どちらもまったく違うところからのお話でしたので、たまたまなのですが、
先週から、ちょっと急な感じで、立て続けに2つ、レコーディングのお仕事を頂きました。
そのうち一つは、来週の火曜日、そして、もう一つが、明日の夕方からなのです。
レコーディングというのも、また面白いもので、スタジオで一緒にリハーサルをしてしっかり準備をしたりする場合(バンドに多いですね。自分もメンバーの場合はこのパターン)や、バンドで簡単に録音したものを渡されて「ここにキーボード入れて(足して)ください」って言われるパターン(これもバンドに多いですかね。サポートなどですと、これでしょうか)、そうでなくても、数日前には簡単な音源が送られてきて「こんな感じの曲です」と教えてもらえる場合もありますが、
今回のように、
「当日、スタジオに行ってみないと、どんな曲だかわからない」
という場合も、よくあります。
そうなんですよね、明日のレコーディングのオファーは、
「明日の〇時に、△△スタジオに来て、ピアノとハモンドオルガンを弾いていただきたいのですが」
というものでした。
それだけなので、あと、曲テンポも、キーも、使われてるコードも、コード進行も、もちろん、どんなメロディーの曲かも、全ては明日、録音の直前に知ることになるのです。
一般的には、簡単なコード譜が用意されていて、それを見せてもらいながら、まず、プリプロ(事前の簡単なデモ録音)を聴かせてもらうのだと思います。
とりあえず一回、最初から最後まで曲を聴いて、曲の構成を把握しつつ、同時にコードを確認します。
そして、それぞれの楽器の音決めをします(先にある程度終えておくこともあります)。
ドラム、ベース、ギター、ピアノ、順番にやります。
そして、アレンジャーさんorプロデューサーさんから「ここに、これこれ、こんな感じで」と指示があればそれを伺って、「お好きによろしく!」とかだったら、
さて、どーしようか、と考えながら、録音ブースへ。
早い場合は、「取り合えず、一回やってみます」
という感じで、もう録音開始なんです。
ドラムやベース、ギターの方、それぞれ、みな同じ。
初めてお会いして、ご挨拶もそこそこに、もう録音が始まるんですよ。(自分以外、誰がいらっしゃるのか、当日までわからないケースもあります)
でも、大丈夫なのが面白いところ。
とにかく、「コード」が決まっているので、そして、みなさん、コードが分かっているから、大丈夫なのです。
これで曲がどっかいっちゃうことは、無いのです。おおよそ、そのコードの決まりがあるので、ちゃんとアンサンブルになるんですよね。
あとは、音で会話する必要が出てくるのですね。
お互い、「ほほー、そう来るか」みたいなのとか、「なるほど、そういう感じなら、じゃあこれでどお?」みたいなことを、
ヘッドフォンを通して、それぞれの楽器で会話しながら録音するのです。
で、全ての"会話”を聴いているアレンジャーさんやプロデューサー、時には、アーティスト本人さんから、
「いいねー!今のほとんどオッケー!」という嬉しい声があったり、
「・・・うーん、もっとこんな感じがいいかな」などの指示が出たり。
時には「ごめん!譜面の〇〇の箇所のコード、変えます!」とか、
「今思ったんだけど、最後のパート、倍に増やして下さい!」とかいう変更が出てきたりしますので、
譜面にカシカシと書き込みます。
自分で、「このコードだったら、こんな風にアレンジして弾いてみよう」などと、こっそり変更を加えて、弾いちゃう場合もあります。
「おお、それ、いただきます!」と、喜んでもらえて採用になることもありますし、
「・・・あー、そこは、やっぱり、元に戻してください」という”やりすぎ!残念!”な結果に終わることもあります(笑)。
でも、トライは大事なのよ。
で、そんな感じで数回演奏しているうちに、そのスタジオの音にも慣れて、体も少し温まってきたあたりで、いよいよ「よし、次で録っちゃおうモード」になります。
そうなりますと、早ければ、一発で終わることもありますが、その辺は、曲にもよりますかね。
スムーズに1テイク~2テイク程度で終わってしまう場合もありますが、時には難易度の高い曲もありますからね。
明日の曲は、どんなかな。
そして、来週のは、どんなかな。
なにがでるかな、なにがでるかな。
でも、本当に、こういうドキドキも、楽しいです。
また、「誰の曲でしたよ」など、詳細をお知らせできる時が来ましたら、こちらでもお知らせいたしますね。
ともあれ、いってきまーす。
そうそう、レコーディングで、一番大切なことは、
僕の場合は、
お腹を空かせていかないこと、です。
これが、何よりも、大事。これほんと。
僕にとって、良い音楽は、(満腹の)お腹から。
でもこれほんとなんです。
ライブ直前にもご飯をしっかり食べます。出番の3分前に「あと一個!」とかって、
おにぎり取りに楽屋に走って「ケン坊・・・お前」とか言われることが良くあります。
とにかく、腹が減っては戦・・・も音楽もできぬ。
たぶん。
・・・んー。
なんか、こじつけっぽいが、大丈夫か。
単なる、食い意地の話では・・・。
まあまあ(笑)。
まあ、これがいつも大事だということは、100%、間違いないという(笑)。
ではー。