怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

「読書は格闘技」瀧本哲史

2020-06-22 07:08:12 | 
昨年惜しくも40代の若さで亡くなった瀧本さんの読書論。
これからの日本にとって絶対必要な人材だと思うのですが、返す返すも残念です。
瀧本さんにとっての読書とは、単に受動的に読むのではなく、著者の語っていることに対して「本当にそうなのか」と疑い、反証するなかで、自分の考えを作っていくという知的プロセス」と言うこと。つまり「読書は格闘技」
この本では12のテーマ別に闘わせるべき2冊の本を最初の提示して論点を提示して読者が考えをまとめれるように整理していきます。

各章の最後にはさらに議論を深めるためと言うか論点を分かりやすくするために6冊の本を提示しています。自分の本も何冊かは入れてあるのはご愛敬でしょう。
それにしてもこれだけの本を抽出するためにはどんだけ本を読んでいたのか!エンジェル投資家として忙しい日々を過ごしていただろうに、知的好奇心には脱帽。テーマ別に2冊の本を比較検討、両者を格闘させているのですが、加えて6冊についても簡単なレビューを付け加えています。
それぞれの本には難易度がA、B、Cで表示されていているので参考になります。残念ながら今の私では難易度Cだと初めから読む意欲はなくなりますけど。
紹介されている本では、読んでいる本も何冊かはあるのですが、問題意識もなかったのか自分の考えに消化できた点はほとんどなかったような。イントロダクションで著者が紹介しているショーペンハウエルの「読書は、他人に物を考えてもらうことである。一日を多読に費やす人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく」といういささか辛らつな言葉のように、どうも読書を単なる暇つぶしにしている私の姿勢が悪かったのでしょう。
それぞれの章のテーマを上げていくと
 1 心をつかむ
 2 組織論
 3 グローバリゼーション
 4 時間管理術
 5 どこに住むか
 6 才能
 7 マーケティング
 8 未来
 9 正義
10 大人になるということ
11 国語教育の文学
12 児童文学
各章は短くまとめられているので自分の関心があるテーマのところだけでも読んでみて、興味を引きそうな本をメモしていくのもいいでしょう。それなら本屋で立ち読みしてもできます。
 
コメント
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