ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




今日は、緑ちゃん倶楽部のレッスンの後、レッスン・スタジオであります「スペース緑」を提供して下さっている、三塚幸彦さん、小野美穂子さんご夫妻との新年会がありました。

僕を三塚さんに引き合わせてくれた、サックス奏者のKさんもいらして(KinKiKidsのツアーでご一緒させて頂いたのが縁で、その後、安全地帯さんの「僕らの音楽」でのサックス奏者としてご紹介させて頂いたりもしました。実は玉置さんとは、数十年来の共通の友人さんがいた、なんてビックリ話もありましたが)、楽しい会になりました。

 

写真では日本酒が沢山ですが、今日は飲んでおりませんよ(笑)。

 

その代り、ぶわっ(=生ビール)と、ワインと、焼酎を頂いて、これからの未来について、

勿論、音楽界の未来についてですが、沢山、お話しを伺ってまいりました。

 

三塚さん、そして三塚さんの尺八工房はね、実はとーっても凄いんですよ。

ロック・ファンでしたら、ダリル・ジョーンズというミュージシャンの名前を聞いたことがある方も多いかと思います。

 

これまで、マイルス・デイビス、マドンナ、スティング、ブルース・スプリングスティーンなどで、

そして現在はローリング・ストーンズのツアー・ベーシストでもあります(とんでもない、世界的売れっ子ですな)そのダリル・ジョーンズ氏

わざわざ

「今年、ストーンズのツアーで日本に行くので、ミツカ氏の工房に行って尺八を買いたい」

と、名指しで三塚さんに電話をし、工房に訪れ、尺八を買って帰ったのですから。

 

あるいは、ボクシングの亀田〇毅選手も、日本の心を学びたい、と書道など、さまざまな日本の文化に触れて自分を磨く、という企画を立ち上げ、

十以上の企画を経て、その一環で、尺八にも触れようと三塚さんの工房に来て、

それまでは鼻高々で、「俺は色々やってきましたが、どれもそれなりにやってきました。今日はよろしく。」

と言って、尺八に挑戦したそうですが、

 

どうなったかと言いますと、

 

何度か酸欠で倒れそうになり

 

最終的には

「完全に参りました。俺はこの企画で、初めて負けました。三塚先生は、凄い。」

と書き残したそうです。

 

 

で、なんで、倒れそうになったかという話を、今日、三塚さんに伺ったのですが、

 

「ボクシング選手ですから、亀田さんは、腹式呼吸をしないのですよ。常に、お腹の筋肉に力を入れている癖がついているので、呼吸は肺でしかしていないのです。」

 

ほうほう。

 

「しかし、尺八は、腹式呼吸でなければだめなのです。肺呼吸では、誰でも卒倒します。」

 

しかし、亀田選手は、最後まで、肺呼吸でやろうとして、三塚さんと「そのくらい、やったるでー」と、張り合ったのだそうです。

 

結果は、推して知るべし。

 

何度も工房で「ちょ、ちょ、ちょっと待って」と、倒れそうになって、

 

最終的に、「尺八、凄い、三塚さん、凄い。参りました」となったのだそうです。

 

工房に来た時には、鼻高々で「よろしく!」だったのが、

帰りには「今日は、ありがとうございました…」と、少し背を丸めるようにして帰ったそうです。

 

なんだか、微笑ましいような、面白い話ですよね。

 

でも、さすが亀田選手も勝負師。

 

ちゃんと負けを認める潔さは、持っているんですね。

 

そんなこんなで、三塚さんは、世界チャンピオンの亀田選手よりも(尺八では)強かった…(笑)、

という面白いお話でした。

 

工房には、ダリル・ジョーンズ氏からの三塚さんに宛てたお礼のメッセージボードが飾ってあるそうですが、

三塚さんは

「この間、大掃除をしてたら、なんかメッセージボードが出てきまして、『ああ、そういえばダリル・ジョーンズさんって人が尺八を買いに来てたね』と思って、有名な人らしいので、せっかくなので出そうかな、と思って」

と、ようやく工房に出したのだそうです。

 

三塚さんも、恐るべしですよね(笑)。

 

そんな三塚さんたちの描く未来、面白そうですよね

 

ではー。



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