この年末年始は、読みたい本や、チャレンジしたいテキストなどが沢山見つかりました。
大晦日に注文してしまって、元旦に届いたものも4冊くらいありました(運送屋さんには申し訳ないところもありますね)。
何でもそうなのでしょうが(ネットサーフィンやYouTube漁りなんかがその典型でしょうけれども)、「ん?こんなのもあるのか」とか「あれ?ってことは、これは?」と、
どんどん先へ先へ、深く深く入っていってしまって、そこで、また発見をして、また「なるほどねー。じゃあ」とまた枝分かれ。
おまけに、最近などでは買い物をする「この商品を買った人はこんなものも買っています」なんて、関連商品を勧めてもくれるものですから、
「あーこれも読みたい」となってしまって、本当に、何冊買ってしまったことやら。
勿論、積(ん)読では意味もないので、読んでいかなければいけませんし、
基本的に小説などではないので、ピアノの前に座って、音を出しながら読み進めていかなくては意味がない。
で、音を出しながら本を読むというのは、実はものすごくかたつむりの歩みのようになりまして、1ページとか、へたすると、たった4小節の譜例で、
「なるほど、ってことは」と、またそこから本そっちのけで広がっていってしまったり、場合によっては練習モードに入ってしまって、その日にはクリアできなくて、
結果的には、本の上では数センチしか進んでいなくて、もちろん、まだマスターできていないので、次回もそこから……なんてね。
その時間たるや……(笑)。
でもね、楽しいのですよ、本当に。
「わからなかったものが、わかる」という過程って、ものすごく気持ちがいいのですよ。
勿論、その先には「できなかったことが、できるようになる」という、この上ない喜び、ご褒美もあったりします。
楽器は、その連続なのでしょうけれども。
特に近年は、「まだまだ、知らないことだらけだなあ」と思うことが本当に多くなりまして、
(以前は、自分が“知らない”という事すら知らなかった、ということでしょう)
そして、恐ろしいのが、
知れば知るほど、それが増えていくという現実です(笑)。
でも、本ってやっぱり凄いですね。
誰かが、一生懸命研究して、数百ページ程度にものもまとめて、書いてくれている。
それを得るために、おそらくその著者は、積み上げたら数メートルにもなろう本や資料を読み、何年~何十年もの経験を積んだうえで、それをまとめてくれているわけですものね。
本屋さんに行くと、圧倒されます。
あれだけの、膨大な文字にされた「知識の塊」、絶対に一人の人間は、一生のうちに読み切ることはできませんよね。
ちょっと大きな本屋さんや図書館などですと、わずか、「音楽関連」の書籍の棚の前に立つだけで、くらくらすることがあります。
で、ちょっと手にしてみると「あー、これ面白そう!」と思ってしまう、次の本も、そう思ってしまう、次も、その次も…
もう、溺れそうになります。
でも、本当に、本があって良かったな、と思います。
本屋さんで買うたびに、
頼んだ本が届くたびに、
「やったあ」
と思うのです。
でも、
積(ん)読はだめよ(笑)。
しばらく、本屋さんに行かないようにしないと。
そういうサイトは見ないようにしないと。
と思っても無理で。
あの“DVDを借り続けちゃう時期”みたいなもので、どうしても連続しちゃう中毒性があるんですよね。
あれはなんなんでしょうね。
……ある時、パタリ、とそれがしばし止むのを待つしかないかな、と(笑)。
今読んでいる本のうち一冊は、1965年に書かれた、音楽のあるジャンルの奏法に関する本です。
47年前。
僕が生まれるよりも、前のもの。
もうね、まえがきを読んでいるだけで、ワクワクしますね。
同時に、同じジャンルの奏法の、今年発売された本も買って、同時に、広げてみています。
そこに47年の隔たりがあっても、全然かわっておらず、繋がっているところは、ちゃんと繋がってるんですよね。
古い方の本に、「この先20年で、どれだけの変化があるか」などという記述がありまして、こんなことも含めて、
すんごく面白いです。
音楽に限らずなのだと思いますが、
変わらないものは、ちゃんとあって、きちんと、そのまま残されるんですね。
一度、秩序になったもの、ということなのかもしれませんし、
その秩序を受け入れる、僕たち人間が、数十年程度では、そうそう変わらない(ある意味、三つ子の魂百まで……?)という部分もあるのかな、などと。
良いものは、良い。
気持ち良いものは、気持ち良い。
そしてこれは、やっぱり、パーソナルなもの。
当たり前ですが、個人、個人の気持ちの中に起こる現象なんですよね。
そう考えると、“流行”っていうのも、また面白いですよねえ・・・。
お正月休みも、そろそろ終わりでしょうかね。
でも、秋の夜長ならぬ、冬の夜長も、本を読むにはいいようですねえ。
ではー。