先週弥富図書館で何気なく、返還図書の中から見つけた桂望実「我慢ならない女」を借りてやっと読み終えた。
作家になりたいと作家である叔母に小説を見せに東京に出てきたところから始まる。
叔母で鼻で足蹴にされ、がっくりして帰るが、やはり諦められなくて、叔母のところに転がり込む。叔母も賞は取ったものの、全く売れない小説家で、寝る間も食事する間も惜しんで書き続ける叔母の姿を見て、自分にはとてもできない。叔母の手助けでもなれたらと、一緒に暮らし、アシスタントの役割をするようになる。
書いても書いても出版社は本にはなかなかしてくれない。編集者に売り込むのも大変。こうした二人の生活の中で、何年も経つと、初めて賞になった小説の映画化の話が舞い込んできた。
映画化されると、編集者の列ができるほどの、売れっ子作家となる。書いても書いても売れる時代となる。作家というものは、大変な仕事である。一度売れれば、印税が入り、ナットか一人前に暮らして行けるようになる。名前が売れるチャンスがあれば、そのチャンスを生かすかが勝負みたいなところがある。
また売れない時代もやって来る。ヤクザな商売である。結局自叙伝でまた復活。その変化を楽しんだ小説である。
今日の万歩計は、10,403歩でした。娘と一緒に散歩。