
悪役なんだけどかっこよくて、犯罪なんかも犯しちゃうんだけど
「あれー、なんだか実はこの人こそが正義の味方なんじゃないの」
なんて感じで、主人公に感情移入できちゃう物語(小説・映画など)のことを、「ピカレスク・ロマン」なんていいます。
ご存知、「ルパン三世」とかはその代表作でしすし、あと、故・松田優作さんの映画なんかにも多いですね。あと、これは漫画なんですが、手塚治虫さんの「MW(ムウ)」などもピカレスク・ロマンの作品だと言われています。
実はこの「MW(ムウ)」、僕、小学生の時に読んでるんです。しかも、低学年の頃。
多分・・・当時、家に下宿していた東大生のKお兄ちゃんか、その友達かが持ってたものだと思うのですが、茶の間にあったので、なんとなく読み始めてしまって、なんだかよく分からないような、不思議な感覚だったんですけど、なんだか不思議に惹かれるものがあって(いや、変な意味じゃないですよ。大人の、未知の世界に対する、興味という意味です)、たしかその当時のコミックスでは三巻までで完結だったように記憶してるんですが(お、当たってた!)、何度も読み返しては「なんかすげー」って思ってた記憶があります。
興味のある方は、読んでご覧になってください。戦争、科学兵器、誘拐、殺人、宗教、そして、同性愛。子ども心に相当なインパクトのある物語だったんですが、なんとは言っても、これを「火の鳥」「ブッダ」「ブラックジャック」「鉄腕アトム」「リボンの騎士」「アドルフに告ぐ」他・・・一つも読んだことのない人なんて、日本にいないんじゃないか、と思えるほどの国民的、・・・いや、世界的漫画家(←って言ってもいいですよね)である手塚治虫さんが書いているというところで、なんかこう、ちゃんとしている本だということをお分かりいただければと思います。かなりの意欲作だったのだと思いますし、こんなのも描けてしまう人だったと思うと、やはりとんでもないアーティストだったんだなあ、と思うのです。
手塚さんの生涯は、最近ではジョージ・ワシントンやキュリー夫人、ベーブ・ルースなどの代わりに「世界の偉人」として、子どもが読む伝記本にもなってるんだそうですよ。
うーん、僕も、30数年ぶりに読んでみたくなりました
。
でも、なんかすっごく怖かった覚えもあるんですよ。なんとなく、親とかに見られないように、こっそりと読んでいたような覚えもあります。・・・背徳感バリバリで

(笑)。
ちなみに、映像作品にもなってますが、こちらは未見ですが、評判はあまり・・・みたいです。ですので、まずは、原作本からどうぞー。
で
。
先日、「復讐するは我にあり」という、緒形拳, 三国連太郎、小川真由美, 倍賞美津子, フランキー堺, ミヤコ蝶々(敬称略)・・・というとんでもないキャストの映画が、ケーブルでしたかWOWOW(無料試聴終わっちゃったです。またいつか、時間ができたら観たいから申し込んじゃうかも・・・(笑))でしたかでやっていて、録画しておいてあったんです。
これもね、実は僕小学生の時に観ておりまして。
「鬼畜」という、やはり緒方拳さん主演の、とーんでもない映画と、二週連続でテレビでやったんですよ。日曜洋画劇場とか、ああいうので。ちなみに当時は、月曜ロードショー、水曜ロードーショー、ああ、木曜にもあったし、火曜にもあったです。勿論、土曜日にもね。映画、沢山やってたなあ
。
「鬼畜」は、松本清張原作の、子捨て、そして、子殺しという、重たいテーマの映画でした。奥さん役の岩下志麻の恐ろしいこと。そして、子どもの健気な事。ラストシーンなんて、こっちも小学生なのに(だからかな)、じんわりと泣けてきちゃって
。
とにかく、怖い奥さん、そして、ダメダメな旦那(緒方さん)の演技も凄くて。で、しかも実話が元になってるお話だというのですから。
で、翌週放送された、この「復讐するは我にあり」も、犯罪ものなんですが、こちらはもう、緒方さんが狂人ばりの殺人鬼になってて。「え!?これ、先週のあのお父さんの人!?うっそー、役者ってすげー
!」と、役者の底力をまざまざと思い知った出来事だったんです。しかも、これも実話がベースになってるんです。こわー。
で、子ども心にも、「・・・これはまた一段とやばい映画だ」と思って、片目でうっすら見ていた記憶どおり、グロくて、卑猥で、全然ピカレスクじゃないのでした。つまり、感情移入なんてまるでできないのです。もんのすごい、ただただ悪くて、それが、緒方拳さんなんですが、三国連太郎さんや倍賞さんも、みんな相当にヤバくて。もう、今じゃ絶対に公開はおろか、製作できない映画でした。きっと、クレームの嵐でしょう。いろんなところから。
でも、凄い映画でした。
あ、断っておきますが・・・お勧めはしませんよ。もしもご覧になっても、「酷いの薦めやがってー」って怒らないで下さいね(笑)。観てるだけなのに、相当、疲れますしね。観るなら、しっかり食べてから観てくださいね。エネルギー要りますから。いや、お勧めはしませんが。ってどっちやねん。
でもでも、もしもご覧になるなら(←結局薦めるんかい)、「鬼畜」と「復讐するは我にあり」は、両方ともご覧になってください。本当に、緒方拳さんに惚れますよ。役者として、最高過ぎます。
最近「悪〇」という、僕もこの夏に博多で観た、(たまたまでしょうが)同じ九州弁を使う殺人犯罪ものの映画がありましたが、・・・なんか、申し訳ないんですが、
もう、凄みのレベルが、エコカーとF1くらい違うぞこりゃー、って思ってしまいました
。
・・・とまあ、今日のお話にはまるで興味もないし、着いていけん
、という方には、
「マリと子犬の物語」をお勧めいたします。こちらもケーブルだかWOWOWから録画してあったのですが、「動物ものはなー、ただでさえ弱いからなー」って思いつつも、なんとなく観てしまったんですが、
やっぱり大変なことになりました
(笑)。ちなみに、こちらも実話が元になってます。
あ、ちょっと「子猫物語」とか想像しそうなパッケージのほのぼのとした感じの映画ではないですよ
。もう少し、骨太の映画でしたよ。
しかし、日本映画って、最近のと昔ので、なんでこうも違うんでしょうね。
昔のって、・・・とにかく、巨大な漬け物石みたいに、重たいんですよね。
ニ時間で、しおしおに漬かっちゃいますよ(笑)。
そこがまた、いいんですが
。
ではー。