かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

麓から登ろう富士山

2017-08-03 04:31:33 | 日記

三島から吉原駅に向かう始発電車が、鹿に衝突したとかで、列車か止まり1時間も遅れてのスタートだったが、田子の浦海岸から村山浅間神社を経由しての富士山表口登山道「村山口」コースからの富士山、概ね24時間かけての登頂となった。

五合目までは、標準タイム15時間30分を12時間でたどりついたのは良かったが、サバイバルシートでの仮眠は若干の寒さと小雨でかなわず、眠らないままの午前0時前のスタートとなった。そこから4時間半のルートは、酸欠、寝不足、疲労で体が固まって、6時間もかけての登頂となったが、予報に反して晴れて、念願の海抜ゼロメートルからの日本最高峰登頂を笑顔で果たした。

山上は、中国、韓国、西洋からの団体、グループで押すな押すなのひっちゃかめっちゃかな環境ではあったが、お鉢めぐりでは影富士の果てに南アルプスの山々が一望ですっかり満足、函館から来た同行のO青年も疲れていたのか、二人とも、予定の精進湖への下りはあきらめて、五合目からバスに乗って河口湖に降りた。

ホテルの窓からは、ずうっと富士山がお姿を現してくれていて、眠い目をこすりながら眺めていた。

ふるさとの山は緑なりき、富士山はバスで五合目まで行って登る山ではない。麓から苔むした原生林の長い長い道を潜り抜けて、こそ、神々の存在を予感できる。今回の村山古道は、海抜ゼロメートルからのもっとも長いルート、「いにしえびと」は、田子の浦で海水を浴びて身を清め、2,3日かけて山上を目指したのだという。車も明かりもない、喧騒も眩さも利便もない時代に生きた人々は何と幸福な時代を生きたことだろう。風の音、虫の羽音、蝉しぐれ、野鳥の歌を感じながら山上の大日如来を目指した。オイラも、この古道、実質的には、村山浅間神社から五合目に達する行程で、少しは「いにしえびと」の幸福を追体験できた。

さて、残されたのは精進湖からの道と河口湖からの道。御中道と大沢崩れ。来年はそこらへんを徘徊しようか。そうだな、山に静けさがもどる山開き前か山小屋閉鎖のあとがいいな

 

 

 

 

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