かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ワクチン狂騒曲 

2021-05-21 15:59:08 | 日記

自粛疲れ、マスク疲れのこともあるものだから、いまのニホンジンは、「疲労回復剤」のようにワクチンを求め始めているが、65歳以上といわれる高齢者は「疲労回復剤」どころか「生存保証書」のごとく連日報道されている。

なので、申し込みが開催されるや、やれ「前日から受付窓口に並んだ」とか、やれ「ネットとコールセンターに朝から何度もアクセスしてなんとかつながった」とか、予約ができた者を努力・精進して成功した勝ち組のように報道している。かたや、ネットでしか受け付けない大規模接種会場に予約をしたいがために会場に直接訪れたネットを使えない老人を情報戦に敗れた無知蒙昧な負け組のように報道している。

 

防衛相やそのアンチャンのウソハッピャク前首相は、大規模接種会場予約システムの不備を指摘したマスコミに対し、不正に入力したとか、「妨害愉快犯だ」とかのレッテルを張り攻撃をしているが、そんな不備は、遅かれ早かれネット愉快犯たちの笑いものにされて赤っ恥を欠くのだから、施行当初から不備を公開して、誤った番号を入力をしないようお年寄りに警鐘を鳴らしたマスコミには、むしろ感謝すべきなのであろう。何か勘違いしている。

 

そもそも、「大規模接種会場」のワクチン予約システムについては、ネットを扱えない者が多く分布する高齢者世代なのに、「ネットのみの予約」にしたことは、「国民に寄り添った施策」とはいえない。何か間違っている。

また、防衛省の大規模接種に使用される「モデルナ社製ワクチン」は、昨日厚労省の専門家に使用が承認され、厚労大臣が本日付で正式に使用を発表している。それなのに、先週から予約が始まっている。法令に基づいた厚労省の承認という手続きがこんなにも形骸化しているのかと思った。有事とはいえ、法に基づいた適正手続きが、この国の建て前ではなかったのか。何かおかしなことが始まっている。

コロナワクチンをめぐって、以上のような昨今のてんやわんやはまるで「ワクチン狂騒曲」と呼びたいぐらいだが、現首相は、高齢者は7月末には終えるのだという。秋の選挙やオリンピックということが念頭にあるのだといわれるが、たとえ高齢者に打ち終わっても、人流や飲食の立役者たる勤労者や若者が打ち終わらないと、なかなか感染流行は収束に向かわないのだろう。ましてや、このところのイギリス株やインド株は若い世代に感染者が多いのだから。

だが、いくら現下の為政者のコロナ対策を痛罵、揶揄、悲嘆しても、ウィルスは同情し動きを止めてはくれない。毎日100人以上が命を落とし、重篤な後遺症に悩まされるパンデミックに対しては、「自分の命は自分で守る」という生存本能は働かせていかねばならない。いくらリタイアした濡れ落ち葉的存在であっても「生きてこそあれば、この世の浄土に身を置ける」。野に咲く花の色香を愛でて、小鳥のさえずりに心躍り、森の木漏れ日と梢をわたる五月の風に身を置いて季節の移ろいを感じるという喜びは、生きてこそあれである。

今週から、わが自治体は、診療施設の「個人接種」の接種をはじめ、公共施設での「集団接種」は来週から始まるが、まず75歳からで、65歳以上の予約は6月3日からなのだという。加えて、今日から「大規模接種」ということで、モデルナ社製ワクチンを使用した接種の予約(65歳以上は明日から)の電話予約が始まった。ネットでは、5月31日からなのだという。何か複雑でどれがどうなのか、お年寄り世代は、この地でも混迷を深めそうである。

 

だが、生きていくためには混迷の荒波に舳先を向けなければならない。ワクチンは受けよう。みっともないから、何が何でも予約開始日からドタバタするのはやめたいが、予約状況を見聞きしながら、6月5日ごろになったら「集団接種」と「大規模接種」へのアクセスをしてみようかという気にはなっている。かかりつけのクリニックは、あらかじめ「1日4~5人」とアナウンスされており、とても6月中の接種は見込めないから期待しない。7月末まで運よく2回接種できたら、わが体内に「中和抗体」で漲っていることだろう。そしたら、百花繚乱の夏山へも堂々と出かけることができるのだろう。

ネット予約というと、何となく3年前には日常的に行っていた「人気トレラン大会のクリック合戦」を思い出すし、通販予約は日常茶飯事だし、数少なくなったが、旅宿や高速バスの予約はネットでおこなっている。だから、集中アクセスによる通信障害でもない限り空きがあればスムーズにできるのだろうが、問題は、かなりの確率でおきるのだという「副反応」のこと。

注射は、採血もふくめ大嫌いなので、肌への針刺しも遠慮したいところだが、打てば打ったで「接種付近の痛み」・「腫れ」・「発熱」・「頭痛」・「倦怠感」とさまざまな「副反応」が3割以上のヒトに現れるのだというし、接種当夜は酒も飲めないのだともいう。何百万人に一人はアナフィラキシーショックで、場合によっては死に至るとも・・・いやなことばかり脳内をめぐる。

 

だが、そんな脅かしや現実があっても生きていかねばならないのだ。この世の浄土を生きるために。

 

 

 

  

   

      5月の青葉山の林床は、カサカサ枯れ葉でいっぱい・・・・あれ

 

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     きみも生きるために生きているんだ。枯れ葉と見紛う体色で身を隠しながら。

     ヤマアカガエルと思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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