実に久しぶりにラーメンを食べる。
鶏がらスープに魚介のダシが程よく効いた、実に味わい深いスープが、
寒さに冷え切った身体に、じわっと沁みわたる。
太めの玉子麺が、つるつると、実に軽快に喉を走り抜けていく。
「あとでね」
と言う以前に、四枚のチャーシューは仲良くスープにしっかり沈んでいた。
このお店はチャーシューメンも売りらしい。
国民的コメディアンの、あの〇村ケンさんも食べに来たらしい。
写真が残っていたが、器を抱くように、いとおしそうにラーメンを食べる姿に、僕は感動したのであった。
このお店では、ラーメンに「強飯(おこわ)」のセットが名物なのだ。
しかも、ランチタイムはこの「強飯」、たったの100円で、おかわりが自由だという。
僕が訪れたのは、ランチタイムが終わった、午後も遅くなってから。
マスターが「あんた、沢山たべる人かね?」と訊くので、
「いえ、それほどでも」と謙遜したのに、
「昼時ならこの半分なんだが」
と、
こんなに盛ってきた。
「辛みそつけて食べて、その後は、ラーメンのスープで”ひつまぶし”みたいにして食べるんだ」
と言うので、辛みそをつけて食べてみたら、これがことのほか美味しい。
なので、ついつい、”ラーメン風ひつまぶし”の前に、「強飯」を全部食べてしまった。
マスター、それをカウンターの向こうから見ていたのか
「もうランチタイムじゃないけど……もう一杯もってやろうか」
と。
「いえ、……あ、じゃあ、軽く」
と言ったのに、また似たような盛りでご飯が。
「正月明けからね、胃が疲れてるんだか、みんなお代わりしないんだよ。さみしいもんだ」
といいながら僕に器を渡すものだから、
必死で食べた。
「おいしいですね!おいしいです。」と言いながら。
ラーメンも、なんとたったの500円だというのに、量が多く、しっかりお腹に貯まる。
さっぱりしていて
「飲んだ後に寄ってくれる人が多いんだ。もう19年やってるんだ」
とマスターは、まっとうな自慢をしてくれた。
こういう自慢は、聞いていても、ちっとも嫌味ではない。
良心的なお店だな、と思い、他にお客さんもいなかったこともあり、おもわず居心地が良くなってしまい、
僕は、しばらく世間話をしてお店を後にしたのだった。
話の内容は
「今、マクドナルドは、何でも60秒で出すらしいねえ」
そんな話だった。
なんでだろう。
本当に久しぶりにラーメンを食べたが、
やっぱり、ラーメンは美味しいと思った。
ラーメン、もう少しちゃんと食べないな、とも思った。
この日、実に、四日ぶりのラーメンだった。
・・・って、なんだよ、この書き方は(笑)。
というわけで、美味しかったですよー。
航海屋
http://www.koukaiya.co.jp/top.htm
お近くにありましたら是非ー。
(決して、ステマじゃないですよ(笑))
なんといっても、このお味で、このコストパフォーマンスの良さは、最高です。
「最近のラーメンって、高いんだってねえ。ラーメンの適正価格って、いったい、いくらなんだろうねえ、お客さん。俺、わかんなくなっちゃったよ」
とマスター。
できれば、この価格を守って欲しいです。
ラーメンは、いつまでも僕たち庶民の味方であってほしいのです。
僕がお話ししたマスターは、
はい、この方でした。
初めて訪れた僕に、なんだか無骨な感じの方でしたが、とっても優しくしてくれました。
ではー。