かっちりしている作品。
「わてや」の名台詞の岩下
志麻がやはり秀逸。
他の役者の演技もいい味出
している。
ただし、可愛いだけで出演
した20才頃の石田ゆり子は
何のためにこの映画に出て
いるのか?
純朴な田舎の娘が、結局は
極道のオンナとなるのだが、
1億%演技などというもの
が出来ていない。超スカ。
女優?
何か勘違いしているのでは?
その後の『釣りバカ日誌』で
はそこそこの味を出していた
ので、さすがに巨匠五社監督
でも、この街でスカウトした
ど素人のただ可愛いだけのキ
ャンペーンガールは役者とし
ては使い切れなかったの
かも知れない。全てにお
いてダメ。表情の変化も
セリフもしどすぎる。園児
の学芸会以下。
まとまりが良い作品だけに惜
しい。
石田ゆり子が出ていなければ、
さらにずっと良かっただろう作品。
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個人的には石田ゆり子さん
大好きなんですけどね。顔
も雰囲気も。
しかし、女優としては、この
作品での演技は石田史上最悪。
ホタテマン力也はどんな
役をやっても素のホタテ
マン力也にしかならない
のは定番なので置いておい
ても、この作の石田さんは
あかんて。
岩下志麻はグアムでの実弾
拳銃射撃を役作りのために
やってきただけあって、なか
なかの姐さんぶりで、極妻
は彼女でなくば、というの
がよく分かる。
最後は姐さんが敵組長のこ
めかみに銃口密着させての
ダブルタップ。
空薬莢がアスファルトの地面
に落ちる音も冷たく響く。良
い。
舞台俳優のような台詞回しも
凄く良い。
彼女は「女優」である。