例年、アルプスを中心に、お盆の休暇をすぎると、ばったりと登山者の客は減ってくる。
今年は、コロナのお陰で、盆前はどうだったんだろう。南アルプスを中心に営業小屋の休業が多かったし、富士山は立ち入り禁止だったので、北アルプスにはある程度ヒトが流れただろうが、それでも、北アルプスの営業小屋も人数制限をしたので、高齢者の団体ツアーを中心に例年を大幅に下回ったのだろう。東京都在住の方々も、登山を「不要不急」と考え、自粛したことだろう。たぶん。それでも、日帰りや、こないだの立山のようにベースキャンプのようなテント場からの登山は、若者やミドルエイジを中心に旺盛だったかもしれないが、総体としては、少なかったのだろう。
よって、ことしの盆明けの平日は、例年にも増して閑散として、テント場も営業小屋もストレスなく過ごせそうだし、来週からの10日間予報もまんざらではないので、出かけることにしたい。
しかし、自粛に名を借りたトレーニング不足と体重増で、食料を積んでの縦走は困難を極めるのだろうし、昨年の飯豊での肉離れのトラウマもある。秋口から減量を兼ねたランニングの再開を期することにして、盆明けの山は、またまたベースキャンプのテント場を基地となり、ぶらぶら登山や自然観察そして星空撮影に特化できる山行としよう。理想的には、バスから降りてテント場まであまり歩かず、テント場から歩いて行ける距離に日帰り温泉があって、暗くて静かな場所がいいな。(そんな甘いところはみんなが行く・・)
ますます感染拡大の首都圏を避け、東北、北関東の山地図をサーチして、いちばん良さそうな場所を探そうか。外で、もうカナカナの声は聞こえない。炎天下の木下闇でツクツク法師がしずかに経をあげる。盆明けの山の朝晩は冷えてくれるのだろうか。
亜高山の高原は、すでに秋の気配を漂わせていることだろう。
リストのエステ荘の噴水を聴きながら、弥陀ヶ原をなつかしもうか。
(Youtube、ラザール・ベルマン)