

惑星探査航行中の宇宙船エンター
プライズ号は未知の惑星からの
攻撃でその惑星に墜落してしまう。
ポッドに乗って脱出した乗組員
たちはどうやって宇宙都市まで
帰還できるのか。
心に残る映画ではないが、単純
明解で楽しめた。娯楽活劇。
Efren "Bata" Reyes teaching and doing some trickshot
2分25秒からの撞き方に注目
してほしい。
なぜ手玉がこのような跳ね返って
来た方向と逆に突如進み出すのか。
それは「空中殺法」を使っている
からだ。
実はキュー切れの殆どは手玉を
空中に浮かせる事で強烈な回転
を殺さずに活かす技法だ。
マッセの場合は上方向からの
強烈スピンをかけることで手玉
をラシャに押し付けたまま回転
させて円弧を描かせるが、キュー
を寝かせた平撞きでのキュー切れ
の場合、フォローもドローも手玉
は空中を飛行している。
ロングドローで手玉が的玉にヒット
してからギューンと戻る撞きも、
実は手玉は超低空飛行をして的玉
にヒットしている。
その飛行期間中は強烈なバック
スピンはラシャの抵抗を受けない
ため野球の投手の変化球のように
強烈なスピンがかかったまま進行
する。
フォーローショットの押し玉の時
も同じように手玉は空中に飛んで
から設地して以降にラシャに玉の
回転が噛んでギュイーンと前に
進んでいく。
短距離であろうと中距離であろう
と長距離であろうと、キュー切れ
の正体は手玉の空中殺法なのだ。
ただ、手玉が高く飛ばない超低
空飛行なので、肉眼でも手玉が
ラシャの上にずっとあるかのよう
に見える。ラシャの上でシュル
シュル回転しているようにも
見える時もあるが、それは実は
空中に滞空して回転しているの
である。
ただし、キューを切らせる事は
撞き出しの速度を高速にしさえ
すれば簡単なのだが、キュー切れ
の正体が手玉空中飛行であるので、
物理的には弾き玉となる。
それを意思の下に制御させるコン
トロールは難しい。
いくらキューが切れても駄目で、
キュー切れとは手玉を自在に任意
にコントロール出来て初めてキュー
切れの意味が出てくる。
ギュイーン、ビヨーンと手玉がこん
なに動きました、というのはキュー
切れでも何でもない。
エフレンやデュエルのようにキュー
が切れて、かつコントロールでき
なければキュー切れの意味がない。
エフレンの曲玉は誰が撞いても
入るセット玉ではなく、キュー
切れが利かせられないとできない
彼独自の演目をやるのが特徴だ。
難易度が高いのでエフレンでさえ
何度も失敗したりする。
キュー切れは簡単ではない。
そりゃあ、転がし玉で先玉をただ
転がし入れしているほうが簡単だ。
ただし、世界のトップクラスは
全員キューを切らせて玉を撞く。
これは遥か昔から現在までも。
チョン突きコロコロスコンだけで
撞球を構成していない。
それはなぜか、なのだ。
コーリー・デュエルによるジャンプ
ショットでの手玉コントロール。
ただ手玉を飛ばすのは簡単だ。
だが、狙い通りにネクストまで
カーブさせながら進むドローの
ジャンプショットをする。正確に。
これは簡単な事ではない。