(高1 於荒川土手)
高校の時に着ていた叔父から
貰った1950年代のこのダブル
ライダースはどこの製品だっ
たのだろう。
うちは母方も父方も戦後から
1960年代あたりまでオートバイ
乗りが多かった。
祖父の弟や叔父たちは二輪
乗りだった。
そのうちの一人から貰った
ダブルライダースで、黒と
赤のなかなか格好良いデザ
インの革ジャンだった。輸
入物との事だった。
このダブルは結構気に入ってい
た。
この50'sの輸入革ジャンは一体
どこのメーカー製だったのだ
ろう。
かなりしっかりしていた。サイ
ドスリット部が真っ赤でカッケ
かった。
革はもろにカウハイドだ。サド
ルレザーのようにゴツかった。
今一番よく着るのはAVIREXの
A-2タイプだが、同じAVIREX
製のダブルスはホースハイド
のためしなやかで着やすい。
街着やチョイ乗り以外の走りの
時にはアビのダブルライダース
かスコットのシングルにして
いる。
ただ、信頼性から行くとカドヤ
のカウハイドの革ジャンがモロ
に鎧のようで安心感がある。
転ばぬ先の杖ならぬ転んだ先の
革、というような位置付けとし
ては。
他の人も多分そうだろうが、乗
り屋の場合、おしゃれなファッ
ションアイテムとして革など着
ない。革ジャンは完全に防護
服、道具として認識しているの
ではなかろうか。
いうならば、ジッポーのように。
乗り屋が革なら何でもいいと
ペラペラの薄い革ジャンを着な
いのはその為だろうと思う。
「道具を着こなす」
それが二輪乗りの革ジャンとの
付き合い方のように思える。
カドヤのニューコンセプターの
1stバージョンは前ジッパーに
フラップが無いため、バイクの
タンクがヤスリがけしたよう
に疵ついてしまう。
だが、2ndバージョンからは
ジッパーが覆い隠されるよう
に改良された。さすがカドヤ
だ。
私のは1stバージョンなので、自
分で本革の1ミリ厚のリボンを保
護フラップとして縫い付けて改造
してある。
このカドヤの革ジャンは、設計
も革の質も縫製も最高に良い
のだが、残念ながらこの
モデルのシリーズは廃番。
カドヤ・ニューコンセプター
のラインナップへの復活を
強く願う。