この日本では、誰だって、どんなお店に入ったって、まさか差別はされるまいとお思いになるでしょう。
・・・されるんですよ、これが(笑)。
今日、例として登場してもらうのは、皆さんもきっとどこかで目になさったことのある、日本中の街道沿いなんかにある、しゃぶしゃぶ&日本料理(スキヤキもある)のファミレスチェーン店です。確かにお客さんを見回すと、ちょっと余裕のある感じのご家族連れか、ご年配カップルなどがほとんど。大して広くも無い駐車場なのに警備員さんが二人もいたし、店員さんはきちっと和服を着こなしていて、対応もしっかりしている。ファミレスチェーンとはいえ、まぁ高級感を売りにしているのは、分かる。しかーし(笑)。
僕達だってたまにはスキヤキだって食べたいので、時々はちょっと奮発して「行ってみるか」、ってことだってあるんです。えぇ、髪の毛にメッシュが入っていようが、金髪だろうが(笑)。
三年前に初めて行った時。確かに二人を見れば、皮ジャンだ皮ジャケ(単なる寒さよけ)だ、サングラス(度付きだったりする)だー、クサリ(財布や鍵類が繋がってたりする)だ、ではあります。でも、そんなの仕方ないじゃないですか。他のも似たようなものですし、ただの普段着ですから。でも、入った瞬間にお店のロビーの空気が一瞬固まったのが、ほんとにわかったんです。「あちゃ、なんか変なの来ちゃったぞ」って感じが。
で、上から下までちらりと一瞥されてね、「少々お待ちください」って言われたと思ったら、笑っちゃう位延々待たされました。窓際とか、普通に席空いてるのに、ですよ。挙句ね、後から入ってきたお客さんの方が先にその席に案内される始末。「えー、なんで、なんで?これはさすがに」と思ってたら、僕のお連れ様がボソっと一言「案外、個室が空くまで待たされんじゃねぇーか。」とおっしゃる。「それって・・・隔離、ですか?」「おう、隔離だ。」
そして待ちに待った挙句、「お待たせいたしました、どうぞこちらへ」と案内されたのが、ほんとに個室だったので、お茶とお絞りを持ってきてくれた店員さんが去ったのを待って、ハイタッチして大笑い。「スゲー。俺たち、見た目で差別されたんですね、今(笑)」「うむ、わりとよくある・・・(笑)。」
いいんです、スキヤキ、美味しいので。
二度目は、昨年だったでしょうか。個室はいつでも人気らしく、この日も埋まっておりました。しかし、ほかの店内のオープン席は普通に空いています。「さて、どうするのかなー」って思ってみてましたら、ほどなく「どうぞ、こちらへ」と、案内されたのが、窓際からは一番離れた、他のお客さんが一切居ない、クネクネと奥まった席でした。いや、まぁ正直、僕達としても個室やこうした隔離された場所の方が落ち着くってのもあるんで(←それも変ですね(笑))全然いいんですけど、それにしても、「うわ、また隔離ですかね、これ」「おう。まぁ、いいじゃねぇか。むしろ気が楽だ。」
そうそう、まぁいいんです、スキヤキ、美味しいので。
そして、今日、三度目。ちょっと打ち合わせがてらご飯を食べよう、ってことになったのですが、そんな差別って言う位なら行かなきゃいいのに、って思いますでしょうが、実は僕達にはどこかこれを面白がってるところがありまして、「じゃ、また、例のあそこな」となったわけです(笑)。
そして、今日は日曜日。個室も、奥まった席も一杯一杯。さぁどうでるかな、と楽しみにして見ていましたら、
なんと、三度目にして、初のオープン席に通されました。
「おぉ、いよいよ我々は差別から開放されたのですね。」「・・・いや、ただ一杯だったからだけだろ」「まぁ、いいじゃないですか。外が見えますよ。ほら。」「うむ。」
そんな感じで、またもやおいしくスキヤキを頂いてまいりました。あまりに美味しくてご飯お代わりしちゃいましたよ(今日は金髪の方にご馳走していただいちゃいました。そうと分かってたら、お肉もおかわりするんだったなー、・・・なんてね(笑))。
しかし、差別はいかんですよー。別に僕達、怖い人じゃないんですからねー。時々どっかんどっかん暴れたりはしますけど、それは・・・ステージの上限定ですからー(笑)。店内での態度や物の言い方なんて、むしろ丁寧なほうなんじゃないかなぁ。そこらのおっさんの方が(←僕らも「そこらのおっさん」かもですが(笑))、店員さんとかにも、なんか妙に偉そうな物言いしたりしてますよ。そういうの、むしろ嫌いですし。ようするに格好や髪型や髪の色なわけですよね。単に、見た目(笑)。
って、世の中のあちこちである「本当の差別」からしたら、こんなの何でもない話なんですけどね。ただ、やっぱり人って結構見た目で判断されるもんだなーって。でも、またあそこ、きっと行きますよ(笑)。こんなプチ差別いちいち気にして美味しいスキヤキ食べれないなんてのは、もっと嫌ですから(笑)。
ではー。