川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

「森は海の恋人」

2010-05-08 05:07:29 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)
 先日「さきたま史跡の博物館」を訪ねたおり、「さいたま文学館」(桶川市)で「森は海の恋人」展をやっていることを知りました。

 8日(土)にはこの運動の中心人物・畠山重篤(しげあつ)さんの講演会もあります。これはまたなんとしたことか。ぼくはこの日、「きいちご移動教室」の下見で群馬県嬬恋村に出かける予定になっているのです。残念!

 それにしてもなぜ文学館で?と思ったものです。

 鍵はビラの表題脇に添えられている歌一首にありました。

 「森は海を 海は森を恋いながら 悠久よりの 愛紡(つむ)ぎゆく」

 宮城県気仙沼に住む歌人・熊谷龍子さんの作品だということです。この歌にヒントを得て畠山さんが「森は海の恋人」というキャッチフレーズを考え出し、自分たちの運動の原動力としたのです。

 文学が生態系を守る運動の力になったというわけです。

 龍子さんの祖父・熊谷武雄は前田夕暮に師事し、雑木林を自然界の母になぞらえた歌を詠んだ歌人だったといいます。夕暮は神奈川県の出身ですが1919年からの数年を埼玉県秩父郡両神村・大滝村で過ごした人で牧水とともに自然主義を代表する歌人です。

 これで埼玉県とのつながりも解りました。

 牡蠣(かき)造りの漁師が川上の森造りに精を出す。最初は何のことかと思ったのではなかったか。「生態系」の不思議に気づかされてぼくも次第に「大自然教」の信徒となりました。「森は海の恋人」なのです。

 下見から帰ったら桶川の文学館に行きます。

 ○埼玉文学館http://www.saitama-bungakukan.org/

 ○カムイミンタラ 畠山重篤http://kamuimintara.net/detail.php?rskey=68199505z03