今日、外でお昼ご飯を食べていたら、隣のテーブルにサラリーマンと思しき二人組みが座りました。
「行ったんだろ?昨日。どうだった?」「おう、凄かったよ!」「お前も座布団投げた?」「いや、投げてない。」「ほう。なんでよ。」「いや、・・・イス席だったんだ(笑)」
ほほー。昨日、国技館に行ったんですね。いいですなぁ。
まぁ、飲み屋で野球と宗教の話はするな、なんていいますが、野球に限らずサッカーはもとより、今ならさしずめ相撲も入りそうですね(笑)。特に、朝青龍に関しては、肯定派、否定派、しかもその理由もどちらも様々なようで。しかも、今回は人種問題や民族問題にまで話が発展してしまいそうですからね。くわばら、くわばら(笑)。
国際相撲連盟というのがあります、1993年に「相撲の普及の為に、日本相撲連盟が始めた」団体なんですが、日本の国技、相撲の素晴らしさを世界中に知ってもらいたい、というのもあるでしょうが、もしも・・・可能ならオリンピック競技すらなったら嬉しい、とも考えていたとしても、当然でしょう。ただし、オリンピック競技になるには、それ相応の競技人口が必要になります。つまり、世界中でそのスポーツが愛されていなくてはならないのですよね。
というわけで、「競技、スポーツとしての相撲を楽しもう。楽しんでもらおう。」ということで、国際相撲連盟というものができ、既にここには実に世界80ヶ国を超える国々からの参加があります。ちょんまげを結っていない力士が、ゼッケンみたいのを付けて相撲をとってる映像、ご覧になったことないですかね(教育テレビとかで、だったかもしれませんが(笑))?なかなか面白いものですよ。さばくのも、行司さんじゃなくて、レフェリーだし(笑)。僕は相撲ファンだけに、そりゃあある部分で違和感はありまくりですが、好きだからこそ、「ふむふむ。そうそう、楽しんでやって下さいねー」って感じで、あれはあれでそれなりに見れてしまいます。
つまりね、少し前ではハワイ勢、最近ではモンゴル勢や、ヨーロッパなどからの力士も目立つようになりましたが、実はもっともっと、はるかに多くの国、アマチュア相撲の組織があって、相撲の素晴らしさを知った沢山の若者達がいるわけです。でも、今は各部屋に外国人力士枠ってのがありますから、誰でもおいで!というわけには行かず、かなり厳選して弟子にしないとならない。ただ、僕の推測ですが、・・・これからもっと外国人力士は増えてくるでしょう。相撲をスポーツとして冷静に見た場合の体格云々の問題よりも、まず彼らのハングリーさ、凄いと感じますしね。
でも、日本人にだって当然活躍してほしい。それは僕も一緒です。いや、日本人なら誰でも心の中ではどこかでそう考えていることでしょう。なんたって「日本の国技」と標榜してしているスポーツなわけですし。僕が昨日の最高の取り組みを見て大感動しながらも、やはりついと思ったのは「あぁ、この最高の二人に加えて、今、貴乃花や、若乃花、なんなら千代の富士や北の潮が現役でいてくれたらなぁ・・・。もっともっと、楽しいだろうになぁ。」ということでしたよ。
やっぱりその国発祥の競技、スポーツでは、特に自国の選手に頑張ってもらいたいとは、どこの国の人だって思うでしょう。例えば他にも柔道なんかだって、やっぱり日本に頑張ってほしい、と思うと思うんです。一緒ですよね。
でも、もしそうなら、・・・イチローをはじめとする沢山の日本人がアメリカの大リーグで活躍しているのを「いいぞいいぞ!」と応援している我々って、少々自分勝手じゃないですかね。白鵬や朝青龍が日本で活躍しているのと、何が違うのでしょう。イチローは良くて、ダルビッシュも好きで。でも相撲では、強いからって最後の横綱対決がモンゴル人同士ってのはどうだ?っていう理屈は、僕には単に(人種)差別意識が混じってしまってるんじゃないかなー、って思ってしまうんですよね。
いや、相撲は「日本の国技」だからさ、アメリカの野球とはちょっと違うんだよ・・・そういう声も聞きます。では今まで、相撲をちゃんと国技として認識し、成り立ち、歴史も理解し、「国技であるから」と敬意を持って観戦しておられたでしょうか?どうでしょう。もしそうだったら申し訳ないんですけど、いざこうなったから、突然「国技なのにー」って騒いでるって気が・・・ちょっとするんですよね。
テレビで、やたら朝青龍を毛嫌いしてる作家さんとか、漫画家さんを見ますよね。僕は正直、彼らみたいになるとちょっと異常だなー、と思って見てるんです(この漫画家さんは今日早速、昨日の相撲での朝青龍をこきおろしてました。もうね、あんな素晴らしい相撲を見て、それでどうこう言うなんて、これはただのいちゃもんだなーって(笑)、あきれてしまってむしろ笑ってしまいましたよー(笑))。ああなると、もはや一種のイジメじゃないのか、とすら思います。僕は、イジメは大嫌いなんです。
そりゃ、特に朝青龍には問題はあるでしょう。100%クリーンで、今の彼が、誰でもが歓迎するような、万人の鑑のようなスポーツマンじゃないかもしれないです。横綱として、公人として、改善の余地は沢山あるでしょう(相撲は、「神事」でもあるのですから)。そこには僕もこれから期待します。でも、だからって、一度自分で歪めてしまった視点を、自分で元に戻せないようでは、まずいと思うんですよね。ずっと「あいつ、キライ」で終わってしまっては・・・もったいないですよね。特に、テレビなど、公の場で発言する人は、影響力もありますからね(笑)。「ごめん、やり過ぎた、言い過ぎた」ってお互いが言えば、そしてそれを受け入れることができれば、それ以上イヤな思いなんてしなくても済むことも多いですよね。相撲に限らずですけどね。
今日、ラジオでご年配の誰か(解説者の方かなぁ。ちょっと失念)が言ってました。
「昨日の取り組みは素晴らしかったですね。とっても見ごたえがありました。でも、白鵬の『休んでいた横綱には負けたくなかった』というコメント・・・あれは若さですね(笑)。ああいった力の入った素晴らしい勝負だからこそ、一旦勝負が付いた後には、お互いを心から称え合って、清清しい気持ちがね、こうフワーっと見ているこちらにも伝わってくるような、そんな相撲とりの勝負が見たいですね。」
うーん、素晴らしいと思いませんか。もう、そんな取り組み、考えただけでウキウキしちゃいます。若い二人です。白鵬も朝青龍も、また成長した姿を見せてくれることでしょう。そして、やっぱり他の日本人力士にも期待しましょうね。あー、はやく3月に・・・(笑)。
あー、いかんです(笑)。昨日、汗と涙と人情の相撲スポ根映画なんか見ちゃったせいもあって(笑)、まーた熱く語っちゃいました。
とにかく、色々な意味で、また来場所が楽しみです、ってことでー。
ではー。