今三原市内にあるラーメン店
で一番おいしいと私は感じる。
ここの夏場の冷やし中華が、
また最高。
メニューが泣かせる。
昭和時代から平成4年まで存
在した清酒の等級が書かれて
いる。
店をオープンした時のままの
メニュー札である事が判る。
値段だけ書き換えたのだろう。
だが、ジュースは昭和時代の
ままのように見える。
ここはおでんもかなり美味い。
休みの日など、真昼間からこ
のラーメン屋でおでんで一杯、
などというのもなかなかよい
かも。
というか、11時から14時まで
しかやってない。3時間のみ。
住宅地のローソンの向かいに
ある。
店名は「来々」。
おすすめは「スタミナラーメン」
と「わかめラーメン」等。
どれもかなり美味しいのだけ
どさ。
今は全国でもほぼ見なくなった
昭和の中華屋さん、という感じ
の店。
ご夫婦でやっているが、夏場
になると夏休み中の女子高生
がよくバイトしている。
真面目で気立てもよくて可愛
い子が多いのが特徴。
最近では高校生のバイトとい
うもの自体が珍しいので、お
いしい昭和のラーメンと併せ
て温かい空気感が懐かしく、
世知辛い時代においてとても
貴重な店。
行くとほっとする。
尾道ラーメン、とレビューで
書いている人多いけど、尾道
ラーメンじゃないよ。
昔のただの普通のラーメン。
「尾道ラーメン」と尾道の店
が命名して観光化を狙ったの
は1993年から。
「尾道ラーメン」という呼称
発生以前から店舗を構える店
は、その呼称は使わない。
本場の尾道であっても、古く
からの老舗は「尾道ラーメン」
などという呼称は今も表示し
ない。
肩書や名称ではなく味で勝負
だからだろう。
取ってつけたような流行やブー
ムに乗っかった冠名は、私には
とても違和感がある。
バブル崩壊以降の客寄せご当地
ブームでの延命をかけた苦肉の
策なのだろうけどさ。何とかラ
ーメンと地名を冠しての全国の
ラーメン群は。
「な~んか違う」感が強いのは
否めない。
「若狭焼き」のような地方特色
から自然発生した食とは根源的
に異なる作為が地方名ラーメン
には感じられる。
また、食するほうも、食文化と
して、そうした感覚で食を区分
するのは文化理解の質としては
浅い。
やっつけ仕事で本物の食の文化
は形成されない。
民衆に根付いた食文化とはそう
ではなかろうか。
横浜オリジナルのサンマー麺を
「横浜ラーメン」とは呼ばない。
サンマー麺はサンマー麺だ。
そうした存在性が本筋のように
思える。