日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

春雷

2006年03月16日 | インポート
雨が降り、時折強い風も吹き、一時は雷も鳴り響いた一日でしたが、夜になって落ち着いたようです。

安穏な日常のありがたさは、強烈な自然現象が治まった後に、しみじみと感じる事が私の場合は多いようです。

ある宗教を広めている人が、苦しみも悲しみも無い、神様が支配するこの世の楽園が、大規模な天変地異の後に訪れるという意味の事が聖書の記述にあるのだと説明してくれました。

私はとっさに思いました。
苦しみや悲しみの感情があればこそ、喜びや楽しみの感情があり、そのようなことを通して人は幸福感を得ているのではないのだろうかということを。

毎日が苦しみも悲しみも無いような日常であれば、それが当たり前になり、そのような日常に対して感謝する心も薄れていくのではなかろうかと思うのです。

強い風雨と春雷が去った後の夜の静寂な時間の中で、平穏な空間の中にいることのできる幸福を感じています。


豊田かずき