でんもお(ジャンキー大山風)。
上から下まで刃はピッカピカ。
自重で吸い込まれるように切れて行きます。
ブッシュクラフト専門業者さんから
ティンダーウッドが売られているん
ですけどね。直訳すると火口木。
着火性良好の松のティンバースティック
なんですけど、結構なお値段でござい
ます。
都会の人向けなのかなぁ。
こういうの、かまぼこ板を縦割りバト
ニングしておけば作れるのだけどなぁ。
まあ、松の木の小片は持っておくと
なにかと焚き付けに便利でしょうけど。
割りっぱの木材小片を商品化できる
とは思っていなかった(笑)。
まあ、大昔は水がボトリングして売り
に出されるのが普通になる時代が来る
なんてのは想像もしてなかったけど、
それに似たようなものなのかなぁ。
ここの業者さんは、いろいろ便利な
ブッシュクラフトアイテムを考案・
発売しています。物はなかなか良い。
ただ一つ問題がある。
製品化された物を使えば使う程、
本当のブッシュクラフトから離れて
行ってしまう、というこの絶対矛盾。
やはりここは、入門用とか、スター
ターキットのような位置づけで
製品化された物を使うという、使い手
のほうがきちんとした意識で取り
組まないと、ブッシュクラフトの
本道を見誤ってしまう人が出る
可能性もあると思える。
何でも製品化された物をお金出して
揃えて、道具自慢のキャンパーや
ファミリーレジャーBBQみたいに
なったりとか。
新製品が出るたびに目の色変えて
飛びついて買い揃えて、それを
野外で並べて悦に入る。
それね、一番ブッシュクラフトから
遠い極だから。
自分たちの暖のために、友が拾い集めた
薪を割るあたし。薪を焚き木に作る。
やっぱ焚き木も薪も必要よね。
ファイアー!には。
母のため焚き木を集めるたかちゃん。
遣唐正使の権力者の理不尽に憤り、皮肉
たっぷりの文章による御政道批判で隠岐
に島流し前の図(1200年前)。
弓馬いそしみ学ならず。理不尽を真っ向
から風刺交じりで糾弾しての政権批判。
挙句の果てには島流し。人にはつげよ
あまの釣り舟。
ったく、反骨も野狂もいいけど、歯に衣
着せずにやりすぎなんだよ(笑)。
俺みたいに世の中や人に物を言わず、
従順ないい子ちゃんのように大人しく
しとけばいいのに(笑)。
16世紀のフライフィッシングはリールを
使わなかった。
木製の竿の先にバスというより糸をつけて
毛鉤を振っていた。
その英国式毛鉤釣りは、戦国時代に日本に
もたらされ、日本で定着し、その後の鎖国
のためガラパゴスのように歴史的な英国式
毛鉤釣りが地球上で日本のみ残存した。
日本のテンカラという伝統的毛鉤釣りは
16世紀の英国式毛鉤釣りのタイムカプセル
なのである。
英国人は中国の太鼓リールを持ち帰り、
そして長いラインを太鼓リールに収納して
遠投できるようにした。
やがてトンキンケーンを見出して、それも
英国に持ち帰り、バンブーロッドを発明
した。それが英国から米国に渡って、
1920年代には米国でフライフィッシングが
爆発的に流行した。
実は渓流魚は毛鉤のほうが釣れる。
釣れるのだがキャスティングが難し過ぎる
ので、多くは餌釣りをやる。だが、本狙い
のフィッシャーマンたちは毛鉤を迷わず
選択した。これはアメリカでもそうだが、
日本でもその傾向が顕著にある。
渓流マス釣り師は毛鉤釣りを選ぶ。
日本のイワナ職漁師は毛鉤しか使わない。
ルアーはフライから分岐した釣りで、主と
してフィッシュイーターの性質を利用した
釣りのジャンルになる。
フライフィッシングでも沈めてまるで魚が
泳いでいるかのように演出する毛鉤のこと
はルアーと呼んでいる。
元々は毛鉤の沈め泳ぎ釣りから分離独立
したのがルアーだが、ルアーはルアーで
奥が深い。
ただし、渓流の流れのトップウォーター
を狙ってマスに飛びつくように食いつか
せるのはフライのほうが醍醐味がある。
フライもルアーも「攻め」の釣りだ。
釣り糸を垂らして魚任せで待つような
ことは一切しない。積極的に疑似餌を
魚の前に投げていく。無論、撒き餌や
コマセなどは使わない。矢で射るように
狙い撃ちするのがフライとルアーだ。
ルアーも簡便ではないが、毛鉤のフライ
のキャストのほうが何十倍も難しい。
他の釣りのリールとは異なり、フライの
場合は、リールは完全にラインの収納用
として機能する。
しかし、遠くに投げてかかった場合には
リールでのやりとりもする。
大型の場合などはラインを出して泳がせて
テンションを張ったままにして魚を疲労
させて取り込む。
50センチ級のマスを釣り上げるのに、
ランディングに20分位かかるのはザラだ。
フライリールは他の釣りと同じくいろいろ
な物がある。他の釣りのリールほどドラグ
具合を重要視してはいない。収納太鼓だか
らだ。
私の場合は、音を最優先する。
リーッと澄んだ音も心地よいが、私自身
は実はカラカラと乾いたような音が好き
だ。昔の新婚旅行オープンカーの後ろに
空き缶をいくつも引きずった時のような
音。
良い音がするオールド物は、デザインは
良いのだけど、逆向きセットができない
物が多くてね(笑)。
カラカラとしたチープな乾いた音は、
意外なところでの狙い目は、低価格の
入門セットリールなどでその音が出た
りする。わびさびがあって実に良い。
ダイワの昔のロッホモアのリールなどは
最良のカラカラ音だった。
アマゴ
サツキマス
ヤマメ
サクラマス
アマゴとヤマメは同類に近い近縁種ですが
陸封型のアマゴの降海型がサツキマス。
ヤマメの降海型がサクラマス。
マスと名が付くとね、もうシャケそのもの
になります。
特にオスなんて、あ~た、いかついのなんの
って。
サクラマスのオス。陸封型の幼体の形状を保つ
ヤマメとのこの違い。同じ魚です。
ヤマメやアマゴが降海しないのは、氷河期に
河川に陸封されて、川で一生を過ごすように
なったため。
それでも、今でも降海型が時々河川にいたり
することもある。
マスの小判型の斑紋はパーマークといって
日本人の蒙古斑みたいな幼体の特徴なのだが、
ヤマメやアマゴが海に下る前には全身が白銀色
に変化する。それを銀化(ぎんけ)と呼ぶ。
私は、広島県北部山岳の日本海水系で銀化した
ヤマメを偶然釣ったことがある。
なぜここで銀化?と思ったが、あれはいわゆる
サクラマスに分類されるのではと思った。
体長はそれほど無く、体長21センチ、全長が
25センチ程だった。尺以下だ。
仕事がハネてから、どうしても釣りたくなり、
日没が釣り禁止時刻なので、まだ間に合うか
と車を飛ばして狙い目の秘密ポイントに入って
ロッドを振った。たった一尾釣れればいい、
と。
まったく釣れない。
もう日没になる。
流れをしばらく見ていて、「あそこにいる」
と流れを読んだ。
かなり下流に離れて、ロングティペットに
即変更して、なおかつロングキャストをした。
25ヤードのフルラインキャストに近かった。
上の流れから岩横を流し落とすと一発で
ヒットした。それが銀化ヤマメだった。
白銀色の実に美しい魚体だ。
パーマークを煌めかせるコバルト色のヤマメ
もこの上なく美しいが、銀化したヤマメも
何か神々しいものを感じさせた。
しばらく眺めてから流れにリリースした。
この時はカディスにもマーチブラウンにも
ヒットしなかった。
まさかねとか思いつつ、ロイヤルコーチマン
を投げたら一発ヒットだった。
良い出会いでした。
後日、似たようなシチュエーションで、今度
はマーチブラウンに銀化がヒットしたことが
あった。ほえ~と驚いたが、あれは多分別な
子だと思う。
その初めて川で銀化をヒットした日は、
山の中にある管釣りロッヂで知り合いと
合流して飲んで、駐車場の車の中で早々
に寝た。
夜明け前に帰宅して風呂に入ってから
出勤しただす。
ハマちゃんならみちこさんがいるので
帰るのだろうけど、あたしゃみちこさん
がいても帰らなかったりする。フライと
バイク遠乗りでは。かみさんは文句など
一切言わない。電話連絡すると「はい
は~い」と明るく返事する。ワンコと
猫と娘の面倒はその日は一任する。
ちなみに、フライフィッシングではマス
を家に持ち帰った事は一度もない。
フライでは殺して食うためにロッド振って
るわけではないからだ。
かといって、まったくマスを食わないか
というとそうでもない。フライマンと
しては結構食しているほうだと思う。
ただし、現場で食べる。ベースまで持ち
帰って。大抵は一尾か二尾、持ち帰って
も最大三尾程度まで。3匹殺しなどは殺し
過ぎだ。そんなこと大勢でし続けていたら
川にマスがいなくなる。
広島県広島市は全国でも珍しい都市で、
県庁所在地の都市部の中を流れる川に
天然サツキマス(アマゴ降海型)が遡上
するのです。
広島県三原市の市内を流れる川では天然
鮎が遡上する。
こうした例は全国でも珍しいのですが、
特に広島市のサツキマスはとても珍しい。
それだけ水質が綺麗な川だということです。
ところが中国地区で一番水質が汚染されて
いる川も広島県にはある。
それは、福山市を流れる芦田川という川で
水源は三原市になる。
なぜ水質汚染が激しいかというと、それは
河口堰を作ってしまったから。
土建屋政治の副産物がダムと河口堰なの
だけど、あれは儲かるから建設する。
環境のことや住民や生物の事など一切考慮
してないんですよ。偽アセスいくらやっても。
河口堰を作ると、川は死にます。三面護岸
よりもひどい結果になる。
広島市はその点、環境保全にはある程度
成功しています。
広島市内のサツキマス。(なに?このイケメン)
本サイトこちら
これは水生昆虫のカゲロウだ。
人が住む世の中で一番美しい虫。
その生涯も実体も清潔で綺麗だ。
環境指数の虫でもあるが、カゲロウは
幼虫をニンフと呼ぶ。そしてサナギや
マユからではなく幼虫からすぐに亜成虫
=ダンになり、脱皮して成虫になって
空を飛ぶ。
成虫になってからは一切摂餌も排泄も
しない。そのような器官は存在しない。
ただ子を作り、そして羽化して数時間
で空を飛んでから死んで行く儚い生涯
を送る。
ウルトラセブンのダンの名はカゲロウ
の亜成虫から命名された。
カゲロウはマス族の主たる餌となる。
透き通る体のカゲロウをマスたちは
主に食べる。
マス族を狙う渓流毛鉤釣りのフライ
フィッシングにおいては、水生昆虫の
カゲロウを模した毛鉤は絶対に欠かせ
ない。
フライは超絶リアルなまるでフィギュア
のような毛鉤もあるが、実はそれはあまり
釣れない。
なんだかよく分からないようなファジー
な形状の物が良く釣れる。
押さえるべきところは押さえて、あとは
全体的にぼんやりとさせるフライを巻く
のが釣果において好結果をもたらす。
このようなフライは爆釣フライになる。
ピンク部分は人間が視認するための
インジケーターだ。
フライフィッシングには他の釣りにない
楽しみがある。
要約すると以下になるか。
・刻々と変化する渓流の流れを読む楽しみ
・人工物ではない自然に深く触れ合う楽しみ
・釣ることそのものの楽しみ
・マス族という魚類を研究し、知る楽しみ
・特殊で難易度の高いキャスティング技術を
習得し、それを駆使する楽しみ
・毛鉤を自分で巻いて作る楽しみ
映画『釣りバカ日誌』では、主人公ハマちゃん
は釣り名人だが、自白する。渓流釣りだけは
未熟だ、と。
作品シリーズではフライフィッシングをやる
編が1作のみあるが、これが面白い描写に
なっている。
普段は釣りの師匠であるハマちゃんだが、
フライフィッシングのみは紳士のすーさん
がキャストから何から教えているのだ。
さらっとした演出だが、これは味がある。
そして、ハマちゃんは頑張るのだが、
まったくもってフライキャスティングが
できていない。海釣りの名人だが、フライ
フィッシングではてんでビギナーだし、
ラインのループが全くできていない。
フライキャスティングは特殊な竿の振り
方をするので、誰もが手軽に簡単にすぐ
にできる釣りではないのだ。これ動かぬ
事実。
フライフィッシングの裾野が広がらない
のはそのためだろうと思う。ビリヤード
みたいなものだ。
ビリヤードも、キューを針に糸を一発で
遠くから通すような正確なストロークが
毎回できないと一切玉撞きができない。
ボウリングも高度な技術は要るが、とり
あえず球を転がせばピンは倒れる。
ビリヤードはきっかりとした正確な技術
をある程度身に着けていないと全くプレー
が成立しない。
そして、ビリヤードは競技として存在する
種目なので、適当に玉をぶつけて楽しめる
ものではない。ポケットビリヤード=プール
ならば的玉を穴に落とし続けないとならない
し、玉と玉をぶつけるキャロムビリヤード
ならば正確に玉を当て続けないとプレーが
成立しない。
フライフィッシングはビリヤードのそうした
難易度の高いプレーが根幹にあることに似て
いて、ちょちょいと簡単にはできない。
フライをやっている人たちはほぼ全員が
プロのような技術と環境や水生昆虫やマス
族についての知識と釣るための竿さばきの
技術を持っている。
それは、自ら研究に没頭して自分で前に
進んで道を力強く根気強く切り拓いて
行かないと全く以て釣りにならない釣りが
西洋毛鉤釣り=フライフィッシングだから
だ。フライフィッシャーは誰もが自分を
磨き、そして常に毛鉤釣りについて「どう
してだろう、どうやれば、どのように」と
いうことを考えている。
「ちょいとかじる」とか「やったことがある」
とかでは全く釣りが成立しないのがフライ
フィッシングというもので、フライマン
たちはまず全員が研究熱心でひたむきな
姿勢を持っている。ホゲホゲとレジャー感覚
では全然形にならない釣りがフライだからだ。
私個人はフライフィッシングはそういうもの
であるので、裾野など広がらなくていいと
思っている。本気でやりたい人だけがやれば
良い。
管理釣り場は手軽にフライもルアーも楽しめる
場所だが、フライマンの場合は、巻いたフライ
のテストやキャスティングや道具の試しなどの
目的で管理釣り場に行くことが多い。通称
「管釣り(管理釣り場の事)」はブルペンとして
肩慣らしのために赴くことがフライマンは
殆どなのだ。本場は自然の中の渓流なのだから。
フライフィッシングは私はおすすめしない。
ファミリーバーベキューやキャンプのよう
にはおすすめしない。
知識と知見と技術がないと釣りが成立しない
釣りからだ。
竿も振れない、振れないから魚も当然全く
釣れない。そういうの面白くないですよ。
渓流の流れの中に入って行くので、沢登り
や山についての知識も無いと竿出しさえ
ままならない。
ナンチャッテが一切、寸毫たりとも通用
しないのがフライフィッシングといえる。
ガチでどっぷり浸かって心底やり抜かない
と釣りが釣りとして全く冷酷にも成立
しない。
そして、フライフィッシングはハマると
抜け出せない悪魔の釣りだ。
これがおすすめしない一番の要因。
まるで悪魔の音楽であるJAZZのような、
そんな釣りなのである。
そう、魂を売り渡すような、そんな釣り。
フライフィッシングの事以外はどうでも
よくなってしまう、そういう釣り。
ハマるとJAZZマンと一緒で、フライ廃人
のようになります。
そして、軒並み本物のフライマンは「適度に」
なんてのは一人もいない。この地球上で。
フライができるならば寝ている時と食事の
時以外はず~~~~っとフライフィッシング
をしていたくなる。
片手間にとか、ちょっと毛鉤釣りという
ものに触れてみたくて、なんていうのは
寄せ付けない。ハマった人は全員がプロの
ような領域に行ってしまいます。こだわって
こだわってこだわり抜いたものをどんどん
底なし沼のように求めて行く。何かにとり
つかれたように。心神耗弱状態のように。
まじでそんな釣り。
決して、おすすめはしません。