8月1日(水)晴れ
岩手県久慈市の山根温泉ベッピンの湯に泊まっています。山里の湯で本当に入るとすぐに肌がつるつるになる気持ちのいい温泉です。目覚めたので深夜にも入りました。
昨日は暑い一日だったので予定を変更し岩手町から北上山地を横断する国道281で久慈に向かうこととしました。
葛巻高原牧場でゆっくり過ごしました。この町は村おこしに懸命でワインの醸造にも取り組んでいます。昔の北海道池田町を思い起こさせます。自然エネルギーの開発に努めているところは高知県梼原町と同じです。
平庭高原を経て2時過ぎに久慈の海岸に到着。国家石油備蓄基地に付設の水族館「もぐらんぴあ」は壊れたままのようです。
近くの海岸で昆布干しをしているおばさんに会いました。津波の後も昆布の生育は順調で流れ寄る昆布を拾い集めて浜に干しているとのことです。せっかくここまで来たのだからと昆布をたくさん持たせてくれました。
小袖海岸は岩の景観が優れています。高い岩のあちこちにスカシユリが美しい花を咲かせています。
小袖漁港で新品の船の手入れをしている漁師さんに会いました。この港では船はすべて流され粉々になったそうです。今、港は何もなかったように復活していますが船は確かにどれも新造船です。百数十万円をかけて購入し、昨年からあわび・こんぶなどの漁にがんばってきたようです。
お話をしていてこの漁師さんが若いころに高知県室戸岬のマグロ漁船に乗っておられたと聞きました。山下巌さんの所有する「福丸」?か。久慈の水産高校を出て室戸のマグロ船に乗って大西洋で活躍したのです。室戸の様子も覚えておられます。
宿毛の貨物船に乗った後、数年前にリタイアーして故郷に帰ったのです。
僕はもうすっかり嬉しくなりました。中川豊さん。60歳になられたとか。一緒に写真をとらせてもらいました。
福丸の船長は「福岡さん」だったといいます。僕の同級にも福岡くんは二人もいるなあ。いつの日か、奥さんと一緒に室戸に来てくださいとお願いをしました。行きたいなあとおっしゃってくれました。