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サンドウィッチではなくサンドイッチね。
デモでのマルキの盾みたいなもん(笑)。
おすすめキャンピングナイフ、モーラ。
最近はカタカナ表記は「モーラ」が定着
したが、日本に紹介され始めの頃は「モラ」
だった。ここ10年ほどで、その優れた性能
と2000円程度で購入できる激安価格で大
人気となっている北欧スウェーデンのナイフ
だ。
モーラナイフは炭素鋼ブレードが主流だが
ステンレスブレードもある。
炭素鋼ブレードモデル。価格2000円前後。
私はステンレスブレードモデルを愛用して
いるが、ステンだろうとかなり良く切れる。
私の愛用モーラはモーラ・プロという少し
短めのステンレスブレードモデルだ。
めちゃくちゃ切れる。フィクスドタイプ
のシースナイフならばモーラがおすすめ。
折り畳みタイプはビクトリノックスだ。
私の周囲は日本刀愛好家だけではなくナイフ
好きな方々も多い。その人たちは刃物について
は一家言持っている。
しかし、そうではないキャンプビギナーから
時々「キャンプではどんなナイフがよいで
すか」と尋ねられる。
訊きまくり調べまくりの情報収集や先達の
所見を聴くことは大いに良いことで、そうし
た情報を下地に自分で実体験を積めば自分
なりのノウハウの蓄積ができる。バイクの
操縦技術と同じだ。道路用運転ルールは教習所
で教えてくれるが、マシンの操縦技法などは
教習所では教えない。ライディングスクール
でも教えない。走行実践の中にこそ教義が
存在する。多くの知見と多角的な分析力と
実践の量と質を備えている人がテクニカルな
面では秀でている。
これは道具を使う事全般に共通すること
だろう。釣りなどは典型的だ。特にキャスト
という技術を覚えないことにはすぐには釣り
が成立しないフライフィッシングなどは
その頂点だろう。全てが高度な知見と確かな
技術に裏付けられているのがフライだ。
出来る人にどんどん教えを乞えばよいし、
また、教えてあげられる人、教える気のある
人はどんどん教えてあげればいいと思う。
私なども、自分の未知の分野や知悉して
いない領域のことは、先達、先人たちに
頭を下げて教えを乞う。
よく社交辞令で「今後もご指導ご鞭撻の程」
などと言うが、社交辞令ではなく本気で
誠心誠意素直な気持ちでそう臨まないと
かなりの遠回りをすることになる。
その頂点が教育課程と教育機関で、人は誰
もが自分一人で宇宙船を飛ばすまでの学識
も能力も得ることはできない。文字さえ
習わないと書けない。指導-被指導の関係
は絶対に人間社会では一過程の中では必要
なのだ。
そして、実力者からはどんどん学び取れば
よい。年齢も性別も一切関係ない。
できる人ができる。
キャンプなどは楽しみエリアの活動なので、
自分自身で好き勝手に好きなナイフや器具
を選べばよいのだが、そこでもほんの少し
だけでもベテランたちの言うことに耳を
傾けたら遠回りや失敗を避けることができ
る。
私はキャンプや野外一般活動でオピネルは
すすめない。
理由はいろいろあるが、総合的に「良いナイフ」
ではないからだ。決して。
絶対にモーラやビクトリノックスのほうが
良い。
私がオピネルをすすめない理由は炭素鋼だ
からではない。「良くない鋼」「良くない
構造」だからだ。
オピネルは野外では使っているそばから
赤く錆びて来る。水を吸ったらロータリー
ロックは動かなくなる。木が膨張するから
中から閉め広げられてロックがきつくなる。
いくら研いでも刃先は鋭利にはならない。
ポロポロビスケットのようなギザ刃になる。
オピネルは切れ味が良いとかいう人は
本物の和式刃物の包丁の切れ味や、本当に
良く切れる洋式ナイフの切れ味について
全く無知な人だろう。独り歩きした神話
に乗せられて適切な判断力が働いていない。
悪い物は悪いのだ。切れない物は切れない。
組成粒子が荒い不出来な鋼は不出来なの
である。
オピネルは総合的に「良くない」刃物で
あるのだ。
これからキャンプ等でナイフを使い始めよう
と考えているならば、私はビクトリノックス
もしくはモーラのステンレスブレードを
断然すすめたい。
総合的に「良い」のである。
ただし、だんだん野外活動での知見が貯蓄
されてくると、自分なりにもっと別な要素
を求めるようになってくる。
そうしたら、その時、別なナイフを探して
買い求めればよいだろう。
ビクトリノックスが良い点は、まずブレード
材料にある。
硬度そのものは高くはないが、研ぎ易く、
そして非常に粘りのある鋭利な刃先を付ける
ことができる。
研ぎ初級者の研ぎでも研ぎ上げられるし、
研ぎ上級者はさらにいろいろな技法を反映
させられる素質をビクトリノックスは持って
いる。切れ味はメスのように切れる。
キャンプ等の野外活動の「最初のナイフ」と
しては、ビクトリノックスのセンチネルを
私はすすめたい。
ただ、センチネルには意図的に安全策として
採られている形状が逆に使いにくさを出して
いる点が一点存在する。
それはポイント=切先だ。
このように切先がまるまっているのだ。
私の場合は、ナイフはすべて砥石で研ぎ
直すのだが、ビクトリノックスのセンチネル
は他のビクトリノックスよりも切先が丸い
ので、包丁のような切先に自分で研ぎ直し
てしまう。
更に、初期出荷よりも切れ味を増させる
ために、私は自分なりの技法で小刃部分
を研ぎ上げている。狭い小刃の中に複数
の筋で摩擦係数が漸次的に変化して切開
能力が高まるような仕込みをしてある。
私の研ぎでは、ビクトリノックスのセンチ
ネルは新聞紙1枚は無抵抗で、ブレードの
自重だけで切れる。
ティッシュを数枚硬く丸めて、人力で切って
みる。
メスのように深く吸い込まれて抵抗なく
切り込んでいく。かなり下までスッパリ
と切れている。切れすぎて気持ち悪い。
使った砥石。金剛砥は切先造りのみに。他の
荒砥は砥石目消しに。切れ味の為の本研ぎは、
シャプトン刃の黒幕のみで仕上げ込んで行った。
合わせは天然砥石京都本山「あいさ(硬)」
にて。最終的に革によるストロッピングを施す。
固定式貼り付け革板のストロッパーは私は用い
ない。床屋さん方式を実行している。なお、
ストロッピングで研磨剤は私は用いない。
理由は私の施した可変的抵抗軽減技法がぼや
けるからだ。その技法は山田流試刀術の技法
秘伝書を参考に私が独自に開発した。
これらの研ぎは、特殊技法なので、そんな
研ぎを野外ナイフにする必要もない。
特に屋外で使いながら研ぐ場合などは、
刃先のタッチアップである程度の切れ味
を回復させることを優先させる。
本研ぎは帰宅後に腰を据えてのことだ。
次の出撃に向けて、家を出る前にすべて
整えておくのが家研ぎであり、外研ぎで
はタッチアップでの限定的刃味回復に
主眼を置くべきだろう。
なぜならば、砥石は石であり非常に重い。
複数の大型砥石を持ち歩く森歩きなどは
現実的ではない。
タッチアップ用の小型砥石と革ベルト
程度で野外研ぎは十分だ。
ビクトリノックスとモーラのステンレス
ブレードは、箱出し出荷状態で非常に
良好な切れ味を持っている。
そして適度な長さと錆に強い対候性。
(この対候性というのはかなり重要)
私はキャンピングナイフの第一歩には
モーラかビクトリノックス・センチネル
をおすすめします。
これらは間違いないです。
私の周囲のアウトドアマンたちも、ベテ
ランでさえもモーラとビクトリノックス・
センチネルを持っている人が複数います。
彼らの評価もかなりの高評価で、とにかく
よく切れてバランスも良い。
本当におすすめのナイフです。