします。
この方は知人の師匠だったので、
訃報を知ったときにとても悲しんでおられました。
 私は千葉氏のホルンの音色を聞いたことがないので、是非おすすめのチャイコ(ベル・フィル)を聴こうと思います。
返信する
千葉さん (minorer)
2008-07-04 21:17:16
先日の都響の定期でペンデレツキのホルン協奏曲が
日本初演されましたが、ソリストのヴラトコヴィッチが
アンコールに際して「千葉さんへの追悼の意味を込めて演奏します」
とコメントしてメシアンの「峡谷から星々へ」の中から
「恒星の呼び声」を演奏しました

千葉さんは、お話の面白い素敵な方でした
返信する
ホルン (katsura1125)
2008-07-04 21:52:43
イルカさん、有難うございます。
ホルンは、ギネスによれば、世界一難しい楽器だそうです。私の師匠(先生)は、ホルンは日本人には吹けませんと言っていました。
返信する
千葉さん (katsura1125)
2008-07-04 22:06:41
minorerさん、いつも有難うございます。
千葉さんは話のおもしろい方だったんですか。
かのデニス・ブレインにも師事したことがあったと最近知りました。ホルンの、日本の神様だったんですねぇ。
享年80歳、ご冥福をお祈りします。
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