マリーゴールド「孔雀草」(キク科)花言葉は、友情;生きる。「孔雀草」の名をもつ植物は2種ある。どちらもキク科の一年草で、花壇用の花。北アメリカ原産の「波斯菊」で、明治時代初めに渡来。草丈40~100㎝で、6~7月にこすもすに似た花形の黄色い花を咲かせる。花の中心に茶褐色の模様が入るので「蛇の目草」とも呼ばれる。もう一種はメキシコ原産の「マリーゴールド」で、江戸時代前半に渡来。草丈20~30㎝花径4~5㎝の一重または八重の花を株一ぱいにつける。花色は黄色や橙など。開花は5~11月と長く、夏~秋の花壇には欠かせない。和名「孔雀草」、花色や花形などから「紅黄草」や「万寿菊」の名もある。「借家見やどこの庭にも孔雀草 星野立子」「起きぬけにおどけし母や孔雀草 山田みずえ」「絹機干す機屋あり孔雀草 黒沢宗三郎」。(触れ合える音のかそけき孔雀草 ケイスケ)
犬蓼;赤のまんま(タデ科)話言葉は、あなたのために役立たい。粒状の紅色の花を赤飯になぞらえてこの名がある。夏から秋にかけて、赤い小花を枝先に群がりっける。花びらはなく萼が五つに深裂する。高さは20~50㎝ほど。「蓼食う虫も好き好き」のことわざの蓼で種類も多い。食用に栽培されるものは「柳蓼」「藍蓼」とその変種の「紫蓼」「細葉蓼」「あざぶ蓼」「糸蓼」などである。若い葉を摘んで、香辛料として刺身のつまや吸い物などに利用する。独特の香りとピリッとした辛味がり、「青蓼」をすりつぶして酢とだしで伸ばした「蓼酢」は鮎の塩焼きには欠かせない。「本蓼」「真蓼は」柳蓼」の別名。「灯を置いて飯食ふ蓼の豪雨かな 西嶋麦南」「給水の波打ちゆく蓼の溝 山口青邨」「大蓼や遠見に見ゆる牛の市 三好達治」「日ねもすの埃のままの赤のまま 高浜虚子」「長雨のふるだけ降るや赤のまゝ 中村汀女」「さゞ波のここまでよする赤のまゝ 池上不二子」「晩年の景色に雨の赤のまま 今井杏太郎」「赤のまま記憶の道もここらまで 下村ひろし」「犬蓼にちりちりと陽が谷底まで 川崎展宏」。(夕べには蓼酢と酒は欠かせない ケイスケ)
菊(キク科)花言葉は、わたしは愛する。春の桜と並び称される日本の代表的な花。古代に中国から渡来したといわれる。菊には延命長寿の慈液が含まれるという伝説があり、平安時代に宮廷で菊酒を賜る行事が行われた。園芸用の多彩な品種が栽培されるようになったのは、江戸時代中期以降。豪華な大輪や懸崖菊などが菊花展で競われる。「菊の香やならには古き仏達 芭 蕉」「白菊の目に立てて見る塵もなし 芭 焦」「黄菊白菊其の外の名はなくもがな 嵐 雪」「有る程の菊投げ入れよ棺の中 夏目漱石」「菊咲けり陶淵明の菊咲けり 山口青邨」「どの部屋もみな菊活けて海が見え 吉屋信子」「菊の鉢提げて菊の香のぼりくる 澤田紀枝子」「こころもち懸崖菊の鉢廻す 橋本美代子」「山坂の影に入りけり菊車 吉田成子」晩秋、ひっそり咲き残っている菊。重陽の日は「菊の節句」ともいい、「十日の菊」ともいう。時期はずれで葯に立たないことのたとえである。「残菊や老いて夢は珠のごと 能村登四郎」「化粧して十日の菊の心地かな 擢 末知子」「昇降機菊もたらして友と乗る 石田波郷」「ひと鉢の菊ありこの日蝶たえず 木津柳芽」「菊の香の闇ふかければ眠るなり 稲垣きくの」「下駄に乗る踵小さし菊日和 鈴木真砂女」「菊冷ゆる夜更は珠のわが時間 福永みち子」。『心あてに折らばや折らむはつ霜のおきまどはせる白菊の花』(古今集)。(菊一輪挿してコツプの縁にのり ケイスケ)
秋の終わり、晴れた日が多いが、、今日は急に気温が下がり、13.4℃。7階の我家の室温は、21℃と冷え込んだ。一日中小雨が降り、庭の草花に水をやる作業は免れるも、あまりの寒さに、綿入れの羽織や、ベツトに毛布を出した。秋冷の季節となる。「ひややかに人住める地の起伏あり 飯田蛇忽」「紫陽花に秋冷いたる信濃かな 杉田久女」「秀麗やわが影塀につきあたる 木下子龍」「佇めば身にしむ水のひかりかな 久保田万太郎」「肌寒と言葉交わせばこと足りぬ 星野立子」「秋深し隣はなにをする人ぞ 芭 焦」(突然に寒気きたりて秋おわり ケイスケ}
つるし柿が下がる農家、道端のお地蔵さんに、かじりかけの柿がそっと置いてあった。映画『男はつらいよ 寅次郎恋歌』の終盤にこの場面がある。いかにも日本の晩秋である。◆柿は学名にも「Kaki」が使われ、日本には!000を超す品種があったとされる。昔は古くから、わが町、わが村の柿が育てられ、生活に溶け込んでいた。◆娘が嫁ぐときに柿を持たせ、亡くなるとその木で火葬にしたと、地方にはそんな伝承があつた。今ででは庭に柿の木がある家も減り,秋色は様変わり、収穫に感謝して枝に一っ残す「木守り柿」が植えられていた。こんな風習などがあった事すら忘れられたか、知らなかったのか?自分自身も忘れている。◆そういえば、私の実家(世田谷)の勝手口には柿の木が一本植えられていた。今はないだろう。最近柿の消費も伸び悩む産地のJAグループ和歌山が「ハローウィン」商戦にオレンジ色のお化けカボチャの装飾を柿で作ってもらおうという趣向で提案したという。人気が高まる外国生まれの行事「ハロ―ウィン」の行事が柿にまつわる文化の再生の機会に代わる事を期待しているとの事である。今朝TVのニュースでは、東京渋谷駅付近のハローワーウィンの賑わいを放送していた。「木守り柿」の運命は如何に?ハロ―ウィンの行事を2ケ月位続けないと「木守り柿」も駄目かもしれない?
アマゾンリリー(ヒガンバナ科)花言葉は、気品、清らかな心。アマリリスは南米原産の多数の原種を交配して作られた園芸品種群の総称である。球根が大きく、径6~10㎝。春に花壇や鉢に植えると、幅広の葉と太い花茎を出し、その先端にユリに似た百合に似た大きな六弁花を2~4個咲かせる。花色は赤、桃、橙、白など華やか。開花は5~7月、切り花は冬~春を中心に出回る。近頃は開花処理された球根が秋~冬に出回り、早春の室内用鉢花としても鑑賞される。●花はゆったりとした濃厚な雰囲気をもつ。「アマリゝス裸足の童女のはだしの音 橋本多佳子」「原爆の地に直立のアマリリス 横山白紅」「太陽に鳥が棲めリアマリリス 福田蓼汀」「アマリリス廃炉明るく穢なし 殿村菟絲子」「地球儀が小さく見えてアマリリス 山田弘子」「アマリリス燭の名残の蝋匂ふ 鍵和田柚子」「アマリリス男の伏目たのしめり 正木ゆう子」「アマリリス芯の奥より夜のきて 井越芳子」「新しき靴はく朝のアマリリス 倉田しをり」「アマゾンリリー背中合わせに過ぎる時 ケイスケ)
サクラタデ(タデ科)花言葉は、愛くるしい。一年草の総称。種類が多く、冬以外の各季に花を開いているものが見られる。秋にに咲くのは犬蓼.花蓼.大犬蓼.櫻蓼.大毛蓼.柳蓼.櫻蓼.ぽんとく蓼など。大方は高さ60~90㎝だが、大毛蓼は1.8~2.2mに達する。花蓼は茎が直立し花がまばら、櫻蓼は淡紅色の花が愛らしい。「蓼食う虫も好き好き」のことわざの蓼で種類が多い。「柳蓼とその変種の「紫蓼」「藍蓼」「細葉蓼」「あざぶ蓼」「糸蓼」などでる。若い葉を摘んで、香辛料とし刺身のつまや吸い物などに利用する。独特の香をりとピリッとした辛味があり「青蓼」の葉をすりつぶして酢とだしで伸ばした「蓼鮓」は鮎の塩焼きには欠かせない。「本蓼」「真蓼」は「柳蓼」の別名。「灯を置いて飯食ふ蓼の豪雨かな 西嶋麦南」「捨水の波うちゆく蓼の溝 山口青邨」「大蓼や遠見に見ゆる牛の市 三好達治」「食べてゐる牛の口より蓼の花 高野素十」「蓼の花溝が見えぬに音きこゆ 柴田白葉女」「ニ三日なまけごころや蓼の花 鈴木真砂女」「空あおく魚に旬あり蓼の花 八田木枯」「蓼の花揺れゐて海の夕明り 沢村昭代」「下駄履いて人呼びに出る蓼の花 吉田汀史」「蓼咲いて余呉の舟津は杭一つ 三村純也」「伏流は岩に現れさくら蓼 岡部六弥太」「日ねもすの埃のままの赤のまま 高浜虚子」「長雨のふるだけ降るや赤のまゝ 中村汀女」「赤のまま記憶の道もここらまで 下村ひろし」「さゞ波のここまでよする赤のまゝ 池上不二子」「晩年の景色に雨の赤のまま 今井杏太郎」「犬蓼にちりちりと陽が谷底まで 川崎展宏」「花蓼の繚乱として暮れんとす 佐藤春夫」。